Volume 27, No.3 Pages 229 - 230
3. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status
◎2022年4月の運転実績
SPring-8は4月6日から4月28日までセベラルバンチ運転で第1サイクルの運転を実施した。第1サイクルではバンプ電磁石4の誤爆によるビームアボート等があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は、第1サイクルは約1.6%であった。
1. 装置運転関係
(1)運転期間 | |
第1サイクル(4/6(水)~4/28(木)) | |
(2)運転時間の内訳 | |
第1サイクル | |
運転時間総計 | 約528時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約144時間 |
②放射光利用運転時間 | 約377時間 |
③故障等によるdown time | 約6時間 |
④フィリング変更時間 | 約0.5時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
約1.6% |
(3)運転スペック等 | |
第1サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・203 bunches(A) | |
・4 bunch train × 84(B) | |
・入射は電流値優先モード(2~3分毎(マルチバンチ時)もしくは20~40秒毎(セベラルバンチ時))のSACLA入射、Top-Upモードで実施。 |
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・蓄積電流 8 GeV、~100 mA | |
(4)主なdown timeの原因 | |
・バンプ電磁石4の誤爆によるアボート |
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・ID17補正電磁石電源故障によるアボート |
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2. 利用関係(JASRI利用推進部 集計)
(1)放射光利用実験期間 | |
第1サイクル(4/11(月)~4/27(水)) | |
(2)ビームライン利用状況 | |
稼働ビームライン | |
共用ビームライン | 26本 |
専用ビームライン | 16本 |
理研ビームライン | 14本 |
第1サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 193件 |
共同利用研究者数 | 726名 |
専用施設利用研究実験数 | 140件 |
専用施設利用研究者数 | 323名 |
◎2022年4~5月の運転実績(停止期間)
SPring-8は4月29日から5月7日まで春期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行った。
(春期点検調整期間中の主な作業(実績))
(1)蓄積リング関係
・運転前連続通電作業(5/6~)
・バンプ電源不具合調査
・AB3真空調査(セル11)
・オンラインデータベースクリーンアップ
・IDトラッカー測量(セル23)
・FE IG1,3,4フィラメント交換(BL17SU)
・FE駆動系機器動作試験(BL01B1~BL07LSU)
・光学系・輸送チャネル関連作業
(2)ユーティリティ関係
・天井クレーン月次・年次点検作業
(3)安全管理関係
・運転停止後の残留サーベイ
(4)その他
・停止期間中の節電対策
◎2022年5~7月の運転実績
SPring-8は5月8日から7月8日までセベラルバンチ運転で第2サイクルの運転を行い、停止期間をはさみ、7月11日から8月3日までセベラルバンチ運転で第3サイクルの運転を実施している。第2~3サイクルの運転実績については次号にて掲載する。
◎今後の予定
8月4日から10月1日まで夏期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行う予定である。
8月6日は施設内全域の計画停電を行い、電気設備の点検作業を行う予定である。
(*1)down timeの割合に④フィリング変更時間は含まない。