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Volume 16, No.4 Pages 332 - 333

5. SPring-8 通信/SPring-8 COMMUNICATIONS

SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status

(財)高輝度光科学研究センター 研究調整部 Research Coordination Division, JASRI

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◎平成23年6〜7月の運転・利用実績
 SPring-8は6月13日から7月8日までセベラルバンチ運転で第3サイクルの運転を行い、7月11日から7月29日までセベラルバンチ運転で第4サイクルの運転を実施した。第3〜4サイクルではサーキュレータアーク等による停止があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は、第3サイクルは約0.8%、第4サイクルは0.2%であった。
 放射光利用実績(いずれも暫定値)については、実施された共同利用研究の実験数は、第3サイクルは合計290件、利用研究者は1,339名で、専用施設利用研究の実験数は合計216件、利用研究者は709名であった。第4サイクルは合計196件、利用研究者は927名で、専用施設利用研究の実験数は合計165件、利用研究者は606名であった。

 

 

1.装置運転関係

(1)運転期間
第3サイクル(6/13(月)〜7/8(金))
第4サイクル(7/11(月)〜7/29(金))
(2)運転時間の内訳
第3サイクル
運転時間総計 約608時間
①装置の調整およびマシンスタディ等 約48時間
②放射光利用運転時間 約555時間
③故障等によるdown time 5時間
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③)に対するdown timeの割合 約0.8%
第4サイクル
運転時間総計 約430時間
①装置の調整およびマシンスタディ等 約47時間
②放射光利用運転時間 約382時間
③故障等によるdown time 約1時間
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③)に対するdown timeの割合 約0.2%
(3)運転スペック等
第3サイクル(セベラルバンチ運転)
・11 bunch train × 29
・203 bunches
第4サイクル(セベラルバンチ運転)
・1/7 filling + 5 bunches
・2/29 filling + 26 bunches
・入射は電流値優先モード(2〜3分毎(マルチバンチ時)もしくは20〜40秒毎(セベラルバンチ時))のTop-Upモードで実施。
・蓄積電流 8 GeV、〜100 mA
(4)主なdown timeの原因
・サーキュレータアークによるアボート
・アブソーバ・オープンエラーの対処

 

2. 利用関係

(1)放射光利用実験期間
第3サイクル(6/14(火)〜7/8(金))
第4サイクル(7/12(火)〜7/28(木))
(2)ビームライン利用状況
稼働ビームライン
共用ビームライン 26本
専用ビームライン 17本
理研ビームライン 8本
加速器診断ビームライン 2本
第3サイクル(暫定値)
共同利用研究実験数 290件
共同利用研究者数 1.339名
専用施設利用研究実験数 216件
専用施設利用研究者数 709名
第4サイクル(暫定値)
共同利用研究実験数 196件
共同利用研究者数 927名
専用施設利用研究実験数 165件
専用施設利用研究者数 606名

 

 

◎平成23年7〜9月の運転実績
 SPring-8は7月30日から9月23日まで夏期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行った。


◎今後の予定
 SPring-8は9月24日から10月31日までセベラルバンチ運転で第5サイクルの運転を行い、11月1日から11月2日の停止をはさみ、11月3日から12月2日までセベラルバンチ運転で第6サイクルの運転を実施する。第5〜6サイクルの運転・利用実績については次号にて掲載する。


◎平成23年度のSPring-8運転計画

 SPring-8では2011B期の運転を以下のように計画している。

 (1)運転予定表

図1に平成23年度(2011年度)の運転計画を示す。

 (2)運転計画の内訳

平成23年度は合計8サイクルの運転を予定している。

 (3)運転スペック等

各サイクルの詳細な運転スペック(蓄積電流値やバンチ運転、フィリング等)については、利用者の要望等を踏まえ、検討・調整を行う。決定された運転スペックについては、速やかにSPring-8のWWW等で報告する。

 

 

 

 

Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
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