Volume 12, No.6 Pages 481 - 483
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
2008A 重点ナノテクノロジー支援課題およびナノネット支援課題の募集について
Call for 2008A Nanotechnology Support Proposals and Nanonet Support Proposals
財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)および独立行政法人日本原子力研究開発機構(JAEA)、独立行政法人物質・材料研究機構(NIMS)は、JASRIが実施する「重点ナノテクノロジー支援」とJAEA、NIMSが文部科学省の委託を受け実施する、「先端研究施設共用イノベーション-ナノテクノロジーネットワーク(ナノネット)」による研究支援を連携して実施します。募集対象は、5~10年後のイノベーション創出を目的としたナノテクノロジー・材料分野の研究で、SPring-8放射光を利用した研究支援を行います。本募集は特定の対象・目的のもとで実施される課題であるため、成果非専有課題のみの受付となります。支援テーマとしては、活発な利用研究が展開されており、今後の重点化により一層の成果拡大が見込まれる「重点領域」と、全く新しい概念に基づく新規機能性材料研究開発やナノテクノロジー・材料分野の研究を強力に推進する新規利用技術に関する課題を実施する「先進新領域」に区分して実施します。
2008A期(平成20年4月~平成20年7月)における利用につきましては、以下の要領でご応募ください。
1. 募集テーマ
重点領域
[NF1]次世代磁気記録材料
[NF2]エネルギー変換・貯蔵材料
[NF3]ナノエレクトロニクス材料
先進新領域
[NA1]新規ナノ粒子機能材料
[NA2]新規ナノ薄膜機能材料
[NA3]新規ナノ融合領域研究
[NA4]新規ナノ領域計測技術
2. 使用ビームラインおよび利用可能なシフト数
[重点ナノテクノロジー支援(共用ビームラインを利用)]
BL02B2 | 粉末X線構造解析 | 57シフト程度 |
BL13XU | 表面界面構造解析 | 57シフト程度 |
BL25SU | 軟X線固体分光 | 57シフト程度 |
BL27SU | 軟X線光化学 | 57シフト程度 |
BL37XU | 分光分析 | 57シフト程度 |
BL39XU | 磁性材料 | 57シフト程度 |
BL40B2 | 構造生物学II(小角X線散乱) | 39シフト程度 |
BL47XU | 光電子分光・マイクロCT | 57シフト程度 |
BL17SU | 理研 物理科学III (分光型光電子・低エネルギー電子顕微鏡) |
12シフト程度 |
[ナノネット支援(専用ビームラインを利用)]
BL11XU | JAEA量子ダイナミクス | 21シフト程度 |
BL14B1 | JAEA物質科学 | 21シフト程度 |
BL15XU | NIMS広エネルギー帯域先端材料解析 | 21シフト程度 |
BL22XU | JAEA量子構造物性 | 21シフト程度 |
BL23SU | JAEA重元素科学 | 21シフト程度 |
ビームラインの簡単な概要は本誌452ページを参照してください。それぞれのビームラインの説明は以下のホームページを参照してください。
http://www.spring8.or.jp/ja/users/current_user/bl/beamline/BLtable/なお、JAEAのビームラインの利用を希望される場合は、申請前にJAEAの担当者(BL11XU、BL14B1、BL22XU、BL23SU)に問い合わせてください。NIMSのビームラインの利用を希望される場合は、申請前にNIMSの担当者(BL15XU)に問い合わせてください。
3. 応募方法
Webサイトを利用した電子申請となります。以下のUser Informationウェブサイトから申請してください。なお、下書きファイル(https://user.spring8.or.jp/15_2_before_p.jsp)をご用意しておりますので、ご利用ください。
User Information:https://user.spring8.or.jp/
トップページ>ログイン>課題申請/利用計画書>課題申請/利用計画書作成
[重点ナノテクノロジー支援課題]に申請される場合は、ナノテクノロジー課題→重点ナノテクノロジー支援課題から申請してください。
[ナノネット支援課題]に申請される場合は、ナノテクノロジー課題→ナノネット支援課題から申請してください。
課題を申請するには、まずユーザーカード番号とパスワードでログインする必要があります。まだユーザーカード番号を取得していない方は、ユーザー登録を行ってください。なお、実験責任者は、ログインのアカウントのユーザー名で登録されるため、代理で課題申請書を作成する場合は、実験責任者のユーザーカード番号で作業の上、提出する必要があります。その場合、アカウントやパスワードの管理は実験責任者の責任の下でお願いします。また、Web申請にあたり、申請者(実験責任者)だけでなく共同実験者も全員ユーザー登録が必要となります。従って申請者(実験責任者)は、課題の申請手続きを行う前に、共同実験者に対してユーザー登録を行うように指示してください。
入力項目は一般課題の申請に必要な項目に加えて、「テーマ名」を選択、「申請課題のナノテクノロジー分野における位置づけ・重要性」、「申請課題の実施により発展が期待されるナノメーター領域の技術、科学または産業分野等」を記述してください。
ご応募の前に、ビームライン・ステーションの整備状況をSPring-8のホームページでご確認ください。不明な点はそれぞれのビームライン担当者にお問い合わせください。また、利用ビームラインがわからない場合は「7. 利用相談窓口」にご相談ください。
4. 応募締切
平成19年12月13日(木)
午前10時JST(提出完了時刻)
電子申請システムの動作確認はしておりますが、予期せぬ動作不良等の発生も考えられます。申請書の作成(入力)は時間的余裕をもって行っていただきますようお願いいたします。Web入力に問題がある場合は「8. 問い合わせ先」へ連絡してください。応募締切時刻までに連絡を受けた場合のみ別途送信方法の相談を受けます。申請が完了し、データが正常に送信されれば、受理通知と申請者控え用の誓約事項のPDFファイルがメールで送られますので、必ず確認してください。
5. 課題選定
(1)審査結果の通知
平成20年2月下旬の予定
(2)選定基準
一般課題と同様の科学技術的重要性、研究手段としてのSPring-8の必要性、実験の実施可能性、実験の安全性についての総合的かつ専門的な審査に加え、ナノテク課題としての科学技術的重要性や研究戦略について審査を行います。
6. 課題実施後
当支援を受けた課題については、課題終了後、一般課題と同じ利用報告書に加え、別途A4用紙2ページ程度の「ナノテク課題研究成果報告書」の提出を求めます。
7. 利用相談窓口
JASRIナノテクノロジー利用研究推進グループでは、ナノテクノロジー分野の放射光利用実験に関するあらゆる相談をお受けします。ご相談・ご質問は、
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
(財)高輝度光科学研究センター
ナノテクノロジー利用研究推進グループ
グループリーダー 木村 滋
TEL:0791-58-0919 FAX:0791-58-0830
e-mail:nano_tech@spring8.or.jp
にて随時受け付けております。
8. 問い合わせ先(Web申請に関すること)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
(財)高輝度光科学研究センター 利用業務部
TEL:0791-58-0961 FAX:0791-58-0965
e-mail:sp8jasri@spring8.or.jp
9. 消耗品の実費負担
重点ナノテクノロジー支援課題、ナノネット支援課題ともに、一般課題と同様に消耗品の実費(定額分と従量分に分類)について、利用者にご負担いただきます。
定額分:10,300円/シフト(利用者別に分割できない損耗品費相当)税込
従量分:使用に応じて算定(液体ヘリウム、ヘリウムガスおよびストックルームで提供するパーツ類等)
なお、JASRIが実施する「重点ナノテクノロジー支援」については、2008A期において外国の機関から応募される課題は、国費による消耗品費の支援を受けています。従って、消耗品費を利用者が支払う必要はありません。
詳細については「SPring-8における消耗品実費負担に対応する利用方法の詳細について」(http://www.spring8.or.jp/ja/news/announcement/070129rev/announcements_view)をご覧ください。
10. 重複申請について
一般課題に同じ内容で申請することは可能です。この場合、どちらか一方で採択された場合には、もう一方の申請は無条件で不採択となります。申請にあたっては、「提案理由など」の『本申請に関わる準備状況、これまでに採択された課題との関係、他に申請課題がある場合はその課題との関係、同種実験の経験』欄に重複申請をしている旨を必ず記入してください。
また、他の重点領域課題(重点産業利用課題、重点メディカルバイオ・トライアルユース課題)との重複申請は認められません。他の重点領域課題との重複申請が判明した場合には、両方の課題が不採択となりますのでご注意ください。
11. その他
JASRIが実施する「重点ナノテクノロジー支援」とJAEA、NIMSが実施する「ナノネット支援」は原則、同じルールで運用を行いますが、実施機関が異なるため、消耗品費の実費負担の徴収方法など手続きに若干の違いがでる場合があることをご承知おきください。