Volume 09, No.6 Pages 395 - 397
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
2005A 重点ナノテクノロジー支援課題の募集について
Call for the Beam Time Application for Nanotechnology Experiments
財団法人高輝度光科学研究センター(以下JASRIという)は日本原子力研究所(以下原研という)および物質・材料研究機構(以下物材機構という)とともに、文部科学省が平成14年度から開始した、「ナノテクノロジー総合支援プロジェクト」のうち「放射光を活用した解析支援」を行う機関として、SPring-8の放射光特性を活用すれば特に高い成果が得られるテーマのナノテクノロジー研究課題について支援を行います。また当財団では2003Bからナノテクノロジー総合支援プロジェクト課題を重点領域課題に指定しています。
本支援についての詳細はホームページ(http://www.spring8.or.jp/nano_tech/)をご参照ください。支援対象課題の申請受付、選定等は原研および物材機構のビームラインを利用する課題も含めJASRIが一元的に行います。
2005A利用期間について以下の要領でご応募下さい。なお、台風被害によるスケジュール変更等は、本誌387ページを参照して下さい。
1.支援する研究テーマと利用するビームライン
(表1参照)
N1:磁気記憶材料等の元素別磁化測定(BL39XU)
N2:半導体等ナノ薄膜の表面・界面構造解析(BL13XU)
N3:新機能ナノ材料の光電子分光、磁気円二色性測定(BL25SU)
〃 光電子顕微鏡によるナノ材料解析(BL25SU)
N4:新規ナノ材料の精密結晶構造評価(BL02B2)
N5:X線マイクロビームによる顕微分光、トモグラフィー(BL47XU)
〃 :※硬X線電子分光によるナノ薄膜、界面の解析(BL47XU)
N6:微粒子及びナノ薄膜の電子分光(BL27SU)
N7:蛍光X線分析法による微量元素マッピング(BL37XU)
N8:核共鳴散乱法による局所構造と電子状態の研究(BL11XU)
N9:電気化学における固/液界面構造解析(BL14B1)
N10:極薄膜形成過程のその場光電子分光解析(BL23SU)
N11:高精度小角散乱によるナノ凝縮体解析(BL15XU)
N12:高エネルギー内殻光電子分光(BL15XU)
N13:原子層制御結晶成長過程のその場観察(BL11XU)
N14:ナノ粒子・ナノドメインの静的・動的構造研究(BL22XU)
(※平成16年8月1日、支援テーマN5に追加されました。)
2.支援内容
A.最適な実験計画の立案・指導
B.利用技術の指導・助言
C.実験結果の解析・評価に対する助言
D.その他
(※但し、旅費については2004A期より支援が出来なくなりました。)
3.ビームタイム
支援するテーマを行う各ビームラインについて全ユーザービームタイムの20%程度を予定しています。
4.応募方法
ナノテクノロジー総合支援プロジェクト申請書(正本1部、副本1部) に必要事項を記入し、SPring-8利用研究課題申請書(正本1部と副本15部)と共に送付してください。申請書はホームページからダウンロードできます。ナノテク支援課題として不採択になった場合は、自動的に一般課題としての審査を行いますので、一般課題への二重申請は不要です。
ホームページのURL:
http://www.spring8.or.jp/nano_tech/
原研のビームラインで行われる支援テーマのN8、N9、N10、N13、N14については申請前に原研の担当者に問い合わせてください。
物材機構のビームラインで行われる支援テーマのN11、N12については申請前に物材機構の担当者に問い合わせてください。
原研、物材機構の担当者は「共用ビームライン利用研究課題の募集について」の「表1 募集の対象となるビームライン」(本誌390ページ)を参照して下さい。
5.記入上の注意
実験課題名:SPring-8利用研究課題申請書の課題名と同一にしてください。
支援テーマNo.:N1~N14の該当する記号を記入してください。
なお、SPring-8利用研究課題申請書の特記事項にある「ナノテク応募」にチェックしてください。
6.応募の締切
平成17年1月5日(水)午前10時 利用業務部必着
国内からの応募は平成17年1月4日(火)消印有効
外国からの応募は平成16年12月20日(月)消印有効
申請書の受理通知は平成17年1月19日(水)頃に電子メールで行います。
7.申請書提出・問い合わせ先
〒679-5198 兵庫県佐用郡三日月町光都1-1-1
(財)高輝度光科学研究センター 利用業務部
「共用ビームライン利用研究課題募集係」
平野有紀、平野志津、衣笠晃子
TEL:0791-58-0961 FAX:0791-58-0965
e-mail:sp8jasri@spring8.or.jp
8.審査について
一般課題と同様の科学技術的重要性、研究手段としてのSPring-8の必要性、実験の実施可能性、実験の安全性についての総合的かつ専門的な審査に加え、ナノテク課題としての科学技術的重要性や研究戦略について審査を行う。
9.審査結果の通知
平成17年2月下旬の予定
10.旅費支援について
2004A期より旅費支援が出来なくなりました。
11.その他
当支援を受けた課題については課題終了後、利用報告書に加え、「ナノテク課題研究成果報告書」の提出を求めます。
表1 ナノテク支援プロジェクト研究テーマと主要なビームライン
詳しくは、PDFファイルをご参照下さい。