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Volume 28, No.1 Pages 58 - 59

4. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS

SPring-8 運転・利用状況
SPring-8 Operational Status

(国)理化学研究所 放射光科学研究センター RIKEN SPring-8 Center

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SPring-8

 

◎2022年10~12月の運転実績
 SPring-8は10月2日から12月16日までセベラルバンチ運転で第4サイクルの運転を実施した。
 第4サイクルでは、ID16形状変換部冷却水配管からの漏水による真空悪化対応のための停止等があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は、第4サイクルは約0.3%であった。

 

 

1. 装置運転関係

(1)運転期間
第4サイクル(10/2(日)~12/16(金))
 
(2)運転時間の内訳
第4サイクル
運転時間総計 約1,801時間
①装置の調整およびマシンスタディ等 約241時間
②放射光利用運転時間 約1,554時間
③故障等によるdown time 約5時間
④フィリング変更時間 約1時間
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1)
約0.3%
 
(3)運転スペック等
第4サイクル(セベラルバンチ運転)
・203 bunches(A)
・406 × 11/29-bunches + 1 bunch(H)
・11 bunch train × 29(C)
・11 bunch train × 29(C)
・4/58 filling + 53 bunches(G)
・203 bunches(A)
・1/14 filling + 12 bunches(F)
・1/14 filling + 12 bunches(F)
・203 bunches(A)
 
・入射は電流値優先モード(2~3分毎(マルチバンチ時)もしくは20~40秒毎(セベラルバンチ時))のSACLA入射、Top-Upモードで実施。
・蓄積電流 8 GeV、~100 mA
 
(4)主なdown timeの原因
・ID16形状変換部冷却水管からの漏水対応(収納部内作業)
・軌道補正用電磁石電源トラッキングエラー、過電圧による電源OFF(ビーム軌道変動によるアボート)
 

 

2. 利用関係(JASRI利用推進部 集計)

(1)放射光利用実験期間
第4サイクル(10/7(金)~12/15(木))
 
(2)ビームライン利用状況
稼働ビームライン
共用ビームライン 26本
専用ビームライン 15本
理研ビームライン 13本
 
第4サイクル(暫定値)
共同利用研究実験数 918件
共同利用研究者数 3,734名
専用施設利用研究実験数 435件
専用施設利用研究者数 1,646名
 

 

 

◎2022年12~2023年1月の運転実績(停止期間)

 SPring-8は12月17日から1月12日まで冬期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行った。

 

(冬期点検調整期間中の主な作業(実績))
(1)蓄積リング関係
 ・電磁石運転前連続通電作業(1/10~)
 ・電磁石、電磁石電源等定期点検
 ・SR入射用バンプ電源BP4誤爆調査
 ・SR四極電源平滑コンデンサ更新
 ・真空系作業および点検、交換作業
 ・マスターオシレータ交換
 ・クライストロン冷却水配管組替(C-st)
 ・RF電源冷却水熱交換器交換(B-st)
 ・DCCTモニター回路交換および校正
 ・差動CT回路取出および設置作業
 ・XSBTスクリーンモニター動作確認
 ・インターロック機器定期点検(BL38B2)
 ・データベースおよびネットワーク関連作業
 ・中立開発系ファイルサーバー更新
 ・MTCA.4計算機メンテナンス
 ・無線ネットワーク整備(収納部上部等)
 ・BLインターロックシステム劣化対策
 ・BLインターロック自主検査(劣化対策BL)
 ・BLインターロックソフトウェアメンテナンス
 ・ID関連作業/スパイラル管交換(ID11、16、24)
 ・ID搬出入および移動作業
 ・FE関連作業/FE定期検査(駆動系検査)
 ・BL改造工事(BL46XU、他)
 ・BL関連作業(LN2、ハッチ内作業等)
 ・光学系・輸送チャンネル関係作業
 ・K型ポンプ定期点検、LN2フィルタ撤去作業等
 ・その他作業および定期点検等
(2)ユーティリティ関係
 ・電気設備保守点検および整備作業
 ・冷却水設備保守定期点検および整備作業
 ・空調用設備保守点検および整備作業
 ・天井クレーン月次点検作業
 ・消防設備等点検(放送設備等)
(3)安全管理関係
 ・運転停止後の残留サーベイ(12/16)
 ・特例区域設置(12/17~1/12)
 ・放射線監視設備定期点検
 ・放射線モニタ更新工事
(4)その他
 ・空調機等間引き運転(長期停止期間節電対策)
 ・施設建屋、外構関連小工事等
 ・長尺ビームライン実験施設/LED化(実験ホール)
 ・長尺ビームライン実験施設/昇降機更新工事
 ・構内全域NTT電話線引込工事(クラウド化対応)

 

 

◎2023年1~2月の運転予定

 SPring-8は1月13日から2月17日までセベラルバンチ運転で第5サイクルの運転を予定している。
 第5サイクルの運転実績については次号にて掲載する。

 

 

◎今後の予定

 2月18日から4月4日まで年度末点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を行う予定である。
 2023年度の加速器運転(第1サイクル)は4月5日からを予定している。

 

 

(*1)down timeの割合に④フィリング変更時間は含まない。

 

 

Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794