Volume 23(2018)
1. 最近の研究から/FROM LATEST RESEARCH
(国)日本原子力研究開発機構 物質化学研究センター Materials Sciences Research Center, Japan Atomic Energy Agency
- Abstract
- BL23SU(JAEA重元素科学II)では、挿入光源をツインヘリカルアンジュレータに更新後、高い測定精度を武器に、様々な磁性材料に対する内殻吸収磁気円二色性の利用研究を進めて来た。本稿では、CeFe2に対する応用例を紹介する。これにより、その4f電子が温度や磁場変化に対し極めて敏感であるという、他の手法では抽出が困難な、特異な磁気的性質を有することが判明した。
[1]兵庫県立大学 大学院物質理学研究科 Graduate School of Material Science, University of Hyogo、[2]兵庫県立大学 放射光ナノテクセンター Synchrotron Radiation Nanotechnology Center, University of Hyogo
- Abstract
- 明視野X線トポグラフィを、サファイア結晶の転位観察に適用した。通常のX線トポグラフィでは回折像の撮像を行うが、明視野トポグラフィでは透過像を撮像する。このとき、複数の回折面で回折が生じる多波回折条件近傍で撮像すると、回折ベクトルを変更しても結晶の位置や形状が変化することのない像が得られる。結晶による吸収がそれほど大きくない場合(µt~1)は、透過像と回折像は相補的であるため、通常のLang法と同様に転位のバーガースベクトルが決定できる。また、検出器に可視変換型のCMOSカメラを用いると、その高空間分解能や検出感度の広い直線性から、105 /cm2程度の転位密度の試料まで転位観察が可能である。加えて回折条件からわずかに外した像を用いて数値処理を行うと、ビームの強度ムラのない像を得ることができる。
京都大学 複合原子力科学研究所 Institute for Integrated Radiation and Nuclear Science, Kyoto University
- Abstract
- 放射光により原子核を励起することによって、放射光の指向性を受け継いだ単色ガンマ線を生成することができる。このガンマ線を用いて時間領域干渉計を構築することによって、電子密度の原子・分子スケールの空間相関の緩和時間をナノ秒~マイクロ秒において測定可能なユニークな準弾性散乱実験を行うことができる。その基本的な原理や応用の可能性については、[SPring-8/SACLA利用者情報 22 (2017) 91−98]に解説を行った。本稿では、入射放射光やガンマ線の時空ダイヤグラム上での経路を考えることにより、時間領域上におけるガンマ線の干渉計描像を解説することで、時間領域干渉計を用いたガンマ線準弾性散乱法のさらなる基礎理解の一助とする。さらに、高分解能モノクロメーターを用いてmeVオーダーのエネルギー幅の入射光を用い、かつマルチラインのガンマ線を実験に用いることで、サブピコ秒オーダーのダイナミクスの情報を取り出す事ができることを示す。
東京大学 大学院理学系研究科 Graduate School of Science, The University of Tokyo
- Abstract
- X線結晶構造解析によるタンパク質立体構造決定では、十分な大きさと回折能を持ったタンパク質結晶を得る過程がボトルネックになっている。特に、膜タンパク質や不安定な複合体などは難度が高く、数から数十マイクロメートルオーダーの小さな結晶しか得られないことが多い。そのような微小結晶に対しては、マイクロビームX線を利用することで高S/N比でのデータ収集が可能になるが、放射線損傷の問題から、1つの結晶から高分解能かつ完全なデータを得ることは難しい。よって、構造解析には複数の微小結晶を用いる必要がある。筆者らは、SPring-8のマイクロビームビームラインBL32XUにおいて多数の微小結晶からデータ収集・処理を行うワークフローを整備し、自動化に成功した。これらの開発によって、微小結晶を用いた構造解析が劇的に容易になり、多くの成果が創出された。
[1]東北大学 電気通信研究所 Research Institute of Electrical Communication, Tohoku University、[2]名古屋工業大学 大学院工学研究科 Department of Electrical and Mechanical Engineering, Nagoya Institute of Technology、[3]東京大学 大学院工学系研究科 Department of Applied Physics, The University of Tokyo
- Abstract
- SPring-8をとりまく研究者間の横のつながりを強化することを目的に設置された「SPRUC分野融合型研究グループ」の一つである「ナノデバイス科学」の理念を体現するため、2015B−2017A期の4期・2年にわたり、新分野創成利用課題「ナノスケール実スピンデバイス開発に向けた新しい放射光利用」が実施された。トップダウン式の課題設定と研究者間の密接な情報交換を両輪に、最終的に9つの研究グループが7本のビームラインを有機的に活用し、スピントロニクスを中心としたナノデバイス科学と放射光研究の融合課題が推進された。異なるグループの研究者間の協力のもと、単一チームの発想に基づく従来のSPring-8一般課題では実施されなかったであろう課題や、SPring-8の利用や特定のビームラインの利用を強く検討していなかった研究グループの課題も実施され、いくつかの新しい成果が挙げられた。
京都大学 化学研究所 Institute for Chemical Research, Kyoto University
- Abstract
- スピントロニクス分野の最近の進展として、電流注入によるスピンホール効果や電圧印加による磁性制御などの外部誘起スピン秩序現象があげられる。これらの現象は高速低消費電力な新規スピントロニクスデバイスへの利用が期待され、世界的に盛んに研究がなされている。しかし、原子レベルでの基本的なメカニズムは多くの部分で未解明であり、高い効率でのスピンの外場制御の達成には電子状態の観点からの現象解明が不可欠である。放射光解析によって電子状態の観点から基礎的メカニズムの解明をすることで、新規スピントロニクスデバイス開発が促進されることが期待される。本研究では、外場印加条件下でのその場観察手法を開発し、外部誘起スピン秩序現象の発現機構を元素選択的な電子状態の直接観測というミクロな視点から解明することを目指した。
東京大学 定量生命科学研究所 Institute for Quantitative Biosciences, The University of Tokyo
- Abstract
- 膜蛋白質結晶中の脂質二重膜の可視化を目指し、複数の長期利用課題を通してX線溶媒コントラスト変調法を開発してきた。4つの状態のCa2+ポンプ結晶に適用した結果、これまでは1,2分子しか見えなかったCa2+ポンプを取り囲む燐脂質すべて(~45分子)を解像できた。その結果、膜蛋白質には燐脂質の「錨」としてともに動くアミノ酸残基と膜に浮かぶための「浮き」となる残基が配置されており、両者の間に緊密な連携があること、脂質二重膜もイオン輸送メカニズムの一部として組み込まれていることが分かった。
東京大学大学院 理学系研究科 Graduate School of Science, The University of Tokyo
- Abstract
- SPring-8において利用可能な幅広いエネルギー範囲での大強度なX線光源を利用したX線分光法は、環境試料中の様々な元素の挙動とその影響の解明(環境化学)や有用元素の濃集過程の解明(資源化学)に寄与する。特にX線分光による原子・分子レベルの化学的素過程の解明は、個々の原子の性質に基づく物質循環の理解や、それに基づく環境影響の将来予測に大きく貢献する。ここでは、関連試料へのX線分光の利用の基盤技術(試料調製、X線分光の高度化、試料損傷低減への工夫など)を開発すると共に、サステナブル社会の実現に寄与する大気化学、資源化学、土壌化学などの分野での最新の研究にこれらを応用することで、応用上の実際的な問題を解決すると共に、この分野における放射光X線分光法の有用性を示した。
ゲノム編集ツールCas9エンドヌクレアーゼのX線結晶構造
Crystallographic Analysis of CRISPR-Cas Genome Editor Nucleases
東京大学大学院 理学系研究科 Graduate School of Science, The University of Tokyo
- Abstract
- 原核生物のもつCRISPR-Cas獲得免疫機構に関与するRNA依存性DNAヌクレアーゼCas9はガイドRNAと相補的な2本鎖DNAを選択的に切断する性質をもつ。近年、Cas9を利用したゲノム編集技術は基礎研究から臨床応用にいたる幅広い分野において急速に普及した。本長期利用課題では異なる細菌に由来する多様なCRISPR-Cas酵素の結晶構造を決定し、そのRNA依存性DNA切断機構を原子レベルで明らかにすることに成功した。さらに、構造情報を基にした新規のゲノム編集ツールの開発にも成功した。
東京大学大学院 工学系研究科 Graduate School of Engineering, The University of Tokyo
- Abstract
- 複数の分子が自律的に複合体を形成し、高次構造を構築する現象を「自己集合」と呼ぶ。自然界では、例えばウイルスのカプシド構造に代表されるように、数百成分のサブユニットが関わる高度な自己集合の例が多数存在する。しかし人工系における分子の自己集合は、未だその足元にすら及んでいない。我々は、自然界の自己集合系に少しでも迫るため、多成分系の自己集合の方法論や設計指針の確立を目指す研究を行ってきた。先長期利用課題[1][1] 課題番号:2015A0120~2017B0120(BL38B1)、2016A0129~2017B0129(BL41XU)においては、単結晶X線構造解析によって得られた予想外の自己集合構造から、数学的な規則性を見出すことにより、多成分系における分子自己集合の新たな設計指針を見出すことができた。
[1]Department of Physics, University of Warwick, [2]H. H. Wills Physics Laboratory, University of Bristol, [3]School of Physics and Astronomy, Cardiff University, [4]DMSC - European Spallation Source
- Abstract
- We report on our recent long term project at SPring-8 to perform magnetic Compton scattering studies exploiting our "Spectromag" cryomagnet on beamline BL08W. Magnetic Compton scattering probes the ground state spin density in magnetic materials, and via interpretation with electronic structure calculations can reveal details about the underlying physics. The cryomagnet enables a sample environment with magnetic fields up to 9 T and temperatures down to 1.5 K. Our project combined refinement of the experimental technique as we try to measure more difficult materials, such as small crystals or those with small magnetic moments. In this article, we will demonstrate the value of magnetic Compton scattering, with some examples of our recent long term project research performed using our magnet on BL08W, including studies of the magnetism in the quantum critical system Sr3Ru2O7 and in the iridate system Nd2Ir2O7.
[1]The Ritchie Centre, Hudson Institute of Medical Research, [2]Department of Obstetrics and Gynaecology, Monash University, [3]School of Physics and Astronomy, Monash University
- Abstract
- Premature newborns commonly receive non-invasive respiratory support, such as continuous positive airway pressure (CPAP), delivered by a face mask in the delivery room. This requires the infant to breathe for itself, but if it does not, positive pressure ventilation (PPV) is applied. However, this approach has a high failure rate, necessitating premature newborns to be invasively intubated and mechanically ventilated. Importantly, CPAP has been implemented into clinical practice without any understanding for how it interacts with the changing physiology at birth.
Before birth, the fetus closes its larynx when it is not making breathing movements (is apneic), which blocks anything from entering or leaving the lungs, and only opens the larynx when it makes breathing movements. We hypothesised, if the newborn is not breathing, it will close its larynx and prevent air from entering the lung. Using phase contrast X-ray imaging, we imaged the larynx of premature newborn rabbits to determine whether the fetal pattern of larynx closure persists after birth. We showed that immediately after birth the larynx is predominantly closed and only opens during a breath, preventing PPV from ventilating the lung. Once the newborn had aerated its lungs and established a stable breathing pattern, the larynx remained predominantly open, allowing PPV to ventilate the lung. These findings provided first understanding for why CPAP can fail in premature newborns in the delivery room.
To understand why the larynx switches from mostly closed into a predominantly open state after birth, we investigated the role of oxygenation. We showed that hypoxia is a potent inhibitor of spontaneous breathing and causes the larynx to close, whereas oxygen stimulates breathing and opens the larynx. Our ongoing work is aimed at generating the evidence required to target interventions that improve the success of non-invasive respiratory support for premature newborns in the delivery room.
(公財)高輝度光科学研究センター 産業利用推進室 Industrial Application Division, JASRI
- Abstract
- 放射光の極めて高い輝度、指向性、単色性を利用することにより、回折データを高時間分解能で記録することが可能となり、溶接中の凝固、変態、析出挙動がその場で観察できる。また、高輝度X線を利用すると、金属内部の透過が可能であり、イメージング技術を用いて金属の溶融・凝固過程を直接観察することもできる。
ここでは、放射光を用いた金属材料の凝固・相変態のその場観察に関する研究成果を紹介する。
[1]京都大学 大学院理学研究科 Graduate School of Science, Kyoto University、[2]大阪大学 核物理研究センター Research Center for Nuclear Physics, Osaka University
- Abstract
- SPring-8/LEPSグループは、レーザー電子光ビーム(ガンマ線ビーム)を用いてφ中間子の光生成反応を系統的に研究している。φ中間子光生成機構を解明するためには高い偏極度を持つ直線偏光ガンマ線ビームを用いた崩壊角分布測定が有用であり、LEPSビームライン(BL33LEP)は高偏極測定が可能な世界的にユニークな研究施設である。本稿では最近解析が終了した入射ガンマ線エネルギーEγ = 1.5−2.9 GeVにおける陽子標的からのφ中間子光生成反応、およびEγ = 1.7−2.4 GeVにおけるヘリウム4標的からのコヒーレントφ中間子光生成反応を紹介する。
東京工業大学 地球生命研究所 Earth-Life Science Institute, Tokyo Institute of Technology
[1](株)富士通研究所 デバイス&マテリアル研究所 Devices & Materials Laboratory, Fujitsu Laboratories Ltd.、[2]富士通セミコンダクター(株) システムメモリカンパニー System Memory Company, Fujitsu Semiconductor Ltd.
- Abstract
- 強誘電体La-doped Pb(Zr,Ti)O3薄膜を用いたIoTエッジデバイス用メモリ技術を確立することに成功した。その開発において、我々は、La-doped Pb(Zr,Ti)O3の結晶化アニール時に、Arに2%のO2を含ませた雰囲気とすることで、分極特性の向上を通じて強誘電体メモリの製造歩留りが大きく向上することを見出した。結晶構造解析を行った結果、最適なO2; 2%では膜表面のランダム配向結晶が消失していることが明らかになった。その消失理由を明らかにするために、Ar/O2濃度比による結晶成長過程の違いを調べた結果、準安定パイロクロア相から安定ペロブスカイト相への相転移速度が、Ar雰囲気では速くO2雰囲気では遅いことが明らかになった。最適なO2; 2%では、膜表面から供給されたO2により、膜厚方向にO2濃度分布が生じた結果、膜表面のランダム配向結晶の形成が抑制され、下部電極から成長する配向成分のみが優先的に形成されたと考えられる。
大阪大学 大学院基礎工学研究科 Graduate School of Engineering Science, Osaka University
- Abstract
- ナノ磁性体を含有するスピントロニクスデバイスは磁化方向により電気抵抗を変える磁気抵抗効果を示す。この効果は既にハードディスクドライブの磁場センサーとして応用され、記録素子応用へ向けた研究開発も盛んに行われている。最近では、より省エネルギー化を目指した素子開発が行われており、電流を流さずに電圧をかけて磁性体表面を帯電させるだけで磁化反転を行う研究が行われている。本研究ではこの電圧効果の起源を解明するために、L10-FePt/MgOトンネル接合を用いてPt吸収端のX線磁気円二色性分光を行った。その結果、印加電圧に対応してPt原子のTz項(電気四極子並びに原子内部のスピン密度非対称性に由来する項)が変化することを見出した。理論解析からは誘起されたTz項がスピン反転励起を通じて、系の磁気異方性エネルギーを大きく変えることがわかった。本稿では強磁性金属薄膜における電圧誘起磁気異方性変化及びその微視的物理描像を紹介する。
東北大学 大学院理学研究科 Graduate School of Science, Tohoku University
- Abstract
- 地球の最中心に位置する内核の化学組成を推定することは、地球の形成・進化を解明する上で極めて重要である。本研究では、X線非弾性散乱のビームライン内にレーザー加熱システムを構築し、ダイヤモンドアンビル高圧発生装置と組み合わせることで、地球内部を再現した高温高圧条件下での地球核の主成分である鉄の音速測定に成功した。本実験結果と地球物理的観測を比較、また地球化学的見地を踏まえることで、地球内核中には水素・珪素・硫黄が含まれている可能性が高いことを明らかにした。
(国)産業技術総合研究所 省エネルギー研究部門 Research Institute for Energy Conservation, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
- Abstract
- SPring8のBL40XUで行われた本長期利用課題(2014B0111~2017A0111)において、地球温暖化の抑制に資するエンジン超高効率に貢献することを目指し、これまで光学技法では計測できなかった高圧燃料噴射ノズル内部および近傍流動の詳細解析を行った。3年の研究期間で、ノズル内部および近傍流動の定量解析を可能とする新たなX線計測技法を開発しつつ、燃料噴霧の形成を支配する様々な物理因子の影響に関する新たな知見と理論モデルを研究社会に提示してきた。本稿では、これまで構築してきた代表的なX線噴霧計測技法と、評価可能なノズル内部および近傍流動の計測項目について紹介する。また、X線噴霧計測技法から生み出された研究成果と産業技術開発への貢献について紹介する。
大阪大学 基礎工学研究科附属極限科学センター 超高圧研究部門 Center for Science and Technology under Extreme Conditions, Graduate School of Engineering Science, Osaka University
- Abstract
- 本研究は、メガバール(= 1 Mbarは、106気圧 = 100 GPa)を超える高圧力の領域における物質科学を新展開させ、それによりこれまで為し得なかった物質創造に挑戦することを目指したものである。メガバールの超高圧力は、物質内の原子間隔を単純に縮めることによる効果にとどまらず、電子軌道を変化させ、その結果ネットワークを組み替え、物性を大きく変化させる。このような操作はいわば、「超高圧化学」=「メガバールケミストリー」とよべる圧力の領域といえる。本研究は、このような超高圧力下における物質科学を、科学研究費補助金(特別推進研究)「超高圧力下の新物質科学:メガバールケミストリーの開拓」(H26~30)の援助を得て、長期利用課題(課題番号:2014B0112~2017A0112)を通じて展開したものである。
2. 研究会等報告/WORKSHOP AND COMMITTEE REPORT
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
[1]SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)行事幹事/兵庫県立大学 大学院物質理学研究科 Graduate School of Material Science, University of Hyogo、[2]広島大学 大学院理学研究科 Graduate School of Sciences, Hiroshima University
(公財)高輝度光科学研究センター 産業利用推進室 Industrial Application Division, JASRI
[1](公財)高輝度光科学研究センター XFEL利用研究推進室 XFEL Utilization Division, JASRI、[2](国)理化学研究所 放射光科学研究センター XFEL研究開発部門 XFEL Research and Development Division, RIKEN SPring-8 Center
SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)利用幹事/(国)量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 Quantum Beam Science Research Directorate, National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology
[1](公財)高輝度光科学研究センター 光源基盤部門 Light Source Division, JASRI、[2](国)理化学研究所 放射光科学研究センター XFEL研究開発部門 XFEL Research and Development Division, RIKEN SPring-8 Center、[3](公財)高輝度光科学研究センター XFEL利用研究推進室 XFEL Utilization Division, JASRI
[1](公財)高輝度光科学研究センター 光源基盤部門 Light Source Division, JASRI、[2](公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI、[3](公財)高輝度光科学研究センター タンパク質結晶解析推進室 Protein Crystal Analysis Division, JASRI、[4](国)理化学研究所 放射光科学研究センター XFEL研究開発部門 XFEL Research and Development Division, RIKEN SPring-8 Center
SPring-8夏の学校実行委員会 委員長 SPring-8 Summer School Executive Committee, Chair
[1](公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI、[2](公財)高輝度光科学研究センター 産業利用推進室 Industrial Application Division, JASRI
- Abstract
- 近年の放射光用半導体X線検出器の発展は著しく、正に十年一昔という言葉が相応しい。世界に目を向けると、大型施設だけでなく中規模・低エミッタンスの放射光施設においても、独自の検出器開発と平行して、コマーシャルベースの高性能検出器を導入し、一部ではSPring-8を上回るクオリティのデータが得られ始めている。供用開始から20年が経過したSPring-8では、その競争力を世界の最先端に保ち、利用成果を最大化していくために、検出器の点からも高性能化を図っていくことが求められている。平成29年度、国立研究開発法人理化学研究所からの幾つかの特別な予算によって、5本の共用ビームライン(BL02B1、BL04B1、BL04B2(BL08W)、BL40XU、BL40B2)に市販の高性能検出器を導入し、計測技術の高性能化を実現した。現在、2018A期からの利用実験へ提供すべく、立上げを進めている状況にある。本稿では、それぞれのビームラインで進めている高性能化の方向、導入した検出器によって実現される展開について紹介する。また、BL46XUにおいて老朽化していた大型検出器の更新も行ったので合わせて紹介している。利用者による新たな研究のキッカケとなれば幸いである。
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
[1](公財)高輝度光科学研究センター 光源基盤部門 Light Source Division, JASRI、[2](公財)高輝度光科学研究センター 情報処理推進室 Information-technology Promotion Division, JASRI
3. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS
4. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM USERS
SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)会長/関西学院大学 理工学部 School of Science and Technology, Kwansei Gakuin University
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)会長/関西学院大学 理工学部 School of Science and Technology, Kwansei Gakuin University
SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)庶務幹事/(国)理化学研究所 放射光科学総合研究センター RIKEN SPring-8 Center
(公財)高輝度光科学研究センター 利用推進部(兼)利用研究促進部門 User Administration / Research & Utilization Division, JASRI