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Volume 14, No.2 Pages 169 - 171

3. 談話室・ユーザー便り/OPEN HOUSE・A LETTERS FROM SPring-8 USERS

供用開始10周年記念出版(抜粋)その1

坂井 信彦 SAKAI Nobuhiko

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はじめに

 この冊子はつぎのような趣旨に基づいてSPring-8利用者懇談会によって作られました。SPring-8利用者懇談会の研究者はこれまでSPring-8放射光を利用して、優れた研究成果を挙げ、学術および産業界の発展に重要な寄与をすると共に、SPring-8放射光施設の有用性を実証して参りました。このたび、SPring-8の放射光利用が供用開始後十年を経過したことを契機に、SPring-8利用者懇談会の研究者が今後のおおよそ十年間にどのような研究を志向あるいは期待しているかを、以下のような観点からとりまとめ、SPring-8利用者、SPring-8施設関係者、その他放射光に関心を寄せられる各位に伝えることとしました。

 

1. 未解決の研究課題やめざましい成果が期待される研究分野の開拓にどのような放射光利用が有望か、そのためにどのような高度化が必要かの考察・提言

2. 放射光の利用研究をさらに促進するのに効果的な将来性のある設備や研究組織・制度についての提言

3. 歴代会長の提言

4. SPring-8施設の将来展望

5. 近未来の利用者懇談会 

 

 これらのうち1、2の原稿はSPring-8利用者懇談会の第二期研究会が執筆担当して、関連する研究についてそれぞれを取りまとめました。編集委員会は平成20年度のSPring-8利用者懇談会幹事が編集委員、会長を編集委員長として構成されました。各研究会から提出された将来展望は、2008年度SPring-8シンポジウムでその概要が紹介され、その後、編集委員会による査読・修正を加え出版原稿としました。4は理化学研究所の石川哲也氏に執筆を依頼しました。併せて当懇談会の顧問である佐々木泰三先生に全般的な批評・感想を寄稿していただきました。 

 本冊子は、放射光の利用経験はないけれども、その利用に関心をもたれる方々も想定して編纂してあります。放射光利用の全般にわたって多くの情報が盛り込まれております。この冊子が研究者間の報告書としてのみ読まれるのではなく、大学院生などに十年先の研究を展望する参考資料としても活用いただくことを願っております。

 

 ここにご協力いただいた多くの方々に厚く御礼申し上げます。

 

平成21年3月

 

SPring-8利用者懇談会編集委員会

編集委員長 坂井信彦
編集委員 黒岩芳弘、沼子千弥、久保田佳基、高橋敏男、篭島靖、池田直、西堀英治、鳥海幸四郎、森本幸生、雨宮慶幸、佐々木聡

 

 

目次

 はじめに
編集委員会 
1. SPring-8の一層の発展を期待して
初代会長 菊田惺志 
2. 供用開始10周年を祝う
第二代会長 松井純爾 
3. 近未来への提言
第三代会長 坂田 誠 
4. 研究会の将来展望
 4-1
マイクロ・ナノトモグラフィー技術の現状と展望
(X線マイクロナノトモグラフィー研究会)
 4-2
生体試料イメージングの今後10年の展望
(マイクロ・ナノイメージングと生体機能研究会)
 4-3
X線トポグラフィ研究の近未来展望
(X線トポグラフィ研究会)
 4-4
ナノ分光測定における今後の発展のために
(顕微ナノ材料科学研究会)
 4-5
X線スペクトロスコピー分野における近未来SPring-8利用研究の展望
(X線スペクトロスコピー研究会)
 4-6
X線励起原子分解能ホログラフィーからの提言
(X線励起原子分解能ホログラフィー研究会)
 4-7
表界面・薄膜ナノ構造研究会における近未来の利用研究
(表界面・薄膜ナノ構造研究会)
 4-8
結晶化学ビームラインの創設に向けて
(結晶化学研究会)
 4-9
環境科学分野における近未来のSPring-8利用研究の展望
(環境科学研究会)
 4-10
タンパク質結晶の品質評価の未来展望
(タンパク質結晶品質評価研究会)
 4-11
X線構造生物学の近未来展望
(X線構造生物学研究会)
 4-12
SPring-8におけるソフト界面科学研究の現状と近未来展望
(ソフト界面研究会)
 4-13
生物・ソフトマターの動的階層構造の解明
(小角散乱研究会)
 4-14
高分子科学におけるSPring-8利用の近未来展望
(高分子科学研究会)
 4-15
高分子薄膜・表面構造・物性解析における近未来の放射光利用研究の展望
(高分子薄膜・表面研究会)
 4-16
金属疲労損傷評価へのSPring-8の利用の現状と課題
(金属疲労損傷評価研究会)
 4-17
科学捜査における近未来の放射光利用研究の展望
(科学捜査研究会)
 4-18
放射光を用いたナノ組織損傷評価に関する測定技術への期待
(ナノ組織高温損傷評価研究会)
 4-19
放射光利用による材料・構造物中の非破壊的応力評価を目指して
(残留応力と強度評価研究会)
 4-20
ベンチャー研究会の視点
(キラル磁性・マルチフェロイックス研究会)
 4-21
放射光先端利用による応用磁性材料の磁気計測技術の展望
(ナノ・デバイス磁性研究会)
 4-22
次世代における物質科学にSPring-8の果たす役割 〜磁性分光研究会からの提言〜
(磁性分光研究会)
 4-23
コンプトン散乱によるスピン・電子運動量密度研究の将来像
(スピン・電子運動量密度研究会)
 4-24
構造物性研究の高度化に向けて
(構造物性研究会)
 4-25
高分解能X線非弾性散乱の現状と将来
(凝集体の動的構造研究会)
 4-26
SPring-8における固体分光研究のこれからの10年
(固体分光研究会)
 4-27
不規則系物質科学における今後10年の動向
(不規則系物質先端科学研究会)
 4-28
SPring-8における高圧物質科学の展望
(高圧物質科学研究会)
 4-29
核共鳴散乱法による研究の今後の展開と展望
(核共鳴散乱研究会)
 4-30
高分解能X線分光による化学結合状態分析:近未来汎用型化学状態分析装置の提言
(物質における高エネルギーX線分光研究会)
 4-31
理論と実験の協力体制
(理論研究会)
 4-32
内殻励起ダイナミクス研究の重要性とその将来
(内殻励起ダイナミクス研究会)
 4-33
未来を拓く軟X線利用技術
(軟X線利用技術研究会)
 4-34
未来に向けた放射光科学研究技術者養成教育
(放射光人材育成研究会)
 4-35
地球惑星科学の近未来と展望
(地球惑星科学研究会)
5. SPring-8の将来
理研放射光科学総合研究センター長 石川哲也 
6. SPring-8の10年:課題と展望
顧問 佐々木泰三 
7. 近未来の利用者懇談会の役割
会長 坂井信彦 

  付表  第二期研究会一覧

 

 

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[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794