Volume 08, No.6 Pages 393 - 394
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational News
◎平成15年8~9月の運転実績
SPring-8は7月12日から8月31日まで夏期長期運転停止期間として以下の作業・点検等を実施した。
夏期長期運転停止期間後の9月1日(蓄積リングは9月2日)から9月13日まではマシン及びビームライン調整の運転を実施した。
マシン及びビームライン調整期間は夏期長期運転停止期間に新規に設置された機器や既設の改造等を行った機器の調整と第6サイクル以降のユーザー運転に向けての調整を行い、放射光の提供は行わなかった。
1.SPring-8の長期停止期間中の主な作業
(1)線型加速器関係
①モジュレーター点検作業
②電子銃点検作業
③BPM設置作業
④その他点検・整備作業
(2)シンクロトロン関係
①RF系定期点検作業
②電磁石電源点検作業
③電磁石フロースイッチ交換作業
④その他点検・整備作業
(3)蓄積リング関係
①挿入光源据付・既設保守点検作業
②FE既設改造及び保守点検作業
③RF-Dステーション空胴交換・エージング作業
④RF定期点検及びRFクライストロン電源冷却系改造作業
⑤NEG活性化作業
⑥冷却水(L1真空系)系統改造作業
⑦電磁石架台内及び水平面測量
⑧バンプ電磁石交換作業
⑨入射部OTRモニター設置作業
⑩VME点検作業
⑪その他点検・整備作業
(4)ユーティリティ関係
①電気設備保守点検作業
②冷却水設備保守点検作業
③空調設備保守点検作業
④防災設備保守点検作業
⑤その他定期点検・整備作業
(5)安全管理関係
①入退出管理システム定期点検
②放射線監視システム定期点検
③放射線監視設備定期点検
④放射線安全インターロックシステム改修
⑤その他点検・整備作業
2.装置運転関係
(1)運転期間(蓄積リング)
マシン及びビームライン調整期間(9/2(火)~9/12(金))
(2)運転時間の内訳
運転時間総計 約244.5時間
①装置の調整 約244.5時間
(3)主な調整内容
①新バンプ電磁石調整
②軌道調整、ディスパージョン補正
③BPM再現性の確認、BPMオフセット測定
④2次元干渉計の測定
⑤SSBT-BCMのタイミング測定
⑥SSBTコリメータ(スリット)性能確認試験
⑦水平ビームサイズ・垂直エミッタンス測定
⑧バンチ長測定及び純度測定
⑨Bunch by Bunch Feedback性能確認試験
⑩チューンセパレーション
⑪ID調整
⑫各ビームライン調整
⑬Top-upインターロック試験、総合運転試験
(5)トピックス
①9月10日から9月12日まで第6サイクルからの定時入射時のTop-up運転に向けて、総合調整を行った。
◎平成15年9月の運転・利用実績
SPring-8は9月17日から10月10日まで第6サイクル(4週間連続運転モード)の運転を実施中である。
第6サイクルの運転・利用実績については次号にて掲載する。
◎今後の予定
(1)10月15日から12月19日まで中間運転停止期間をはさみ、4週間連続運転モードの運転(第7サイクル)と5週間連続運転モードの運転(第8サイクル)を行う。詳細な運転条件については決定しだい、ユーザーに報告する。
(2)12月20日から平成16年1月18日までマシンの冬期長期運転停止期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業等を行う予定である。
(3)冬期長期運転停止期間後の運転再開は平成16年1月19日から2月20日まで5週間連続運転モードの運転(第1サイクル)を行う。詳細な運転条件については決定しだい、ユーザーに報告する。