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Volume 21, No.4 Pages 346 - 347

3. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS

2016B期 SACLA利用研究課題の採択について
The SACLA Public Proposals Approved for Beamtime in 2016B Research Term

登録施設利用促進機関 (公財)高輝度光科学研究センター 利用推進部 Registered Institution for Facilities Use Promotion, User Administration Division, JASRI

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SACLA

 

 高輝度光科学研究センター(JASRI)のSACLA利用研究課題審査委員会(SACLA PRC)において、SACLAの供用運転開始以降、第10期目に当たる2016B期(2016年9月~2017年3月)の利用研究課題応募85課題を審査しました。
 さらに、当該審査結果についてSACLA選定委員会の意見を聴き、JASRIとして42課題を採択しました。

 

 

1. 募集、審査及び採択等の日程
 2016B期の課題募集、審査及び採択は、以下のスケジュールを経て行われました。

 (2016年)
5月 9日 ホームページで募集案内公開
6月 10日 応募締切
 ~この間、審査基準に即した各課題の個別審査を実施~
7月 26日 第11回SACLA PRC(総合審査)
8月 5日 第13回SACLA選定委員会(審査結果の意見聴取)
8月 15日 JASRIとして採否決定、結果通知
9月 23日 2016B期利用開始

 

 

2. 応募、採択及びビームタイム配分状況
 募集課題は一般課題(成果非専有利用または成果専有利用)と重点戦略課題(成果専有利用のみ)の2種類あり、前述のとおり、応募課題数全85課題の内42課題を採択(全体の採択率は49%)しました。一般課題の成果専有利用は、当該期においては応募課題数全85課題のうち1課題が、また、採択課題数42課題のうち1課題が、それぞれ成果専有利用です。ビームライン別・申請者所属別の応募・採択課題数を表1に、課題種別・申請者所属機関別の応募・採択課題数を表2に、さらに、採択された課題の要求シフト数および配分シフト数を表3に示します。

 


申請者は当面日本国内に法人格を有する企業所属者に限る、実験の実施可能性・安全性・倫理性を審査(科学技術的妥当性・SACLAの必要性は審査対象外)、ビームタイム配分は2時間(0.166・・・ ≒ 0.17シフト)単位、当該利用に配分可能なビームタイムは共用に供するビームタイムの10%以内。

 

表1
(単位:課題数)
ビームライン 産業界 大学等
教育機関
国公立試験
研究機関等
海外機関 合 計 採択率
応募 採択 応募 採択 応募 採択 応募 採択 応募 採択  
BL1     4 3 4 4     8 7  
BL2/BL3 3 3 25 15 13 9 36 8 77 35  
合 計 3 3 29 18 17 13 36 8 85 42 49%

 

表2
(単位:課題数)
課 題 種 産業界 大学等
教育機関
国公立試験
研究機関等
海外
機関
合 計 採択率










一般課題(成果非専有) 2 2 9 6 10 8 23 4 44 20 45%
一般課題(成果専有) 1 1             1 1 100%













1. 生体分子の階層構造ダイナミクス     8 5 6 4 7 2 21 11 52%
  1-(1) 創薬ターゲット膜タンパク質のナノ結晶を用いた構造解析     2 0 3 2 1 0 6 2  
1-(2) 細胞全体及びその部分の生きた状態でのイメージング     2 1     1 0 3 1  
1-(3) 超分子複合体の一分子構造解析     1 1         1 1  
1-(4) 一分子X線回折実験とスパコン解析を融合させたダイナミクス研究                 0 0  
1-(5) ポンプ-プローブ法を適用した動的構造解析     3 3 3 2 5 2 11 7  
2. ピコ・フェムト秒ダイナミックイメージング     12 7 1 1 6 2 19 10 53%
  2-(1) 気相・液相・固相反応ダイナミクス     5 4 1 1 5 2 11 7  
2-(2) 界面反応の超高速過程                 0 0  
2-(3) 電荷発生・電荷移動ダイナミクス     2 1         2 1  
2-(4) 極端条件下の超高速過程     5 2     1 0 6 2  
2-(5) 動的X線分光科学                 0 0  
合 計 3 3 29 18 17 13 36 8 85 42 49%

 

表3
(単位:シフト数)
  A B C C/A C/B
課題種 応募課題
(85課題)の
全要求シフト数
採択課題
(42課題)の
全要求シフト数
採択課題
(42課題)の
全配分シフト数
配分率
(採択配分/
 応募要求)
配分率
(採択配分/
 採択要求)
一般課題
(成果非専有)
284 139 101 36% 73%
一般課題
(成果専有)
0.17 0.17 0.17 100% 100%
重点戦略課題
(成果非専有)
280 176 96 34% 55%
合 計 564.17 315.17 197.17 35% 63%

 

  採択42課題に対し、ビームタイムは計197.17シフト(1シフト=12時間。0.17シフト=2時間)が配分されました。配分シフト数を含む採択42課題の一覧は、以下のWebサイトに掲載しています。

◆SACLA User Information
 > SACLA利用案内 > 採択課題/実施課題 > 採択課題一覧 > 2016B

 http://sacla.xfel.jp/wp-content/uploads/sacla_approved_proposal_2016b_j.pdf

 なお、成果を公表しない成果専有課題のうち、定期的な募集の締切によらず、随時応募・受付される時期指定課題利用制度を2016B期より導入しました。当該課題は基本的に利用期中に申請・審査のうえ実施されることから、申請・実施があった場合は、利用期終了後に結果として応募課題数・採択課題数に追加されます。



公益財団法人
高輝度光科学研究センター 利用推進部
TEL:0791-58-0961
e-mail : sacla.jasri@spring8.or.jp

 

 

Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794