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Volume 01 ,No.1 Page 103

5. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM USERS

特定放射光施設ユーザー協同体(SpRUC)四季報

藤原 明比古

特定放射光施設ユーザー協同体(SpRUC)会長 Chair of SpRUC

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SPring-8 SACLA

 

1. はじめに(前号以降の動向)
 SPring-8/SACLA 利用者情報3 月号(前号)のSPring-8 ユーザー協同体(SPRUC) 四季報[1] は、主に、SPRUCとNanoTerasuユーザー共同体(NTUC)との融合に向けた取り組みについて報告をしました。2025年3月1日に、予定通り、「特定放射光施設ユーザー協同体」として新たな組織として出発することができました。本号では、最初の特定放射光施設ユーザー協同体(SpRUC)四季報をお届けしたいと思います。

 

 

2.NanoTerasuのユーザー共同体との融合
 2024 年6 月中旬にSPRUCとNTUCの連携の在り方について懇談を開始してから、わずか9か月の準備期間で、両UCが融合して、新しく生まれ変わったSpRUC が誕生しました。SPRUCとNTUCの会員の皆様はもちろん、両UCの事務局、特定放射光施設の施設者、登録施設利用促進機関など、関係する皆様の深いご理解と心強いご協力によって新UC誕生に至ることができました。特に、両UCの事務局には、通常業務に加え、組織間の調整から規定等の文書管理まで、膨大な作業をスケジュールに合わせて整えていただきました。関係者の皆様のお力添えに心よりお礼申し上げます。
 この融合の強みは、利用者の視点で特定放射光施設の利用研究全体を俯瞰し、敷居なく議論できることです。多施設にまたがるオープンな議論の定着には、会員の皆様の積極的な関与が必要不可欠です。これまで同様に、SpRUCの取り組みへの参画をお願いいたします。

 

 

3.SpRUCの取り組み ~これまでとこれから~
 SpRUC 設置日である3月1日から2 日間、恒例のBLs アップグレード検討ワークショップ(BLsUGWS)が開催されました。議論の内容は、開催報告記事[2] をご参照ください。ここでは、編成について触れます。今回のBLsUGWSでは、初日に播磨地区のSPring-8とSACLA、2日目に仙台地区のNanoTerasu を中心に議論をしました。今後はより横断的な議論が可能となるような編成を検討していきたいと考えております。より充実した議論のための仕組みづくりのご提案を歓迎します。
 SpRUCでは、これまでのUCの取り組みを継続して、春にBLsUGWS、秋にシンポジウムを開催する予定です。BLsUGWSは装置機器や利用システムなど主にハード/ ソフト両面での技術的なテーマについて議論する場、シンポジウムは主に放射光利用研究に関わる科学技術的なテーマについて議論する場として、ある程度の役割分担があると思います。その役割分担を尊重しつつ、半年に一度、施設者、登録施設利用促進機関、利用者が一堂に会して、放射光利用研究の在り方について喫緊の課題や最新の話題を包括的に議論する場を持つことで、VUCA時代における機動的な取り組みが前進して行きます。
 SpRUCは新しい組織です。これまでの2 つのUCの良い取り組みは継続し、融合によって生まれる新しい取り組みは積極的に取り入れ、なお一層の発展を目指していきたいと思います。繰り返しになりますが、会員の皆様の積極的な参画をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

参考文献
[1]https://user.spring8.or.jp/sp8info/?p=43907

[2]https://user.spring8.or.jp/sp8info/?p=44168

 

 

 

藤原 明比古 FUJIWARA Akihiko
関西学院大学 工学部
〒669-1330 兵庫県三田市学園上ケ原1番
TEL : 079-565-9752
e-mail : akihiko.fujiwara@kwansei.ac.jp

 

 

Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
SPring-8/SACLA利用者情報
Online ISSN 2187-4794
[ - Vol.30 No.1(2025)]
SPring-8/SACLA/NanoTerasu利用者情報
Online ISSN 2760-3245
[Vol.1 No.1(2025) - ]