Volume 23, No.2
目次 / Table of Contents
May issue 2018
1. 最近の研究から/FROM LATEST RESEARCH
(公財)高輝度光科学研究センター 産業利用推進室 Industrial Application Division, JASRI
- Abstract
- 放射光の極めて高い輝度、指向性、単色性を利用することにより、回折データを高時間分解能で記録することが可能となり、溶接中の凝固、変態、析出挙動がその場で観察できる。また、高輝度X線を利用すると、金属内部の透過が可能であり、イメージング技術を用いて金属の溶融・凝固過程を直接観察することもできる。
ここでは、放射光を用いた金属材料の凝固・相変態のその場観察に関する研究成果を紹介する。
[1]京都大学 大学院理学研究科 Graduate School of Science, Kyoto University、[2]大阪大学 核物理研究センター Research Center for Nuclear Physics, Osaka University
- Abstract
- SPring-8/LEPSグループは、レーザー電子光ビーム(ガンマ線ビーム)を用いてφ中間子の光生成反応を系統的に研究している。φ中間子光生成機構を解明するためには高い偏極度を持つ直線偏光ガンマ線ビームを用いた崩壊角分布測定が有用であり、LEPSビームライン(BL33LEP)は高偏極測定が可能な世界的にユニークな研究施設である。本稿では最近解析が終了した入射ガンマ線エネルギーEγ = 1.5−2.9 GeVにおける陽子標的からのφ中間子光生成反応、およびEγ = 1.7−2.4 GeVにおけるヘリウム4標的からのコヒーレントφ中間子光生成反応を紹介する。
東京工業大学 地球生命研究所 Earth-Life Science Institute, Tokyo Institute of Technology
2. ビームライン/BEAMLINES
[1](公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI、[2](公財)高輝度光科学研究センター 産業利用推進室 Industrial Application Division, JASRI
- Abstract
- 近年の放射光用半導体X線検出器の発展は著しく、正に十年一昔という言葉が相応しい。世界に目を向けると、大型施設だけでなく中規模・低エミッタンスの放射光施設においても、独自の検出器開発と平行して、コマーシャルベースの高性能検出器を導入し、一部ではSPring-8を上回るクオリティのデータが得られ始めている。供用開始から20年が経過したSPring-8では、その競争力を世界の最先端に保ち、利用成果を最大化していくために、検出器の点からも高性能化を図っていくことが求められている。平成29年度、国立研究開発法人理化学研究所からの幾つかの特別な予算によって、5本の共用ビームライン(BL02B1、BL04B1、BL04B2(BL08W)、BL40XU、BL40B2)に市販の高性能検出器を導入し、計測技術の高性能化を実現した。現在、2018A期からの利用実験へ提供すべく、立上げを進めている状況にある。本稿では、それぞれのビームラインで進めている高性能化の方向、導入した検出器によって実現される展開について紹介する。また、BL46XUにおいて老朽化していた大型検出器の更新も行ったので合わせて紹介している。利用者による新たな研究のキッカケとなれば幸いである。
3. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS
4. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM USERS
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)会長/関西学院大学 理工学部 School of Science and Technology, Kwansei Gakuin University
5. 告知板/ANNOUNCEMENTS
その他/MISC
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