Volume 19, No.3
August issue 2014
1. 最近の研究から/FROM LATEST RESEARCH
[1](独)理化学研究所 創発物性科学研究センター/JSTさきがけ Center for Emergent Matter Science, RIKEN、[2]広島大学大学院 工学研究科 Graduate School of Engineering, Hiroshima University、[3](独)理化学研究所 創発物性科学研究センター Center for Emergent Matter Science, RIKEN、[4](公財)高輝度光科学研究センター 産業利用推進室 Industrial Application Division, JASRI
- Abstract
- 有機薄膜太陽電池の高効率化に向けて半導体ポリマーを開発する上で、キャリア輸送性を決定する結晶・配向構造を制御することは、最も重要なポイントの1つである。我々は、チオフェンとチアゾロチアゾールを主鎖に有する半導体ポリマーにおいて、側鎖のアルキル基の長さと形状の組み合わせを変えることで、ポリマーの配向を制御できることを見出した。さらに、これらのポリマーを用いた太陽電池を作製したところ、特に活性層が厚いときに、顕著に配向性の影響が現れることが分かった。
[1]東海大学 工学部/大学院工学研究科/大学院総合理工学研究科 Department of Applied Biochemistry, Tokai University (Corresponding author) 、[2]東海大学 工学部 School of Engineering, Tokai University、[3](公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
- Abstract
- Neuronal circuits are responsible for brain functions including verbal ability, reasoning, emotion, and decision-making. Neurons constitute neuronal circuits by building a three-dimensional network in brain tissue. The functional mechanisms of the human brain can therefore be revealed by unveiling the three-dimensional structure of human brain tissue. Here, we report on three-dimensional analysis of neuronal circuits of the human brain by synchrotron-radiation X-ray microtomography.
2. SACLA通信/SACLA COMMUNICATIONS
(公財)高輝度光科学研究センター XFEL利用研究推進室 XFEL Utilization Division, JASRI
- Abstract
- X線自由電子レーザーは、フェムト秒のパルス幅を持つX線領域の超高輝度レーザー光源である。X線自由電子レーザー施設SACLAは2012年の供用開始以来、物理、化学、生物の様々な分野で利用研究の開拓が進められている。本稿ではSACLAにおけるX線吸収分光法の現状について紹介し、X線自由電子レーザーの短パルス性を活かした超高速ダイナミクスの研究への応用について述べる。
3. 研究会等報告/WORKSHOP AND COMMITTEE REPORT
(公財)高輝度光科学研究センター 制御・情報部門 Controls and Computing Division, JASRI
SPring-8夏の学校実行委員会 委員長 SPring-8 Summer School Executive Committee, Chair
4. SPring-8通信/SPring-8 COMMUNICATIONS
[1](公財)高輝度光科学研究センター 加速器部門 Accelerator Division, JASRI、[2](公財)高輝度光科学研究センター 光源・光学系部門 Light Source and Optics Division, JASRI、[3](公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
- Abstract
- 2013年5月8日より、蓄積リングのユーザー運転用オプティクスが変更され、供給されるエックス線の輝度とフラックス密度が向上した。電子ビームの自然エミッタンス(=位相空間拡がり)は、以前の3.5 nm・rad(ナノ・メートル・ラジアン)から2.4 nm・radに低減され、標準的なビームラインで25 ~ 30%程度の輝度とフラックス密度の向上が確認されている。ここでは加速器運転と放射光利用の両方の観点から2.4 nm・radの低エミッタンス運転について紹介する。
5. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM SPring-8 USERS
SPring-8ユーザー協同体(SPRUC) 会長/九州大学 先導物質化学研究所 Institute for Materials Chemistry and Engineering, Kyushu University