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Volume 24, No.3 Pages 307 - 308

4. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS

SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status

(国)理化学研究所 放射光科学研究センター RIKEN SPring-8 Center

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SPring-8

 

◎2019年3~5月の運転実績
 SPring-8は3月27日から4月26日までセベラルバンチ運転で第1サイクルの運転を行い、春の点検調整期間をはさみ、5月8日から5月31日までセベラルバンチ運転で第2サイクルの運転を実施した。第1~2サイクルでは瞬時電圧低下(*1)によるビームアボート等があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は、第1サイクルは約0.2%、第2サイクルは約3.4%であった。

 

 

1. 装置運転関係

(1)運転期間
第1サイクル(3/27(水)~4/26(金))
第2サイクル(5/8(水)~5/31(金))
(2)運転時間の内訳
第1サイクル
運転時間総計 約720時間
①装置の調整およびマシンスタディ等 約168時間
②放射光利用運転時間 約550時間
③故障等によるdown time 約1時間
④フィリング変更時間 約1時間
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*2)
約0.2%
第2サイクル
運転時間総計 約555時間
①装置の調整およびマシンスタディ等 約51時間
②放射光利用運転時間 約487時間
③故障等によるdown time 約17時間
④フィリング変更時間 0時間
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*2)
約3.4%
(3)運転スペック等
第1サイクル(セベラルバンチ運転)
・203 bunches(A)
・11/29-filling + 1 bunch(H)
・203 bunches(A)
・1/7-filling + 5 bunches(D)
 
第2サイクル(セベラルバンチ運転)
・1/7-filling + 5 bunches(D)
・11 bunch train × 29(C)
 
・入射は電流値優先モード(2~3分毎(マルチバンチ時)もしくは20~40秒毎(セベラルバンチ時))のTop-Upモードで実施。
・蓄積電流 8 GeV、~100 mA
(4)主なdown timeの原因
・瞬時電圧低下によるビームアボート
・SR RF Dst.サーキュレータアークによるアボート

 

2. 利用関係(JASRI利用推進部 集計)

(1)放射光利用実験期間
第1サイクル(4/1(月)~4/25(木))
第2サイクル(5/9(木)~5/31(金))
(2)ビームライン利用状況
稼働ビームライン
共用ビームライン 26本
専用ビームライン 19本
理研ビームライン 12本
第1サイクル(暫定値)
共同利用研究実験数 231件
共同利用研究者数 950名
専用施設利用研究実験数 174件
専用施設利用研究者数 562名
第2サイクル(暫定値)
共同利用研究実験数 227件
共同利用研究者数 934名
専用施設利用研究実験数 180件
専用施設利用研究者数 593名

 

 

◎2019年6~7月の運転予定

 SPring-8は6月3日から7月5日までセベラルバンチ運転で第3サイクルの運転を行い、停止期間をはさみ、7月8日から7月31日までセベラルバンチ運転で第4サイクルの運転を予定している。
 第3~4サイクルの運転実績については次号にて掲載する。

 

 

◎今後の予定

 8月1日から9月24日まで夏期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行う予定である。

 

 

(*1)落雷による瞬時電圧低下(5/23)により、加速器電磁石、RF機器などほぼ全ての機器がダウンし、安全インターロックの発報、各ビームラインでアラームレベル7の発報、施設冷却系の停止が発生した。これにより、約1.5シフトのdown timeとなった。

(*2)down timeの割合に④フィリング変更時間は含まない。

 

 

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[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794