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Volume 17, No.1 Pages 56 - 60

5. SPring-8通信/SPring-8 COMMUNICATIONS

第27回共同利用期間(2011A)において実施された利用研究課題
2011A Proposal and User Statistics

登録施設利用促進機関(財)高輝度光科学研究センター 利用業務部 Registered Institution for Facilities Use Promotion, User Administration Division, JASRI

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 第27回共同利用期間(2011A)における共同利用は、平成23年4月から7月にかけて実施されました。この期間の放射光利用は、ビームライン1本あたり269シフト[1シフト=8時間]、共用ビームラインでのユーザー利用は215シフトでした。運転計画は当初共用ビームラインでのユーザー利用が201シフトでしたが、平成23年3月11日に発生した東日本大震災により被災した量子ビーム施設の支援のため、「量子ビーム施設震災優先枠」として、平成23年度上期のSPring-8の運転計画の見直しと、緊急用留保時間の見直しを行い、共用ビームラインについて、1本あたり約250時間の放射光利用時間を確保しました。具体的には、元々の運転計画にあった放射光利用時間2016時間(252シフト)の内、緊急課題などに当てるために2割程度を確保していた留保時間の見直しにより、114時間を確保しました。また、本来は加速器の安定した運転のために必要なものとして措置していた調整時間を見直したことにより、136時間を確保しました。ビームタイムの一部を共用に供している理研ビームライン5本(後述)においては1本あたり136時間の放射光利用時間を確保しました。


 2011Aでは26本の共用ビームライン(共用施設)と、理研ビームラインのうちBL17SU、BL26B1/ B2、BL32XUおよびBL45XUのビームタイムの一部が共用に供されました。産業利用に特化した3本の共用ビームラインBL14B2、BL19B2およびBL46XUは2011A第1期(平成23年4月−6月前半)および第2期(平成23年6月後半−7月)と、利用期を2期に分けて課題募集選定を行っており、本誌Vol.16, No.2(2011)p.87には2011A第1期までの採択結果を掲載しましたが、本稿での2011Aの実施については2011A第2期を含めた全件の値を示します。
 専用ビームライン(専用施設)は17本が稼働中で、利用研究が実施されています。なお、日本原子力研究開発機構のビームラインBL11XU、BL14B1、BL22XUおよびBL23SUと物質・材料研究機構のビームラインBL15XUではナノネット支援課題も実施されました。
 表1に、共用施設の2011A課題種別の課題数と実施シフト数を示します。被災量子ビーム施設ユーザー支援課題は91課題が実施されました。本誌Vol.16, No.3(2011)p.225を参照してください。表2に専用施設の2011A実施課題数とシフト数を示します。表3に、共用施設で実施された2011A利用研究課題の課題数とシフト数について所属機関分類および研究分野分類を示します。表4に、1997Bから2011Aまでの課題種別実施課題数の推移を示します。

表1 共用施設(注1)の2011A課題種別の課題数と実施シフト数
課 題 種 応 募
課題数
採 択
課題数
課 題
採択数
採択課題
の実施数
非応募課
(注2)
の実施数
実施課題数
合  計
実施シフト
数 合 計
一般課題(成果非専有) 559 376 67.3 373 6 379 3125
一般課題(専有) 38 38 100.0 36 36 119.25
萌芽的研究課題 36 13 36.1 13 1 14 84
時期指定課題 4 4 100.0 4 4 5
測定代行課題(注3) 31 31 100.0 31 31 18.5
被災量子ビーム施設ユーザー支援課題 115 105 91.3 91 91 335
重点ナノテクノロジー支援課題 59 37 62.7 37 37 345
重点産業利用課題(注4) 135 82 60.7 82 4 86 529
成果公開優先利用課題 42 42 100.0 41 41 337
長期利用課題 5 3 60.0 3 9 12 264
重点パワーユーザー課題 7 7 357
12条戦略課題 2 2 30
合   計 1024 731 71.4 711 29 740 5548.75
(注1)理研ビームラインからの供出ビームタムの利用を含む
(注2)既に採択等された課題で、応募不要のもの。長期利用課題は第2期以降の課題
(注3)BL14B2、BL19B2およびBL38B1で実施
(注4)12条一般課題を含む
表2 専用施設の2011A実施課題数とシフト数
課 題 種 実施課題数 実施シフト数
一般課題(成果非専有) 271 3221.75
ナノネット支援課題 13 111
成果専有課題 25 60.5
合   計 309 3393.25
表3 2011A期に共用施設注1)で実施された利用研究課題の所属機関分類および研究分野分類
注1)理研ビームラインからの供出ビームタイムの利用を含む
注2)考古学、鑑識科学、ビームライン技術、素粒子・原子核科学
注3)12条一般課題となる課題を含む
表4 1997B-2011A課題種別実施課題数の推移
備考
長期利用課題はBLごとに1課題としてカウントした。2008Bパワーユーザーは6人。
12条産業利用課題は産業利用課題へ(2010.6変更)
一般課題と緊急課題を分離、成果専有課題を、一般課題、時期指定課題および測定代行課題に分離(2010.6変更)
測定代行:BL14B2での試行は2007Bと2008A、本格開始が2008B。BL26B2は2009Aに1件実施 BL19B2およびBL38B1は2009B開始
 2011Aの延べ利用者数は、共用施設4,640人、専用施設2,773人でした。表5に共用施設および専用施設利用実績の推移を示します。表5の値を利用シフト数合計と共に示したものが図1です。利用シフト数合計は、表5の「利用時間」に利用したビームラインの数(但し、理研ビームラインおよび以前のR&Dビームラインはそれぞれ0.2および0.3本と換算)を掛けた数値となっています。図2には、共用施設の利用研究課題の応募・採択数の推移実績を採択率と共に示します。応募・採択課題数は、2006B以前は一般課題締め切り時、2007A以降は期の途中で申請される生命科学分科会留保課題、緊急課題、と産業利用ビームラインの第2期申請分を含めた、期の終わりの値を示します。利用シフト合計は共用ビームラインでユーザーに供給したシフト数総計です。
表5 共用施設および専用施設利用実績の推移
利 用 期 間 利用時間 共用施設 専用施設
実施課題数 延べ利用者数 実施課題数 延べ利用者数
第1回 1997B H 9.10 - H10. 3 1,286 94 681
第2回 1998A H10. 4 - H10.10 1,702 234 1,252 7
第3回 1999A H10.11 - H11. 6 2,585 274 1,542 33 467
第4回 1999B H11. 9 - H11.12 1,371 242 1,631 65 427
第5回 2000A H12. 1 - H12. 6 2,051 365 2,486 100 794
第6回 2000B H12.10 - H13. 1 1,522 383 2,370 88 620
第7回 2001A H13. 2 - H13. 6 2,313 474 2,915 102 766
第8回 2001B H13. 9 - H14. 2 1,867 488 3,277 114 977
第9回 2002A H14. 2 - H14. 7 2,093 545 3,246 110 1,043
第10回 2002B H14. 9 - H15. 2 1,867 540 3,508 142 1,046
第11回 2003A H15. 2 - H15. 7 2,246 634 3,777 164 1,347
第12回 2003B H15. 9 - H16. 2 1,844 549 3,428 154 1,264
第13回 2004A H16. 2 - H16. 7 2,095 569 3,756 161 1,269
第14回 2004B H16. 9 - H16.12 1,971 555 3,546 146 1,154
第15回 2005A H17. 4 - H17. 8 1,880 560 3,741 146 1,185
第16回 2005B H17. 9 - H17.12 1,818 620 4,032 187 1,379
第17回 2006A H18. 3 - H18. 7 2,202 724 4,809 226 1,831
第18回 2006B H18. 9 - H18.12 1,587 550 3,513 199 1,487
第19回 2007A H19. 3 - H19. 7 2,448 781 4,999 260 2,282
第20回 2007B H19. 9 - H20. 2 2,140 739 4,814 226 1,938
第21回 2008A H20. 4 - H20. 7 2,231 769 4,840 232 1,891
第22回 2008B H20. 9 - H21. 3 1,879 672 4,325 217 1,630
第23回 2009A H21. 4 - H21. 7 1,927 669 4,240 238 1,761
第24回 2009B H21.10 - H22. 2 2,087 722 4,793 275 2,144
第25回 2010A H22. 4 - H22. 7 1,977 685 4,329 293 2,483
第26回 2010B H22.10 - H23. 2 2,094 744 4,872 325 2,812
第27回 2011A H23. 4 - H23. 7 2,131 740 4,640 309 2,773
合    計 53,214 14,921 95,362 4,519 36,770
註:長期利用課題をビームラインごとに1課題とカウント(2008.7)
  共用施設には理研ビームライン等からの供出ビームタイムの利用者を含む
図1 共用施設および専用施設の利用実績の推移
図2 共用施設の利用研究課題の応募・採択数の推移実績

 実施課題の課題名をホームページの以下のURLで公開しています。成果専有課題は「公表用課題名」が表示されています。
http://www.spring8.or.jp/ja/users/proposals/list/
 また、重点産業利用の「利用報告書等公開延期許可」課題を除く成果非専有課題の利用報告書(SPring-8 User Experiment Report)は以下のURLで閲覧できます。
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/publications/user_exp_report/
(SPring-8ホームページ>ニュース・刊行物>刊行物>SPring-8 User Experiment Report)


 2005A以前の報告書はPDFで、2005B以降の分は課題番号、ビームライン、研究分野、著者などで検索して閲覧することができます。
https://user.spring8.or.jp/uisearch/expreport/ja



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794