Volume 13, No.5 Pages 364 - 365
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status
◎平成20年6~9月の運転実績
SPring-8は8月5日から9月28日までマシンの夏期長期運転停止期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業等を行った。
1. 夏期長期運転停止期間中の主な作業
(1)線型加速器関係
①モジュレーター点検作業
②その他作業及び点検
(2)シンクロトロン関係
①RF点検作業
②その他作業及び点検
(3)蓄積リング関係
①既設電磁石電源保守作業
②既設ID/FE保守点検作業
③RF定期点検作業
④新規BL建設作業
⑤その他作業及び点検
(4)ユーティリティ関係
①電気設備保守点検作業
②冷却水設備保守定期点検
③空調用設備保守点検作業
④その他作業及び点検
(5)安全管理関係
①放射線監視設備定期点検
②その他作業及び点検
◎平成20年9~10月の運転・利用実績
SPring-8は9月29日から10月29日までセベラルバンチ運転で第4サイクルの運転を実施した。第4サイクルではRFのトラブルによる停止等があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は約1.3%であった。
放射光利用実績については、実施された共同利用研究の実験数は合計1,004件、利用研究者は203名で、専用施設利用研究の実験数は合計357件、利用研究者は77名であった。
1. 装置運転関係
(1)運転期間 | |
第4サイクル(9/29(月)~10/29(水)) | |
(2)運転時間の内訳 | |
運転時間総計 | 約709時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約254時間 |
②放射光利用運転時間 | 約449時間 |
③故障等によるdown time | 約6時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③)に対するdown timeの割合 | 約1.3% |
(3)運転スペック等 | |
①第4サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・11 bunch train × 29 | |
・1/14 filling + 12 bunches | |
・203 bunches | |
・入射は20~40秒毎のTop-Upモードで実施。 |
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・蓄積電流 8 GeV、〜100 mA | |
(4)主なdown timeの原因 | |
①RFサーキュレータアークによるアボート | |
2. 利用関係
(1)放射光利用実験期間 | |
第4サイクル(10/8(水)~10/27(月)) | |
(2)ビームライン利用状況 | |
稼働ビームライン | |
共用ビームライン | 26本 |
専用ビームライン | 14本 |
理研ビームライン | 7本 |
加速器診断ビームライン | 2本 |
共同利用研究実験数 | 1,004件 |
共同利用研究者数 | 203名 |
専用施設利用研究実験数 | 357件 |
専用施設利用研究者数 | 77名 |
◎平成20年11月の運転・利用実績
SPring-8は11月10日から12月15日までマルチバンチ及びセベラルバンチ運転で第5サイクルの運転を実施している。第5サイクルの運転・利用実績については次号にて掲載する。
◎今後の予定
(1)12月16日から2月2日まで冬期長期運転停止期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業等を行う予定である。
(2)冬期長期運転停止期間後の運転再開は2月3日からの予定で3月16日まで第6サイクルの運転を行う。但し、2月3日から2月6日まではマシン及びBL立ち上げ調整期間としユーザーへの放射光の提供は行わない予定である。詳細な運転条件については決定しだいユーザーにSPring-8のWWW等で報告する。