Volume 12, No.3 Pages 263 - 264
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status
◎平成19年2~4月の運転・利用実績
SPring-8は2月23日から4月2日まで第1サイクルの運転を行い、4月2日から4月19日まで第2サイクルの運転を共にマルチバンチ及びセベラルバンチ運転で実施した。
第1~2サイクルではビームシャッターの動作不良による停止等があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は約0.4%であった。
放射光利用実績については、実験された共同利用研究の実験数は合計388件、利用研究者は1752名で、専用施設利用研究の実験数は合計226件、利用研究者は874名であった。
1.装置運転関係
(1)運転期間
第1サイクル(2/23(金)~4/2(月))
第2サイクル(4/2(月)~4/19(木))
(2)運転時間の内訳
運転時間総計 約1316時間
①装置の調整及びマシンスタディ等 約287時間
②放射光利用運転時間 約1025時間
③故障等によるdown time 約4時間
総放射光利用運転時間(ユーザータイム=②+③)に対するdown timeの割合 約0.4%
(3)運転スペック等
①第1サイクル(マルチバンチ及びセベラルバンチ運転)
・160 bunch train×12(マルチバンチ)
・1/7 filling+5bunches
・11 bunch train×29
・203 bunches
・入射は1分毎(セベラルバンチ時)もしくは5分毎(マルチバンチ時)にTop-Upモードで実施
・蓄積電流 8GeV、~100mA
②第2サイクル(マルチバンチ及びセベラルバンチ運転)
・160 bunch train×12(マルチバンチ)
・11 bunch train×29
・1/7 filling+5bunches
・入射は1分毎(セベラルバンチ時)もしくは5分毎(マルチバンチ時)にTop-Upモードで実施
・蓄積電流 8GeV、~100mA
(4)主なdown timeの原因
①ビームシャッター動作不良でのアボート
②フィリング変更時の入射遅延
③オペレーションミスによるアボート
(5)トピックス
①3月5日の12時頃にBL24XU下流シャッターのオープンエラーによりビームアボートが発生した。直ちにリミットスイッチの取付け調整を行い、動作確認終了後より運転を再開した。
②3月24日の11時頃のフィリング変更時にオペレーションミスによりビームがアボートした。直ちに調整を行い再入射している。
2.利用関係
(1)放射光利用実験期間
第1サイクル(3/2(金)~3/17(土))(3/19(月)~3/30(金))
第2サイクル(4/2(月)~4/19(木))
(2)ビームライン利用状況
稼働ビームライン
共用ビームライン(R&D含む) 25本
理研ビームライン 7本
専用ビームライン 14本
加速器診断ビームライン 2本
共同利用研究実験数 388件
共同利用研究者数 1752名
専用施設利用研究実験数 226件
専用施設利用研究者数 874名
◎今後の予定
(1)4月20日から5月10日までマシンの中間点検期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業等を行っている。
(2)5月11日から7月23日までマルチバンチ及びセベラルバンチ運転で第3サイクルの運転を実施する予定である。詳細な運転条件については決定しだい、ユーザーにSPring-8のWWW等で報告する。