ページトップへ戻る

Volume 29, No.1 Pages 86 - 87

5. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM USERS

SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)四季報
SPRUC Communications

西堀 英治 NISHIBORI Eiji

SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)会長/筑波大学 数理物質系物理学域 エネルギー物質科学研究センター Faculty of Pure and Applied Sciences, University of Tsukuba

Download PDF (212.37 KB)
SPring-8

 

 2024年が幕を開けた元日、石川県で令和6年能登半島地震が起こりました。この地震による被害により亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、SPRUC会員にも関係者が多数いらっしゃると思われる被災された皆様、またその関係者の方々にお見舞いの意を表します。被災地の一日も早い復旧と復興をお祈り申し上げます。
 2023年の第7回SPring-8秋の学校、SPring-8シンポジウム2023どちらも現地の対面開催の形で無事終了しました。SPRUCの活動もコロナ禍からの活動回復が順調に進んでいます。今後も、順調に活動再開が続いていくことを期待します。
 2023年に起こったSPring-8、SPRUCに関する最も需要なこととして、「SPring-8-II計画」の実現に向けた急速な進展が挙げられます。2023年5月に連絡を受け、SPring-8-IIに関する情報の報告を急遽SPring-8シンポジウムに盛り込みました。それ以外にも8月に東京で行われたSPring-8-IIシンポジウムなど様々な関連の研究会やシンポジウムが開催されています。私は、2012年のSPRUC発足以来、幹事や委員会のメンバーを務めてきました。私からみたSPRUCとSPring-8-II計画について過去を振り返って述べたいと思います。
 2011年までSPring-8のユーザー団体として活動していたSPring-8利用者懇談会は、活動を終了し、2012年から新しいSPring-8のユーザー団体としてSPRUCが立ち上がりました。当時、年間ユーザー数が1万人を超えていたのに対し、利用者懇談会の会員数は1,200人程度であり、SPring-8の次期計画などユーザー全体の意見を集める際に、SPRUC立ち上げの要因の一つだったと記憶しています。そのSPRUCの最初の全体的な活動としてSPring-8シンポジウム2012を大阪大学で開催しました。その時のパネル討論の様子がSPRUCのホームページにあります。(http://www.spring8.or.jp/ext/ja/spruc/panel_discussion_1208.html)これを見ると、この時点での議論として、3 GeVクラスのリング光源の必要性や、SPring-8次期計画について議論されています。この時点からSPRUCの最も重要な活動の目的がSPring-8次期計画(SPring-8-II)の早期実現にあることが良くわかります。その後、SPRUCでは、2014年に「放射光科学将来ビジョン白書 中間報告」を2014年時点でのSPring-8ユーザーコミュニティの観点でまとめています。(http://www.spring8.or.jp/ext/ja/spruc/WG_report_201404.pdf)その中に“国内施設群における長年の懸案事項である中エネルギー領域のギャップを埋めるべく、3 GeVクラスの高輝度蓄積リング計画を早急に実現し、それに続く形で、5~8年後を目処に世界最高性能の座を奪回するSPring-8の次期計画を実現させることを強く提案する。”とあります。今の状況へ読み替えると3 GeVクラスのリングが2024年4月に利用が開始されるNanoTerasuであり、次期計画がSPring-8-II計画になります。SPRUCが10年前にあたる2014年に取りまとめたグランドビジョンが今、まさに実現しようとしていると言えると思います。
 現在、SPRUCが行うべきことは、進行中の計画を全力で支援、応援していくことです。SPRUC会員の皆様には、2023年12月にあった「利用ニーズアンケート」など、施設からの依頼事項に答えるとともに、研究会単位でのSPring-8-II計画に関する要望、希望の作成や、「SPring-8-II計画」に関連させた研究会、シンポジウム開催など活発な活動をお願い致します。
 最後に、私の会長としての任期がこの3月までです。次期会長は関西学院大学の藤原明比古教授が就任予定です。この2年間ご協力をいただいた会員、幹事の皆様には大変お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。私の任期中の最後の行事として、第6回のBLsアップグレード検討ワークショップが2月29日にSPring-8放射光普及棟大講堂・中講堂(+オンライン配信)で行われます。皆様の参加の程宜しくお願い致します。

 

 

 

西堀 英治 Nishibori Eiji
筑波大学 数理物質系物理学域
エネルギー物質科学研究センター
〒305-8571 茨城県つくば市天王台1-1-1
TEL : 029-853-6118
e-mail : nishibori.eiji.ga@u.tsukuba.ac.jp

 

 

Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794