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Volume 27, No.4 Pages 300 - 305

1. 最近の研究から/FROM LATEST RESEARCH

(SPRUC 2022 Young Scientist Award受賞 研究報告)
ユニークなXFELモードの開発と高強度X線科学への応用
Development of Unique XFEL Operation Modes and Their Applications to High-intensity X-ray Science

井上 伊知郎 INOUE Ichiro

(国)理化学研究所 放射光科学研究センター RIKEN SPring-8 Center

Abstract
 X線自由電子レーザー(XFEL)の可能性を広げるために、我々はSACLAにおいてセルフシードXFELや2色ダブルパルスXFELなどの新しい運転モードの開発やその応用研究に取り組んできた。本稿では、これらのユニークな運転モードの原理や光特性、および高強度X線科学への応用について紹介する。
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SACLA

 

1. 序論
 Self-Amplified Spontaneous Emission(SASE)方式に基づくX線自由電子レーザー(X-ray free-electron laser; XFEL)の登場によって、超高速化学、物質科学、生命科学、非線形光学などの幅広い分野において顕著な成果が創出されている。一方で、可視光領域のレーザー光源の歴史を振り返ってみると、約60年前のレーザーの発明直後から短パルス・ブロードバンド・マルチパルス・高出力などの特性を持つレーザー光源が次々に開発され、その応用によって多くの新しい研究領域が開拓されてきたことは周知の事実である。X線領域においても、高度なレーザー光源の実現は未踏のサイエンスへの駆動力となることが期待できる。
 我々は時間間隔を制御できるダブルパルスXFEL[1][1] T. Hara et al.: Nature Commun. 4 (2013) 2919.や狭帯域XFEL[2][2] I. Inoue et al.: Nature Photon. 13 (2019) 319-322.、ピンクビームとモノクロビームからなる2色発振XFEL[3][3] I. Inoue et al.: J. Synchrotron Rad. 27 (2020) 1720-1724.といったユニークな運転モードを考案し、SACLAにおいて実現してきた。これらのXFELモードは数多くの実験に供与され、非線形分光や量子光学効果の探索、特殊なX線構造解析法などの特色ある実験を可能にしている。
 本稿では、これらの運転モードを紹介すると共に著者らが行っている高強度X線科学への応用研究を紹介する。

 

 

2. セルフシードXFEL
 SASE型のXFELでは、自発放射光を種としてレーザー発振が起こるため、得られるXFELの光子エネルギーの幅(⊿E/E)は0.1%-1%程度と比較的大きな値になる。そのため、⊿E/Eが0.01%程度以下であることが望ましい実験手法(広角散乱や各種の分光測定など)を行う場合には、XFELを分光器によって単色化しなければならない。当然ながら、この単色化によってXFELは強度の大部分を失ってしまう。
 パルスあたりの光子数をできる限り保ったままXFELを狭帯域化する方法として、ダイヤモンド結晶を使ったセルフシード技術が約10年前に提案され[4][4] G. Geloni V. Kocharyan and E. Saldin: J. Mod. Opt. 58 (2011) 1391.、LCLSにおいて実証実験が行われた[5][5] J. Amann et al.: Nature Photon. 6 (2012) 693-698.。この方法ではアンジュレータを前半・後半2つのセクションに分け、その間に厚さ数100 µmのダイヤモンドの薄結晶を設置して前半のアンジュレータから放射されたXFELを透過させる。このときダイヤモンドの方位を適切に調整すると、前方ブラッグ回折と呼ばれる現象によって、透過したXFELから数10 fs程度遅れて⊿E/Eが小さなwake pulseが生じる。磁場シケインを用いて電子ビームを迂回させ、後半部分のアンジュレータ中でwake pulseと電子ビームを時空間で重ね合わせることでSASE方式のXFELよりも光子エネルギー広がりが小さなXFELを発振させることができる。これは、後半のアンジュレータにおいて、光子エネルギー広がりが小さなwake pulseからレーザー発振がスタートするためである。
 著者らはよりシンプルなアプローチとして、Siのチャンネルカット結晶を用いた「反射型セルフシード法」をSACLAのBL3において開発した(図1)[2][2] I. Inoue et al.: Nature Photon. 13 (2019) 319-322.。この方法では、ダイヤモンドの薄結晶の代わりにチャンネルカット結晶におけるブラッグ反射によって前半のアンジュレータから放射されたXFELを単色化する。そして、生成された単色光(シード光)から後半のアンジュレータでのレーザー増幅を開始させる。反射型セルフシード法は、透過型セルフシード法と比較して高効率にシード光を作り出すことができるという特徴があり、前半のアンジュレータ部で大強度のXFELを放射させずとも十分な強度のシード光が生成できる(入射したXFELの強度に対する生成されるシード光の強度の比は、透過型セルフシード法と比較して数倍から数10倍)。これによって、前半のアンジュレータ部でXFEL放射に伴って起こる電子ビームの質の劣化(電子エネルギーの広がり)を抑制できるようになり、高強度な狭帯域XFELを発振させることが可能になる。

 

図1 SACLA BL3におけるセルフシードXFELの発振方法の概略図。

 

 

 反射型セルフシード法を実現するためには、チャンネルカット結晶による光学的な遅延時間と磁場シケインを使って実現できる電子ビームの遅延時間とを同じにする必要がある。SACLAの場合、磁場シケインで実現できる電子ビームの遅延時間は最大300 fs程度である。一方で、ギャップが10 mm程度の通常のチャンネルカット結晶を用いると光学的な遅延時間は10 ps程度になり、電子ビームの遅延時間の最大量を大きく超えてしまう。この課題を解決するために、理研の大坂らを中心としたSACLAのチームは、ギャップがわずか90 µmのSi(111)チャンネルカット分光器を制作し、光学遅延を100 fs程度に抑えることを実現した[6][6] T. Osaka et al.: J. Synchrotron Rad. 26 (2019) 1496-1502.
 このマイクロチャンネルカット結晶と名付けたユニークな分光器をSACLAの磁場シケイン部分に設置し、2018年の1月からコミッショニングを開始した。セルフシードの調整は非常に簡単で一回目のコミッショニングであっさりと狭帯域XFELの発振に成功した。図2は、通常のXFELとセルフシードXFELの平均スペクトルを比較したものである。セルフシードによって通常のXFELと比較して⊿E/Eを約10分の1にすることに成功した。スペクトルのピーク値を比較するとセルフシードXFELの値はSASE型XFELの約6倍になっているが、これは反射型セルフシード法によってXFELの輝度やスペクトル密度が約6倍になっていることを意味している。

 

図2 通常のXFELとセルフシードXFELのスペクトルの比較。

 

 

3. 非線形な吸収現象を利用したセルフシードXFELの短パルス化
 SACLAにおけるセルフシードXFELは、既に多くの実験に用いられている。ここでは、応用研究の例として、非線形光学効果を利用したセルフシードXFELの短パルス化について紹介する。
 内殻電子の束縛エネルギー(吸収端)よりも光子エネルギーが大きなX線が原子に照射されると、電離によって内殻に穴をもつホロー原子が生成される。このホロー原子では電気的な中性が取れておらず、原子核と電子が強くひきつけ合って吸収端がより高いエネルギーへシフトする。通常、内殻ホールはサブフェムト秒の時間スケールで埋まってしまう。しかし、1019 W/cm2を超えるような非常に強いX線強度のもとでは、物質中の大半の原子がX線の照射中にホロー原子になる。
 通常の原子とホロー原子の吸収端の違いを利用すれば、セルフシードXFELを短パルス化することができる(図3)。そのためにはまず、XFELの光子エネルギーが通常の状態とホロー原子の吸収端の間になるような原子を選ぶ。そして選んだ原子を含んだ物質にXFELを入射する。するとパルスの前半部分は物質に吸収されてホロー原子が生成される一方で、後半部分はホロー原子が多く含まれるためにX線の吸収が減少する。これによってパルスの後半部分だけが選択的に物質を透過できるようになり、XFELの時間幅が短くなる。

 

図3 ホロー原子を利用したXFELの短パルス化のアイデア。

 

 

 このアイデアをもとに、SACLAから出射された9.000 keVの光子エネルギーのセルフシードXFELの時間幅を短くすることを試みた[7][7] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Lett. 127 (2021) 163903.。約100ナノメートルに集光したX線パルスを厚さ10マイクロメートルの銅の薄膜に照射し、その透過光の時間幅を蛍光X線の強度相関計測[8][8] I. Inoue et al.: J. Synchrotron Rad. 26 (2019) 2050-2054.によって測定した。その結果、フラックスが2 × 105 J/cm2を超えるとパルス幅が35%程度短くなることが明らかになった(図4)。また、銅の薄膜を透過後のピーク強度は透過前の半分近くの値を保っており、強度を大きく損なうことなくXFELのパルス幅を短縮できることが分かった。

 

図4 銅の薄膜を透過前・透過後のセルフシードXFELのパルス幅。

 

 

 詳細は他の文献[7,9][7] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Lett. 127 (2021) 163903.
[9] H. Yoneda et al.: Nature Commun. 5 (2014) 5080.
に譲るが、パルス幅短縮の程度は、使用する物質の厚みやXFELの強度によって大きく変化させることができる。このホロー原子を利用したパルス幅の制御方法によってXFELの時間幅を自在に制御することが可能になるほか、将来的にはアト秒の時間幅のXFELを実現することが期待できる。

 

 

4. ダブルパルスXFEL
 SACLAのBL3ではsplitting undulator modeによって時間差を制御したダブルパルスXFELを作り出すことができる[1][1] T. Hara et al.: Nature Commun. 4 (2013) 2919.(図5)。この運転モードではアンジュレータを前半8台・後半12台に分割する。そして、前半と後半のアンジュレータギャップを異なった値にして、それぞれの区画でXFEL発振を行うことによって波長の異なる2色のX線パルスを作り出す。さらに8台目と9台目のアンジュレータの間にある磁場シケインによって電子ビームを迂回させることでダブルパルス間の時間間隔を変化させることができる。

 

図5 SACLA BL3におけるダブルパルスXFELの発振方法の概略図。

 

 

 SACLAでは真空封止アンジュレータを採用しており、ギャップを広い範囲で変化させることができる。そのため、2色の波長を最大で30%程度異なった値にすることができる。また、ダブルパルスの時間間隔のショットごとのゆらぎは1 fsよりも小さく、XFELのパルス幅(5-7 fs)[8,10,11][8] I. Inoue et al.: J. Synchrotron Rad. 26 (2019) 2050-2054.
[10] Y. Inubushi et al.: Appl. Sci. 7 (2017) 584.
[11] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Accel. Beams 21 (2018) 080704.
と比較して十分小さいため、ダブルパルスはほぼジッターフリーな光源とみなすことができる。
 最近では、アンジュレータを3つのセクションに分けて、始めの2つのセクションで上記のセルフシードを行い、最後のセクションでSASE型XFELを発振させることで、広帯域XFELと狭帯域XFELからなるダブルパルスの生成にも成功している[3][3] I. Inoue et al.: J. Synchrotron Rad. 27 (2020) 1720-1724.

 

 

5. ダブルパルスXFELを用いたX線ポンプ・X線プローブ実験
 SACLAで開発されたダブルパルスXFELは、非線形光学効果の探索[12][12] H. Yoneda et al.: Nature 524 (2015) 446-449.や異常分散を利用した構造解析[13][13] A. Gorel et al.: Nature Commun. 4 (2017) 1170.などに用いられている。ここでは、著者らが行っている、高強度XFELと物質との相互作用の研究について紹介する。
 XFELが試料に照射されると、フェムト秒の時間スケールで様々な試料の変化が生じる(図6)。まず、光電吸収によって原子のイオン化が起こって光電子が主に内殻から放出される。この励起状態を緩和するために外殻の電子が内殻に移動し、その際に蛍光X線やオージェ電子が放出される。これらの光電子やオージェ電子がきっかけとなって、電子雪崩と呼ばれる急激な自由電子の放出現象が起こり、原子のイオン化が進行する。このような「電子系へのX線ダメージ」の後に、イオン化した原子間のクーロン反発力やイオン化による原子間のポテンシャルの変化によって起こる原子位置の変位、すなわち「構造へのX線ダメージ」が生じる。

 

図6 XFELの照射によって生じる物質へのダメージ。

 

 

 NeutzeらはXFELのパルス幅を数フェムト秒以下にすればパルス照射中のこれらのダメージを低減できうることをシミュレーションによって示した[14][14] R. Neutze et al.: Nature 406 (2000) 752-757.。さらに彼らは、XFELの光子密度を200 photons/Å2まで高めることができれば(SACLAのXFELパルスを10 nm程度に集光した場合に相当)、タンパク質を結晶化することなく構造解析できることを提唱している。XFELの短いパルスの幅を活かすことでダメージを低減させて計測を行う方式は“measurement before destruction”(あるいは回折実験を想定して“diffraction before destruction”[15][15] H. N. Chapman, C. Caleman and N. Timneanu: Phil. Trans. R. Soc. B 369 (2014) 20130313.)、と呼ばれ、このコンセプトに基づいて多くの実験が現在XFEL施設で行われている。
 しかし、Neutzeらのシミュレーションでは電子雪崩の影響やそれに伴う物質の電子状態の変化を考慮に入れておらず(おそらく当時の計算機能力の限界のため)、X線が引き起こす物質の変化を過小評価している可能性がある。実は、この研究から約25年経った現在でもXFELと物質との相互作用のシミュレーションを行うためには様々な近似や仮定によって計算量を現実的な値にまで抑える必要がある。そのため、XFELによって“measurement before destruction”が可能になる、ということは自明ではない。
 著者らは、ダブルパルスをそれぞれポンプ光・プローブ光として利用する「X線ポンプ・X線プローブ法」を開発し[16][16] I. Inoue et al.: Proc. Natl. Acad. Sci. USA 113 (2016) 1492-1497.、XFEL照射によって引き起こされる過渡的な物質の変化を観測してきた[16-18][16] I. Inoue et al.: Proc. Natl. Acad. Sci. USA 113 (2016) 1492-1497.
[17] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Lett. 126 (2021) 117403.
[18] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Lett. 128 (2022) 223203.
。以下ではその研究例として、ナノ集光したXFELが照射された際のダイヤモンドの電子密度分布の時間変化について紹介する。
 この研究では、ポンプ光として200 nmのサイズに集光した光子エネルギーが7.8 keV、パルスエネルギーが約70 µJ、パルス幅が6 fsのXFELを用いてダイヤモンドを励起し、その時間変化を光子エネルギー11.5 keV、パルス幅6 fsのプローブ光による試料からの回折強度(111, 220, 311, 400, 331反射)を測定することで調べた(図7)。図8は回折強度の指数間の相対値からmulti-pole refinementによって求めた、原子変位と(110)面の価電子の電子密度分布を示したものである(参考のためにダメージがない場合の電子密度分布も図に加えている)。この実験によって原子変位の増加はポンプ光照射後20 fsまでは生じないことが明らかになった。一方で、電子密度分布の変化は原子変位が生じる以前から顕在化している。例えば、ポンプ光照射後から約10 fs以降は、各原子の周りの価電子は等方的な分布をしている。このことは、化学結合が切断されていて各原子が周りの原子の影響をそれほど感じておらず、あたかも独立した原子のような状態になっていることを示唆している。詳細は文献[17][17] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Lett. 126 (2021) 117403.で議論しているが、著者らはこれらの実験結果と理論シミュレーションによって、原子変位は電子励起がもたらす原子間ポテンシャルの変化が原因で生じるものであり、原子変位が起こり始める時間は電子励起の時間スケールによって決まっていることを主張している。実験結果で興味深い点は、遅延時間が0.5 fsの場合の電子密度分布がダメージが生じていない場合と異なっていることである。この遅延時間はXFELのパルス幅よりも十分に小さく、ポンプ光とプローブ光は時間的にほとんど重なっている。そのため、実験結果はポンプ光の照射中でも電子密度分布の変化が起こっていることを示している。このことは、ナノサイズに集光した高強度XFELを物質に照射した場合には、“measurement before destruction”が成り立っておらず、原子散乱因子がパルス幅内で変化していることを示唆している。著者らは、この回折強度の非線形性を生かすことでXFELの短パルス化を実現する研究を最近行っており、近々論文を投稿予定である。

 

図7 ダイヤモンドのX線ポンプ・X線プローブ実験。

 

図8 ポンプ光を照射後の原子変位と価電子の電子密度分布の時間変化。

 

 

6. おわりに
 本稿では、著者らがSACLAで行った光源技術やその利用技術を掻い摘んで紹介した。XFELが実現してから約10年が経過し、タンパク質の無損傷構造解析や光学レーザーポンプ・X線プローブといった一部の実験手法は、手法開発が一段落して徐々に汎用的な手法になりつつある。では、XFELの光源技術や実験技術も定常運転に入りつつあるのだろうかと言えば、おそらくそうではないだろう。例えば、アト秒・ゼプト秒のパルス幅のXFELやシングルモードのXFELを目指した研究は現在盛んに行われているし、今後10年程度は、間違いなくXFEL光源は性能向上や多機能化に向けて様々な進歩をし続けるであろう。このようにX線科学が弛みなく発展していくなかで、今後も光学技術・光源技術開発を通じてX線光源やその利用法の進化に貢献できるようチャレンジし続けたいと考えている。

 

 

謝辞
 本稿で紹介した研究は、理化学研究所の矢橋牧名氏、大坂泰斗氏、山田純平氏(現大阪大学)、田中均氏、原徹氏、田中隆次氏、渡川和晃氏、稲垣隆宏氏、後藤俊治氏、玉作賢治氏、石川哲也氏、JASRIの雨宮慶幸氏、登野健介氏、犬伏雄一氏、大和田成起氏、富樫格氏、大橋治彦氏、筑波大学の西堀英治教授、出口裕佳氏、笠井秀隆氏、ドイツDESYのBeata Ziaja教授、Victor Tkachenko氏、Vladimir Lipp氏、Zoltan Jurek氏らを始めとする多くの研究者との共同研究によるものである。この場をお借りして感謝申し上げたい。

 

 

 

参考文献
[1] T. Hara et al.: Nature Commun. 4 (2013) 2919.
[2] I. Inoue et al.: Nature Photon. 13 (2019) 319-322.
[3] I. Inoue et al.: J. Synchrotron Rad. 27 (2020) 1720-1724.
[4] G. Geloni V. Kocharyan and E. Saldin: J. Mod. Opt. 58 (2011) 1391.
[5] J. Amann et al.: Nature Photon. 6 (2012) 693-698.
[6] T. Osaka et al.: J. Synchrotron Rad. 26 (2019) 1496-1502.
[7] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Lett. 127 (2021) 163903.
[8] I. Inoue et al.: J. Synchrotron Rad. 26 (2019) 2050-2054.
[9] H. Yoneda et al.: Nature Commun. 5 (2014) 5080.
[10] Y. Inubushi et al.: Appl. Sci. 7 (2017) 584.
[11] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Accel. Beams 21 (2018) 080704.
[12] H. Yoneda et al.: Nature 524 (2015) 446-449.
[13] A. Gorel et al.: Nature Commun. 4 (2017) 1170.
[14] R. Neutze et al.: Nature 406 (2000) 752-757.
[15] H. N. Chapman, C. Caleman and N. Timneanu: Phil. Trans. R. Soc. B 369 (2014) 20130313.
[16] I. Inoue et al.: Proc. Natl. Acad. Sci. USA 113 (2016) 1492-1497.
[17] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Lett. 126 (2021) 117403.
[18] I. Inoue et al.: Phys. Rev. Lett. 128 (2022) 223203.

 

 

 

井上 伊知郎 INOUE Ichiro
(国)理化学研究所 放射光科学研究センター
〒679-5148 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
TEL : 0791-58-0802 ext 9705
e-mail : inoue@spring8.or.jp

 

 

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[ - Vol.15 No.4(2010)]
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