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Volume 28, No.2 Pages 220 - 221

3. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS

2022B期におけるSPring-8/SACLAユーザー要望等について
SPring-8/SACLA User Requests in 2022B

登録施設利用促進機関 (公財)高輝度光科学研究センター 利用推進部 Registered Institution for Facilities Use Promotion, User Administration Division, JASRI

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SPring-8 SACLA

 

 SPring-8およびSACLAでは、各ビームタイム終了後に実験グループごとに「ビームタイム終了届」を提出いただいております。ビームタイム終了届には、次回の利用者へのアドバイスや施設に対する要望、提案等を記入いただいております。
 2022B期における要望等の状況は下記のとおりです。これら要望等と、それに対する施設側の回答(内容により、必ずしも全てではありません)につきましては、User Informationで公開されています。

 

 

1. 2022B期 要望等全体概要

2022B期 実施
課題数
利用実験数
(報告書数)
うち、要望等コメントがある*1報告書数
技術的要望等 施設他要望等 その他(お礼)
SPring-8共用BL 909 1,380 35 41 118
SACLA共用BL 50 53 6

*1「なし」「None」等のコメントを除く。

 

<SPring-8共用BL技術的要望等(計35件)の研究分野/手法*2別内訳>

手法\分野 生命科学
医学応用
物質科学
材料科学
化学 地球・
惑星科学
産業利用 ビーム
ライン技術
小角・広角散乱   3        
X線回折(単結晶)   3 2      
X線回折(粉末)   2        
X線回折(高圧)   2 1 1    
汎用XAFS・汎用MCD           2
光電子分光   4        
赤外分光   1        
イメージング         1  
非弾性散乱   1        
構造生物学 2          
産業利用         1  
その他(持込装置利用)   1        
成果専有等   4 2   2  

*2課題申請時の利用者申告ベース。

 

 

2. 2022B期 要望等の内容(一部抜粋)
(1)技術的要望等

○ヘリウムを使用して非常に良いデータを効率よく収集することができました。ありがとうございました。現在使用できるビームは50(v) × 20(h) μm2が最大ですが、高分解能のデータ収集では大きめの結晶を使用する関係で、100 × 20 μm2あるいはさらに広いビームサイズが利用できると大変ありがたいです。ご検討よろしくお願いいたします。
【生命科学/構造生物学】

○試料スキャンが二次元で可能になったため、有効な試料位置の探索が非常に効率よくできるようになった。嬉しい悲鳴のようなものであるが、測定者にとっては試料準備が間に合わないほどの効率で測定できている。(要望・提案ではなく感想です)
【物質科学・材料科学/小角・広角散乱】

○液体ヘリウム価格の高騰にともない研究費が圧迫されています。回収設備を構築するか、振動を抑えた循環型のクライオスタットに置き換える等の対策を講じていただき、あらゆるユーザーにフレンドリーなビームラインになることを切に願っています。このままヘリウムの価格が研究費を圧迫するようになると、折角SPring-8で立ち上げてきた共鳴HAXPES計測が先細りしてしまいそうで危機感を覚えております。
【物質科学・材料科学/光電子分光】

 

(2)施設その他要望等

○交流施設A棟はコンセントの位置(ポット用のコンセントが床置きの場所しかない)や数(机まわりにコンセントがなく、デスクワークができない、充電ができない)が足りないと感じました。

○研究交流施設にまたテレビを設置してほしい。
食堂のメニューが年々劣化していっているように感じるので改善してもらいたい。
コンビニでおにぎりなどの品数が少なく、夕方頃に行くと全て売切れてしまっているので、改善してもらいたい。

○He代の高騰と予定にない価格変更のため予算計画が圧迫されてしまいました。BL09XUの高エネルギー分解能測定を実施するためには低温測定が必須です。再凝縮器(液化機)やHe回収ライン、さらには将来的な低温センターの整備について、是非ご検討いただけますと幸いです。

 

 

3. 要望等及び施設側回答の公開場所
 SPring-8/SACLA User Informationのいずれからも検索・閲覧ができます。
[検索・閲覧手順]
① 「ビームタイム終了届(ビームタイム利用報告書)(要望・回答)検索」
② 利用期、ビームライン番号等を入力
③ 「検索」

 

 

Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794