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Volume 12, No.2 Page 193

4. 告知板/ANNOUNCEMENTS

2006年におけるSPring-8関係功績の受賞
Award-winning Achievements on SPring-8 in 2006

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 2006年のSPring-8関係功績の主な受賞につきましては、前号(Vol.12 No.1 2007.1)に11件掲載いたしました。前号発行後に下記の受賞についての内容を入手いたしましたので掲載いたします。2006年におけるSPring-8関係功績の主な受賞につきましては、合計12件となります。


「堀場雅夫賞」を日本女子大学 林久史助教授が受賞


 堀場雅夫賞は、株式会社堀場製作所が「分析計測技術」に関する国内外の大学または公 的研究機関の研究開発者対象の奨励賞として2004年に創設した賞である。


受賞者紹介

 林 久史 日本女子大学 理学部物質生物科学科 助教授


功績名:共鳴X線非弾性散乱を利用した新しいX線分光法の開発


 林氏は共鳴X線非弾性散乱の高精度測定を通じて、内殻寿命幅による分解能制限なしに、X線吸収微細構造(XAFS)スペクトルを求める方法を開発するという先駆的研究を行った。最近では、世界最高感度の微弱発光分光システムを独自に作り上げ、それを放射光施 設SPring-8に持ち込み、「寿命幅制限のない価数選別 XAFS」や「寿命幅制限のないスピン選別 XAFS」測定など、従来のXAFS分光法では不可能だったことを次々と実現させている。本測定・解析法は、高温超電導材料や磁性材料、機能性材料全般について、様々な状態変化を追う極めて強力なツールに発展する可能性がある。このような成果をあげたことが高く評価され、今回の受賞となった。

 授賞式については2006年10月17日に京都大学芝蘭会館において行われた。



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794