Volume 10, No.5 Pages 289 - 291
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
2006A 長期利用研究課題の募集について
Call for 2006A Long-term Proposals
(財)高輝度光科学研究センターでは、長期利用研究課題の募集を行っています。「長期利用研究」は、SPring-8の長期的な利用によって、科学技術分野において傑出した成果を生みだす研究、新しい研究領域及び研究手法の開拓となる研究、産業基盤技術を著しく向上させる研究などの一層の展開を図ることを目的としています。長期利用研究課題については、通常の利用研究課題とは異なった審査や運用が行われます。審査は書類審査と面接審査の2段階で行います。また、利用の途中で中間評価が行われます。成果については公開されるものとします。このため、毎年定期的に公開の場で成果や途中経過を報告していただきます。採択された課題については、採択時に課題名実施責任者、課題の概要などを公開いたします。長期利用研究課題の募集については以下のとおりです。なお、今後案内する一般課題より締め切りが早くなっています。また、申請書も異なっております。内容を確認のうえ申請してください。
1.利用期間
平成18年3月から3年
2.募集の締切
平成17年10月26日(水)午前10時 利用業務部必着
3.募集の対象となるビームライン
一般利用研究課題の対象となる共用ビームライン25本のビームラインのビームタイムの一部を利用していただきます。ご応募の前にビームライン・ステーションの整備状況をSPring-8のWWWホームページで確認してください。
4.2006Aのセベラルバンチ運転モード
2006Aに行う運転モードは以下のとおりです。
Aモード:203bunches(蓄積リング全周において等間隔に203個のバンチに電子が入っている。)
Bモード:4-bunch train×84(連続4バンチのかたまりが、全周において等間隔に84ある。)
Cモード:11-bunch train×29(連続11バンチのかたまりが、全周において等間隔に29ある。)
*Dモード:2/21-filling +18bunches(全周を21等分し、2/21には連続して73mA相当の電子が入り、残りの部分は等間隔18カ所に各1.5mA相当のバンチがある。)
*Eモード:10/84-filling +73bunches(全周を84等分し、10/84は連続して約64mA 相当の電子が入り、残りの部分に等間隔に73バンチ合計約36mA相当の電子がはいっている。)
*上記のDおよびEモードはA期(2006A, 2007A,…)のみ運転します。B期(2006B,…)のDおよびEモードはそれぞれ1/12-filling +10 bunchesおよび6/42-filling +35 bunchesの予定です。
5.審査
申請書の審査は、書類審査と面接審査の2段階で行われます。審査の基準は一般課題の審査基準に加えて
(1)長期の研究目標、研究計画が明確に定められていること
(2)SPring-8を長期的、計画的に利用することによって、
1)科学技術分野において傑出した成果が期待できること、
2)新しい研究領域及び研究手法の開拓が期待できること、
3)産業基盤技術の著しい向上が期待できること、
を考慮して行われます。
書類審査に合格した課題については、面接審査を受けていただきます。面接審査は11月11日(金)を予定しています(プレゼンテーション30分、質問など30分の時間配分を予定しています)。書類審査に合格された課題の申請者には面接時間を連絡いたしますので、予めプレゼンテーションの用意をお願します。
6.応募方法、申請書の提出方法
SPring-8長期利用研究課題申請書を作成し、原本1部を項目7の提出先までお送り下さい。申請書は7の問い合わせ先に請求してください。なお、申請書の記入方法については、SPring-8のWWWホームページで長期利用研究課題申請書記入要領をご覧ください。
7.問い合わせ先
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
(財)高輝度光科学研究センター 利用業務部
「長期利用研究課題募集係」平野志津
TEL:0791-58-0961 FAX:0791-58-0965
e-mail:sp8jasri@spring8.or.jp
8.審査結果の通知
書類審査結果通知(面接時間通知) 平成17年11月9日頃
採否通知 平成18年1月中旬
9.旅費支援
旅費の支援はありませんので、あらかじめご了承願います。
SPring-8長期利用研究課題申請書記入要領
(本要領の見出し番号は「申請書」の記載事項の番号と一致しています。)
(1. 提案課題の種類:L長期利用課題)
署名欄 自筆署名または記名捺印してください。
(署名がない場合は受理されませんので、ご注意ください。)
2.実験責任者:
実験の全体を把握し、かつ実験の実施全体に対してSPring-8の現場で責任をもつ人を記入して下さい。
すでにSPring-8のユーザー登録をされているかたはユーザーカード番号も記入して下さい。
3.実験課題名:
課題名を、日本語および英語で記入して下さい。
4.審査希望分野、研究分野分類、および研究手法分類:
審査希望分野は、審査希望分野表を参照し、希望する審査分野を記号で記入して下さい。(例D1a)
研究分野分類と研究手法分類は、それぞれ研究分野分類表と研究手法分類表を参照し、あてはまるものを最大3つまで選んでコード番号とキーワードを記入して下さい。表にあるキーワードは一例ですので、これに当てはまらないキーワードでも構いません。(例コード番号:10.10. キーワード:蛋白質構造)
尚、「その他」を選んだ場合は具体的に分類名称を記入して下さい。(例 コード番号:10.90. ○○○○ キーワード:△△△△)
5.共同実験者:
主要メンバー10名までを記入して下さい。すでにSPring-8のユーザー登録をされているかたはユーザーカード番号も記入して下さい。
6.希望ビームライン:
希望するビームライン名称に順位をつけて記入して下さい。また、その理由については14.で明らかにして下さい。
7.所要シフト数:
実験目的を達成するために必要なビームタイムをシフト数(1シフト=8時間)で記入して下さい。3年間に必要な総シフト数と最初の半年に必要なシフト数を記入して下さい。シフト数の算出根拠を後の項目14.および15.に記載してください。特記事項には、最初の半年で来所できない時期やバンチ数の希望、その他ビームタイム配分に関して特別考慮が必要な事項をご記入下さい。
8.安全性に関する記述、対策
8-1 安全に関する手続きが必要なもの
該当するものにチェックをして下さい。記入漏れがある場合は、不採択となる可能性があります。
□内に該当する試料を用いて実験を行う場合は、別途手続きが必要です。本申請書提出時に必要な書類を添付して下さい。尚、書類には利用日、BL名等を記入する欄がありますが、未定の箇所は空欄で結構です。
詳細は、以下のホームページをご覧下さい。
・国際規制物資 →
http://safety.spring8.or.jp/radiation/uranium.html
・密封状放射性物質 →
http://safety.spring8.or.jp/radiation/check.html
・微生物実験 →
http://www.spring8.or.jp/JAPANESE/user_info/biosafety/biosample.html
・組換えDNA実験 →
http://www.spring8.or.jp/JAPANESE/user_info/biosafety/biosample.html
8-2 測定試料及びその他の物質
施設に持ち込む全ての試料及び物質等(8-1に該当する試料も含む)について、その名称、形態(形状)、量、使用目的、保存方法及び処理方法、安全対策を記入して下さい。記入漏れがある場合は、不採択となる可能性があります。
SPring-8に持ち込まれた物品は、全て持ち帰っていただくことになっています。
8-3 持ち込む装置、器具
施設に持ち込む全ての装置、器具等について、その名称、仕様、安全対策を記入して下さい。持ち込み装置、器具等がない場合は、「なし」と記入して下さい。
自分で作製した装置、器具は「自作」、既製品の場合はその旨、付記して下さい。記入漏れがある場合は、不採択となる可能性があります。
SPring-8に持ち込まれた物品は、全て持ち帰っていただくことになっています。
9.必要とする施設の装置、器具
ビームラインハンドブックで確認した後、記入して下さい。最新情報はSPring-8のWWWホームページ(http://www.spring8.or.jp/JAPANESE/facility/bl/)にありますので、参照してください。
10.研究の意義、目的、特色、期待される成果
研究分野が多少異なる審査員が読んでもその提案の重要性や長期の研究目標が理解できるように、研究の意義、目的等それぞれの項目について具体的に記載して下さい。
11.本申請に関わるこれまでの研究成果、準備状況、これまでに採択された課題との関係、同種実験の経験
(1)本申請に関わるこれまでに得た研究成果を記述してください。装置、試料及び研究経費等の準備状況を具体的に示して下さい。これまでに採択された課題との関係や同種実験の経験についても記述して下さい。
(2)本研究に関わる論文リストと、研究の進捗状況がわかるように論文ごとに説明文をつけてください。
12.SPring-8を必要とする理由
SPring-8のどういう特徴を必要としているか記入して下さい。
13.長期利用を必要とする理由
SPring-8を長期的かつ計画的に利用することによって期待できる成果を記入してください。
14.実験の方法、レイアウト、ビームライン選定の理由、3年間のシフト数の算出根拠
(1)長期の実験計画、実験方法を記述して下さい。
(最初の半年の詳細計画は次の15に記述)
(2)新しい実験法の場合には、図を用いて実験の特徴が明らかになるようにして下さい。
(3)ビームラインのどのような特性(例えば、エネルギー範囲、集光特性、測定器等)に着目して利用を希望するビームラインを選定したのかについて説明して下さい。
(4)所要シフト総数の算出根拠を記述して下さい。
(半年分の所要シフト数の算出根拠は15に記述)
15.最初の半年分の詳細な計画、半年の所要シフト数の根拠
ここでは半年間の詳細な計画を所要シフト数の根拠とともに記述して下さい。(6カ月有効の一般課題に記述する内容と同等)