Volume 14, No.3 Pages 199 - 200
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status
◎平成21年5〜6月の運転・利用実績
SPring-8は5月12日から6月17日までマルチバンチ及びセベラルバンチ運転で第2サイクルの運転を実施した。第2サイクルではRFのトラブルによる停止等があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は約0.8%であった。
放射光利用実績については、実施された共同利用研究の実験数は合計320件、利用研究者は1,552名で、専用施設利用研究の実験数は合計145件、利用研究者は648名であった。
1.装置運転関係
(1)運転期間 | |
第2サイクル(5/12(火)〜6/17(水)) | |
(2)運転時間の内訳 | |
運転時間総計 | 約860時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約117時間 |
②放射光利用運転時間 | 約737時間 |
③故障等によるdown time | 約6時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③)に対するdown timeの割合 | 約0.8% |
(3)運転スペック等 | |
①第2サイクル(マルチバンチ及びセベラルバンチ運転) | |
・160 bunch train × 12(マルチバンチ) | |
・11 bunch train × 29 | |
・1/7 filling + 5 bunches | |
・2/29 filling + 26 bunches | |
・入射は電流値優先モード(2~3分毎(マルチバンチ時)もしくは20~40秒毎(セベラルバンチ時))のTop-Upモードで実施。 |
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・蓄積電流 8 GeV、〜100 mA | |
(4)主なdown timeの原因 | |
①RF反射異常によるアボート | |
②FE部駆動異常によるアボート | |
2. 利用関係
(1)放射光利用実験期間 | |
第2サイクル(5/15(金)〜6/17(水)) | |
(2)ビームライン利用状況 | |
稼働ビームライン | |
共用ビームライン | 26本 |
専用ビームライン | 14本 |
理研ビームライン | 7本 |
加速器診断ビームライン | 2本 |
共同利用研究実験数 | 320件 |
共同利用研究者数 | 1,552名 |
専用施設利用研究実験数 | 145件 |
専用施設利用研究者数 | 648名 |
◎平成21年6~8月の運転実績
SPring-8は6月22日から7月31日までマルチバンチ及びセベラルバンチ運転で第3サイクルの運転を実施している。第3サイクルの運転・利用実績については次号にて掲載する。
◎今後の予定
(1)8月1日から9月29日まで夏期長期運転停止期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業等を行う予定である。
(2)夏期長期運転停止期間後の運転再開は9月30日からの予定で10月30日まで第4サイクルの運転を行う。但し、9月30日から10月6日まではマシン及びBL立ち上げ調整期間としユーザーへの放射光の提供は行わない予定である。詳細な運転条件については決定しだいユーザーにSPring-8のWWW等で報告する。
◎平成21年度のSPring-8運転計画
SPring-8では2009B期の運転を以下のように計画している。但し、本計画は、後の検討により修正される場合がある。
正式に運転計画が決定され次第、SPring-8のWWW等で報告する。
(1)運転予定表
図1に平成21年度(2009年度)の運転計画を示す。
(2)運転計画の内訳
①サイクル数
平成21年度は合計6サイクルの運転を予定している。
(3)運転スペック等
各サイクルの詳細な運転スペック(蓄積電流値やバンチ運転、フィリング等)については、利 用者の要望等を踏まえ、検討・調整を行う。決定された運転スペックについては、すみやかにSPring-8のWWW等で報告する。