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Volume 10, No.5 Pages 313 - 325

1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8

第15回共同利用期間(2005A)において実施された利用研究課題
Experiments Conducted in the 15th Research Term (2005A) at SPring-8 Public Beamlines

(財)高輝度光科学研究センター 利用業務部 User Administration Division, JASRI

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 第15回共同利用期間(2005A)は、平成17年4月から平成17年8月にかけて実施されました。共同利用研究課題としては、一般利用研究課題に加えて、重点研究課題が実施されました。平成16年8月末から9月初めの台風16号および18号による蓄積リング棟屋根損傷の本格修理日程を平成17年1月から3月まで確保するために2005A期の開始は4月からとなりました。この期間に実施された共同利用研究課題は全部で560件、総実施シフト数は4733シフトでした。本期間において実施された共同利用研究課題の内訳は次の通りです。


[一般利用研究課題]

 通常利用課題         362件

 (うち萌芽的研究支援課題    18件)

 分科会留保シフト課題      25件

 (内訳は、生命科学分科7件、及び産業利用分科18件)

 緊急課題            0件

 成果専有利用課題        29件

 (うち、時期指定利用10件、産業利用分科留保シフト課題4件)

 1年継続課題(後半期実施分)  16件

 長期利用継続課題        5件

 (2002B期から開始1件、2003A期から開始1件、2003B期から開始2件、2004A期から開始1件、2004B期から開始なし)

 長期利用新規課題        1件


[重点研究課題]

 重点ナノテクノロジー支援課題  51件(477シフト)

 重点タンパク500課題      51件(210シフト)

 重点トライアルユース課題    21件(108シフト)

 (うち重点トライアルユース留保シフト課題8件)

 重点パワーユーザー課題(継続) 5件(210シフト)

 重点戦略課題(継続)       6件(117シフト)


 今期の共同利用では、R&Dビームライン3本を含む共用ビームライン25本、及び原研・理研ビームラインのうち8本と物材機構・物質研究所のビームライン1本を利用しました。

 長期利用課題は、2000B期から特定利用課題として開始し、2003B期から名称変更した制度で、3年にわたってSPring-8を計画的に利用する制度です。今期においては新たに開始されたものが1件あり、前期からの継続5件と合わせて6件が実施されました。

 今期(2005A期)において専用施設で実施された課題は146件(暫定値)でした。専用施設で稼働しているビームラインは合計9本です。専用施設で実施された課題の内訳は、通常利用が119件で、成果専有利用が27件となっています。成果専有利用の内訳は、前期(2004B)は創薬産業ビームライン(BL32B2)で22件、兵庫県ビームライン(BL24XU)で3件、産業界ビームライン(BL16XU)で1件でしたが、今期(2005A)は創薬産業ビームライン(BL32B2)で22件、兵庫県ビームライン(BL24XU)で3件、産業界ビームライン(BL16XU)で2件でした。

 今期(2004B)の利用者数は、共同利用では3,741人、専用施設利用では1,185人でした。この数はいずれも延べの人数です。この結果、これまでの15回の共同利用で実施された合計課題数は6,493件、合計利用者数は41,156人となりました。専用施設で実施された合計課題数は1,531件(暫定値)、合計利用者数は12,359人となりました。専用施設利用を合わせた利用状況を表1及び図1に示します。なお、表1における専用施設の利用課題数は、第10回共同利用期間(2000B)から利用報告書の出ていない研修会等の課題を省いたものとしています。これにより、専用施設の利用課題数は、利用報告書の出ている成果非専有課題数と成果専有課題数の和となっています。

 今期(2005A)の共同利用研究課題について、実験責任者の所属する機関別に研究分野の分布を表2に示します。本表では、実施シフト数も合わせて示しています。共同利用研究課題の平均シフト数は今期(2005A)が8.5で、前期(2004B)の8.5、前々期(2004A)の9.2と比較して前期と同じとなっています。また、機関別、分科会単位での研究分野別の割合では重点戦略課題が実施課題数、実施シフト数ともに倍増した以外はあまり大きな変化はなく、今後新しい共用ビームラインができるまでは提供できる「のべシフト数」に見合った課題数が実施されるものと思われます。但し、重点研究課題のうち課題を公募しない重点パワーユーザー課題や一部の重点戦略課題が1課題あたりで多くのシフト数を使用する場合には、一般課題に割り当てる「のべシフト数」は少なくなりますので状況が変わる可能性があります。



表1 共同利用及び専用施設利用の推移





図1 利用課題数(上)及び利用者数(下)の推移



表2 2005A期共同利用研究課題の実施課題数と実施シフト数:研究分野と機関別分類




 最後に、2005A期で実施された共同利用課題の一覧を表3-1~表3-6に示します。一般共同利用課題の一覧は表3-1、重点ナノテクノロジー支援課題の一覧は表3-2、重点タンパク500課題の一覧は表3-3、重点トライアルユース課題の一覧は表3-4、重点パワーユーザー課題の一覧は表3-5、及び重点戦略課題の一覧は表3-6にそれぞれ示します。なお、表3のシフト数は第10回共同利用期間(2002B)から実施シフト数としています(それ以前は、配分シフト数としていました)。


詳しくは、PDFファイルをご参照下さい。



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794