Volume 11, No.1 Page 2
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status
◎平成17年10~11月の運転・利用実績
SPring-8は10月18日から11月18日まで第7サイクルの運転を5週間連続運転モードで実施した。
第7サイクルでは真空計の異常による停止、RFの反射異常等による停止があったが順調な運転で、総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は約1.5%であった。
放射光利用実績については、実験された共同利用研究の課題は合計288件、利用研究者は1428名で、専用施設利用研究の課題は合計144件、利用研究者は467名であった。
1.装置運転関係
(1)運転期間
第7サイクル(10/18(火)~11/18(金))
(2)運転時間の内訳
運転時間総計 約742.5時間
①装置の調整及びマシンスタディ等 約122時間
②放射光利用運転時間 約611.5時間
③故障等によるdown time 約9時間
総放射光利用運転時間(ユーザータイム=②+③)に対するdown timeの割合 約1.5%
(3)運転スペック等
①第7サイクル(セベラルバンチ運転)
・11 bunch train×29
・203 bunches
・入射は1分毎にTop-Upモードで実施。
・蓄積電流 8GeV、~100mA
(4)主なdown timeの原因
①真空計異常の復旧のためのビーム廃棄
②電磁石電源の故障によるアボート
③RFキャビティの反射異常によるアボート
(5)トピックス
①11月11日8時11分に蓄積リングの電磁石電源が故障により停止しRF-BPMによりビームアボートが発生した。直ちに予備の電源と交換し運転を再開した。
2.利用関係
(1)放射光利用実験期間
第7サイクル(10/18(火)~10/29(土))(10/31(月)~11/15(火))
(2)ビームライン利用状況
稼働ビームライン
共用ビームライン(R&D含む) 25本
理研ビームライン 7本
専用ビームライン 14本
加速器診断ビームライン 2本
共同利用研究課題 288件
共同利用研究者数 1428名
専用施設利用研究課題 144件
専用施設利用研究者数 467名
◎平成17年12月の運転・利用実績
SPring-8は11月18日から12月23日まで6週間連続運転モードで第8サイクル(マルチバンチ及びセベラルバンチ運転)の運転を実施している。
第8サイクルの運転・利用実績については次号にて掲載する。
◎今後の予定
(1)12月24日から平成18年2月22日までマシンの冬期長期運転停止期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業等を行う予定である。
(2)冬期長期運転停止期間後の運転再開は平成18年2月23日から4月3日まで6週間連続運転モードの運転(第1サイクル)を行う。詳細な運転条件については決定しだい、ユーザーに報告する。