Volume 21, No.4 Pages 349 - 350
3. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status
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◎平成28年4~7月の運転・利用実績
SPring-8は4月1日から4月28日まで第1サイクルの運転を、5月6日から6月4日まで第2サイクルの運転を、6月6日から7月2日まで第3サイクルの運転を、7月4日から7月28日まで第4サイクルの運転をセベラルバンチ運転で実施した。第1~4サイクルでは真空系冷却水流量異常等によるビームアボート等があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は、第1サイクルは約0.2%、第2サイクルは約0.1%、第3サイクルは約0.5%、第4サイクルは約0.7%であった。
1. 装置運転関係
(1)運転期間 | |
第1サイクル(4/1(金)~4/28(木)) | |
第2サイクル(5/6(金)~6/4(土)) | |
第3サイクル(6/6(月)~7/2(土)) | |
第4サイクル(7/4(月)~7/28(木)) | |
(2)運転時間の内訳 | |
第1サイクル | |
運転時間総計 | 約647時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約143時間 |
②放射光利用運転時間 | 約502時間 |
③故障等によるdown time | 約1時間 |
④フィリング変更時間 | 約1時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
約0.2% |
第2サイクル | |
運転時間総計 | 約697時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約73時間 |
②放射光利用運転時間 | 約623時間 |
③故障等によるdown time | 約1時間 |
④フィリング変更時間 | 約0時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
約0.1% |
第3サイクル | |
運転時間総計 | 約625時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約73時間 |
②放射光利用運転時間 | 約549時間 |
③故障等によるdown time | 約3時間 |
④フィリング変更時間 | 0時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
約0.5% |
第4サイクル | |
運転時間総計 | 約575時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約95時間 |
②放射光利用運転時間 | 約476時間 |
③故障等によるdown time | 約3時間 |
④フィリング変更時間 | 約1時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
約0.7% |
(3)運転スペック等 | |
第1サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・203 bunches | |
・1/7-filling + 5 bunches | |
第2サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・1/7-filling + 5 bunches | |
・11 bunch train × 29 | |
・11 bunch train × 29 | |
第3サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・406 × 11/29-bunches + 1 bunch | |
・406 bunches | |
第4サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・4 bunch train × 84 | |
・2/29-filling + 26 bunches | |
・11/29-filling + 1 bunch | |
・入射は電流値優先モード(2~3分毎(マルチバンチ時)もしくは20~40秒毎(セベラルバンチ時))のTop-Upモードで実施。 |
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・蓄積電流 8 GeV、~100 mA | |
・第3サイクルおよび第4サイクルの一部の運転モードにおいて電子ビームの不安定性が確認された。このため、蓄積電流100 mAは確保しつつ運転モードを変更して実施。 |
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(4)主なdown timeの原因 | |
・安全インターロックによるアボート | |
・真空系冷却水流量異常によるアボート | |
2. 利用関係
(1)放射光利用実験期間 | |
第1サイクル(4/6(水)~4/27(水)) | |
第2サイクル(5/7(土)~6/4(土)) | |
第3サイクル(6/7(火)~7/2(土)) | |
第4サイクル(7/7(木)~7/27(水)) | |
(2)ビームライン利用状況 | |
稼働ビームライン | |
共用ビームライン | 26本 |
専用ビームライン | 19本 |
理研ビームライン | 9本 |
加速器診断ビームライン | 2本 |
第1サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 237件 |
共同利用研究者数 | 1,043名 |
専用施設利用研究実験数 | 157件 |
専用施設利用研究者数 | 613名 |
第2サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 311件 |
共同利用研究者数 | 1,421名 |
専用施設利用研究実験数 | 211件 |
専用施設利用研究者数 | 875名 |
第3サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 290件 |
共同利用研究者数 | 1,451名 |
専用施設利用研究実験数 | 185件 |
専用施設利用研究者数 | 873名 |
第4サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 276件 |
共同利用研究者数 | 1,255名 |
専用施設利用研究実験数 | 176件 |
専用施設利用研究者数 | 792名 |
◎平成28年7~9月の運転・利用実績
SPring-8は7月29日から9月7日まで夏期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行った。
◎今後の予定
SPring-8は9月8日から10月15日までセベラルバンチ運転で第5サイクルの運転を行い、10月16日の停止をはさみ、10月17日から11月26日までセベラルバンチ運転で第6サイクルの運転を実施する。第5~6サイクルの運転・利用実績については次号にて掲載する。
(*1)down timeの割合に④フィリング変更時間は含まない。