Volume 28, No.3 Pages 284 - 285
3. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status
◎2023年4月の運転実績
SPring-8は4月5日から4月28日までセベラルバンチ運転で第1サイクルの運転を実施した。
第1サイクルの運転は順調であり、総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は、0%であった。
1. 装置運転関係
(1)運転期間 | |
第1サイクル(4/5(水)~4/28(金)) | |
(2)運転時間の内訳 | |
第1サイクル | |
運転時間総計 | 約553時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約145時間 |
②放射光利用運転時間 | 約407時間 |
③故障等によるdown time | 0時間 |
④フィリング変更時間 | 約1時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
0% |
(3)運転スペック等 | |
第1サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・203 bunches(A) | |
・11 bunch train × 29(C) | |
・1/7 filling + 5 bunches(D) | |
・入射は電流値優先モード(2~3分毎(マルチバンチ時)もしくは20~40秒毎(セベラルバンチ時))のSACLA入射、Top-Upモードで実施。 |
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・蓄積電流 8 GeV、~100 mA | |
2. 利用関係(JASRI利用推進部 集計)
(1)放射光利用実験期間 | |
第1サイクル(4/10(月)~4/27(木)) | |
(2)ビームライン利用状況 | |
稼働ビームライン | |
共用ビームライン | 26本 |
専用ビームライン | 15本 |
理研ビームライン | 13本 |
第1サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 210件 |
共同利用研究者数 | 792名 |
専用施設利用研究実験数 | 96件 |
専用施設利用研究者数 | 314名 |
◎2023年4~5月の運転実績(停止期間)
SPring-8は4月29日から5月9日まで春期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行った。
(春期点検調整期間中の主な作業(実績))
(1)蓄積リング関係
・運転前連続通電作業(5/8~)
・DCCTモジュール(19インチラック)配線調査
・真空系CR1、CR2冷却水流量確認
・制御計算機関連作業
・制御系ファイアウォール設定変更
・蓄積リング制御ネットワーク設定変更
・機器制御計算機メンテナンス
・FE駆動系機器動作試験(BL01B1~BL12XU)
・光学系・輸送チャネル及びBL制御関連作業
(2)ユーティリティ関係
・天井クレーン月次・年次点検作業
・空調用設備保守点検及び整備作業
・冷却水設備保守定期点検及び整備作業
(3)安全管理関係
・運転停止後の残留サーベイ
(4)その他
・停止期間中の節電対策
(空調設備、装置冷却水、電気設備の停止等)
◎2023年5~8月の運転実績
SPring-8は5月10日から7月7日までセベラルバンチ運転で第2サイクルの運転を行い、停止期間をはさみ、7月10日から8月2日までセベラルバンチ運転で第3サイクルの運転を実施している。
第2~3サイクルの運転実績については次号にて掲載する。
◎今後の予定
8月3日から9月27日まで夏期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行う予定である。
8月5日は施設内全域の計画停電を行い、電気設備の点検作業を行う予定である。
(*1)down timeの割合に④フィリング変更時間は含まない。