Volume 22, No.1 Pages 51 - 52
4. SPring-8/SACLA通信/SPring-8/SACLA COMMUNICATIONS
SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational Status
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◎平成28年9~12月の運転・利用実績
SPring-8は9月8日から10月15日まで第5サイクルの運転を、10月17日から11月26日まで第6サイクルの運転を、11月28日から12月21日まで第7サイクルの運転をセベラルバンチ運転で実施した。第5~7サイクルでは緊急地震速報(震源地:鳥取県中部)による全系加速器の運転停止(非常停止)等によるビームアボート等があったが、全体としては順調な運転であった。総放射光利用運転時間(ユーザータイム)内での故障等による停止時間(down time)は、第5サイクルは約1%、第6サイクルは約0.7%、第7サイクルは約0.4%であった。
1. 装置運転関係
(1)運転期間 | |
第5サイクル(9/8(木)~10/15(土)) | |
第6サイクル(10/17(月)~11/26(土)) | |
第7サイクル(11/28(月)~12/21(水)) | |
(2)運転時間の内訳 | |
第5サイクル | |
運転時間総計 | 約885時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約213時間 |
②放射光利用運転時間 | 約665時間 |
③故障等によるdown time | 約6時間 |
④フィリング変更時間 | 約1時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
約1% |
第6サイクル | |
運転時間総計 | 約961時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約121時間 |
②放射光利用運転時間 | 約834時間 |
③故障等によるdown time | 約6時間 |
④フィリング変更時間 | 0時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
約0.7% |
第7サイクル | |
運転時間総計 | 約551時間 |
①装置の調整およびマシンスタディ等 | 約71時間 |
②放射光利用運転時間 | 約477時間 |
③故障等によるdown time | 約2時間 |
④フィリング変更時間 | 約1時間 |
総放射光利用運転時間(ユーザータイム = ② + ③ + ④)に対するdown timeの割合(*1) |
約0.4% |
(3)運転スペック等 | |
第5サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・406 bunches | |
・11/29-filling + 1 bunch | |
・1/14-filling + 12 bunches | |
・4 bunch train × 84 | |
第6サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・11 bunch train × 29 | |
・11 bunch train × 29 | |
・1/14-filling + 12 bunches | |
第7サイクル(セベラルバンチ運転) | |
・203 bunches | |
・11/29-filling + 1 bunch | |
・入射は電流値優先モード(2~3分毎(マルチバンチ時)もしくは20~40秒毎(セベラルバンチ時))のTop-Upモードで実施。 |
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・蓄積電流 8 GeV、~100 mA | |
・第5サイクルの運転モード(Aモード)については406 bunchesに変更して実施。 |
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(4)主なdown timeの原因 | |
・電圧変動(零相電圧上昇)によるアボート | |
・地震(鳥取県中部)によるアボート | |
2. 利用関係
(1)放射光利用実験期間 | |
第5サイクル(9/15(木)~10/15(土)) | |
第6サイクル(10/18(火)~11/26(土)) | |
第7サイクル(11/29(火)~12/19(月)) | |
(2)ビームライン利用状況 | |
稼働ビームライン | |
共用ビームライン | 26本 |
専用ビームライン | 19本 |
理研ビームライン | 9本 |
加速器診断ビームライン | 2本 |
第5サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 336件 |
共同利用研究者数 | 1,513名 |
専用施設利用研究実験数 | 220件 |
専用施設利用研究者数 | 914名 |
第6サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 432件 |
共同利用研究者数 | 2,020名 |
専用施設利用研究実験数 | 305件 |
専用施設利用研究者数 | 1,347名 |
第7サイクル(暫定値) | |
共同利用研究実験数 | 277件 |
共同利用研究者数 | 1,291名 |
専用施設利用研究実験数 | 179件 |
専用施設利用研究者数 | 724名 |
◎今後の予定
SPring-8は12月22日から3月31日まで冬期点検調整期間とし、加速器やビームラインに係わる機器の改造・点検作業、電気・冷却設備等の機器の点検作業を実施する。
また、特高第一変電所関連設備の竣工後約20年を迎え、かなりの老朽化が進んできていることから、(II期)工事として主変圧器等の更新工事を予定している。
工事に伴い、特高第一変電所関連施設で停電が発生するため、建物内への立ち入り制限を実施する。
(*1)down timeの割合に④フィリング変更時間は含まない。