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Volume 07, No.4 Pages 220 - 232

1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8

SPring-8の利用に関するアンケート調査結果について −供用開始4年半−
On the Questionnaire Survey to the SPring-8 Users

(財)高輝度光科学研究センター 利用業務部 JASRI Users Office

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1.はじめに

 SPring-8は平成9年10月の供用開始後5年を迎えようとしており、これまでの利用と建設が一体となった建設段階から利用を中心とする本格的な利用段階へ移行しつつあります。

 今回、SPring-8の利用段階における共同利用制度のあり方を検討する一助として、最近におけるSPring-8利用者又は利用希望者を対象に、アンケート調査を実施しました。

 その結果を集計し、回答者のSPring-8利用経験に応じてそれぞれの意見をまとめましたので、以下に紹介します。

 今後の共同利用の運用に反映するよう制度や体制を検討する際の参考とさせていただきます。


2.アンケートの実施方法

 今回のアンケートは、以下のような方法で実施しました。

(1)アンケート対象者

 採択不採択を問わず2000B~2002AまでのSPring-8共同利用研究課題申請者全員(但し、海外申請者及び国内外国人申請者を除く)672名

(2)有効回答者数  183名(回答率27.3%)

(3)実施期間    平成14年2月8日~2月15日

(4)実施方法

  ・対象者全員にe-mailで回答を依頼

  ・回答はweb上で入力

(5)質問数 :60項目

(6)質問内容

  ・SPring-8課題申請・審査のあり方について

  ・利用者支援について

  ・ビームラインについて

  ・利用した成果について

(7)回答方法:1つ又は複数の回答を選択する選択方式と記述方式


3.アンケート結果

(1)利用経験の分類

 供用開始から現在までに9回の利用研究課題の公募を実施しています。今回の調査にあたっては、利用経験の階層分けとして、課題申請をおこなった方のうち、これまでに利用した経験のある方と、経験の無い方を区分しました。さらに、利用した経験のある方については、利用申請回数を利用経験として階層に分類しました。

 また、階層分類の根拠としては、供用開始後4年を経ていることから、この4年間の利用期間に対して、初心者として1年程度の利用、中級者として2~3年程度の利用、上級者としてそれ以上の長さの経験を想定しました。

a.これまでに利用した経験のある方 172名

 利用経験が浅い方

 (初心者:申請回数1~2回) 58名

 利用経験が普通の方

 (中級者:申請回数3~6回) 70名

 利用経験が多い方

 (上級者:申請回数7回以上) 40名

b.これまでに利用した経験が無い方

 (申請の経験はあり) 11名

(2)分析方法

 各項目について、上記の利用経験に応じて分析し、SPring-8共同利用に対する希望・意見などをまとめました。

なお、表中の値は3.Q6、4.Q1以外すべて%で表示しました。



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794