Volume 21, No.2 Pages 85 - 90
1. 最近の研究から/FROM LATEST RESEARCH
平成22年度指定パワーユーザー活動報告
マルチアンビル実験技術の高度化と下部マントル条件下でのレオロジー・弾性波速度・相関係の精密決定:地球深部のダイナミクスと進化過程の解明に向けて
Further Advancement of Multianvil Technology and Accurate Determinations of Rheological Properties, Elastic Wave Velocities, and Phase Relations under the Lower Mantle Conditions: Towards New Understanding of Dynamics and Evolution of the Earth’s Deep Interior
(1)
指定時PU課題番号/ビームライン | 2010A0082/BL04B1 | ||||||||||
PU氏名(所属) | 入舩 徹男(愛媛大学) | ||||||||||
研究テーマ | マルチアンビル実験技術の高度化と下部マントル条件下でのレオロジー・弾性波速度・相関係の精密決定:地球深部のダイナミクスと進化過程の解明に向けて | ||||||||||
装置整備 | 大型D-DIA型ガイドブロックシステムの導入・開発と周辺装置の高度化 | ||||||||||
利用研究支援 | 当該装置を用いた共同利用研究の支援 | ||||||||||
利用期 | 10A | 10B | 11A | 11B | 12A | 12B | 13A | 13B | 14A | 14B | 合計 |
PU課題実施シフト数 | 33 | 54 | 51 | 33 | 48 | 54 | 45 | 39 | 45 | 57 | 459 |
支援課題数 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 8 |
(2)PU活動概要
1)研究内容
本パワーユーザー(以下PU)課題では、地球の体積の8割以上を占めるマントルのうち、深さ660~2,900 kmと大部分を占める下部マントルに焦点を置き、その物性・化学組成を明らかにし、地球深部の動的挙動(ダイナミクス)及び進化過程について新たな知見を得ることを目的とした。この目的を達成するために、特にマントル遷移層~下部マントルに対応する温度圧力条件下での、(a) 高温高圧変形実験によるレオロジーの解明、(b) 超音波測定技術を応用した弾性波速度精密決定、(c) 焼結ダイヤモンドアンビルを用いた相転移・融点・状態方程式の精密決定、(d) ナノ多結晶ダイヤモンド(ヒメダイヤ)を利用したマントル全域への精密相転移観察実験領域の拡大を重要な目標として研究を進めた。上記の(a)~(d)に対応した以下のような研究において顕著な成果が得られるととともに、当初想定しなかった研究成果が得られた。
(a) 高温高圧変形実験による高圧鉱物のレオロジーの解明
本PUにおいて設置された高圧下での変形実験が可能なシステムを活用し、以下のようにマントル深部における、高温高圧下での鉱物のレオロジーに関する研究が大きく進展した。(1) マントル遷移層上部の主要鉱物(Mg,Fe)2SiO4ウォズリアイトの変形実験を一定圧力下(15 GPa)で含水量及び温度を変化させて行い[1] [1] SPring-8 publication ID = 20485 T. Kawazoe et al.: "In situ Stress-Strain Measurements in a Deformation-DIA Apparatus at P-T Conditions of the Upper Part of the Mantle Transition Zone" American Mineralogist 96 (2011) 1665-1672.、この鉱物のレオロジーの含水量、温度依存性を決定した(図1)。遷移層上部でのマントルのレオロジーは上部マントルに比べて含水量に敏感で、この領域でのマントルの粘性率構造はウォズリアイトの含水量に大きく依存していることが明らかになった。(2) マントル遷移層下部に存在する(Mg,Fe)2SiO4リングウッダイトと海洋地殻組成のメージャライトの、相対塑性強度を温度と歪速度を変化させて測定し、この相対強度に対する温度、歪速度の影響を定量的に評価した。この結果から、上下部マントル境界付近でスラブからの海洋地殻成分の剥離が起こるためには、現実のマントルの低歪速度下では、実験により示唆されたメカニズムとは異なる変形機構でリングウッダイトが変形する必要があることが明らかになった。(3) 地球の内核を構成していると考えられているhcp-Feの格子選択配向を解明することを目的として、高温高圧下でのせん断変形実験を行った。その結果、c軸がせん断面方線方向に揃う傾向があることが明らかになり、内核の地震波速度異方性形成メカニズムに関連した重要なデータが得られた。
図1 (a) ウォズリアイトのラジオグラフ像(14.5 GPa、1700 K、変形中)、(b) ウォズリアイトの流動強度の含水量依存性
(b) 弾性波速度精密決定とマントル深部の化学組成の制約
マントル遷移層から下部マントル条件におけるマントル物質または地殻物質中の主要鉱物であるSiO2スティショバイト、アルミナススティショバイト、Mg3Al2Si3O12パイロープガーネット、Fe3Al2Si3O12アルマンディンガーネット、Ca3Al2Si3O12グロシュラーガーネット、Mg4Si4O12−Mg3Al2Si3O12系メージャライトガーネット、(Mg,Fe)2SiO4ウォズリアイト、MgSiO3アキモトアイトなどの主要な高圧鉱物についての弾性波速度の精密測定を、マントル遷移層に相当する高温高圧下で系統的に行った[4,12,15,16] [4] SPring-8 publication ID = 22189 Y. Zou et al.: "Elasticity and Sound Velocities of Polycrystalline Mg3Al2(SiO4)3 Garnet up to 20 GPa and 1700 K" Journal of Applied Physics 112 (2012) 014910.
[12] SPring-8 publication ID = 28031 C. Zhou et al.: "Sound Velocities Measurement on MgSiO3 Akimotoite at High Pressures and High Temperatures with Simultaneous in situ X-ray Diffraction and Ultrasonic Study" Physics of the Earth and Planetary Interiors 228 (2014) 97-105.
[15] SPring-8 publication ID = 29531 T. Arimoto et al.: "Sound Velocities of Fe3Al2Si2O12 Almandine up to 19 GPa and 1700 K" Physics of the Earth and Planetary Interiors 246 (2015) 1-8.
[16] SPring-8 publication ID = 29542 Z. Liu et al.: "Elastic Wave Velocity of Polycrystalline Mj80Py20 Garnet to 21 GPa and 2,000 K" Physics and Chemistry of Minerals 42 (2015) 213-222.。得られたデータに基づき、これらの鉱物の弾性波速度の温度圧力依存性を定式化した(図2)。この結果を用いた計算を行うことにより、マントル遷移層のマントルの化学組成を定量的に検討し、この領域が主にパイロライト組成でできていることを明らかにした。また、マントル遷移層下部には異なる化学組成の物質が存在することを明らかにし、これが沈み込むプレート物質の本体であるマグネシウムに富んだハルツバージャイトである可能性を示した。一方で、下部マントルの主要高圧鉱物であるブリッジマナイトの弾性波速度を、27 GPa領域までの高圧下・2000 K近い高温下で測定した。この結果は従来のブリルアン散乱法による結果と異なり、下部マントルが上部マントル及びマントル遷移層と同様に、パイロライト的化学組成を持つことを強く示唆するものである。
図2 アルマンディンガーネットのP波速度(左図)とS波速度(右図)
(c) 焼結ダイヤモンドアンビルを用いた相転移・融点・状態方程式の精密決定
下部マントルの構成鉱物であるSiO2スティショバイトとCaSiO3ペロブスカイトの圧力(P)-体積(V)-温度(T) の関係を得るため、焼結ダイヤモンドアンビルを用いた実験により最高62 GPaまでの圧力下、最高1900 Kの温度条件下でデータを取得した[2] [2] SPring-8 publication ID = 21788 F. Wang et al.: "P-V-T Equation of State of Stishovite up to Mid-Lower Mantle Conditions" Journal of Geophysical Research 117 (2012) B06209.。得られたデータに基づき、これらの鉱物のP−V−T状態方程式を定式化した。これにより、下部マントル主要鉱物全てに関して、下部マントル中部条件までの状態方程式が精密に決定されたことになる。これに基づき、マントル物質及び海洋・大陸地殻物質のマントル遷移層から下部マントル条件下での密度を高精度に見積もることが可能になり、沈み込む地殻物質の下部マントルでの動的挙動に強い実験的制約が与えられた。また、下部マントル条件下で新しい含水高圧相(“Phase H”と命名)を発見した(図3)[8,10,13] [8] SPring-8 publication ID = 26142 M. Nishi et al.: "Stability of Hydrous Silicate at High Pressures and Water Transport to the Deep Lower Mantle" Nature Geoscience 7 (2014) 224-227.
[10] SPring-8 publication ID = 28021 M. Nishi: "Deep Water Cycle: Mantle Hydration" Nature Geoscience 8 (2015) 9-10.
[13] SPring-8 publication ID = 29324 M. Nishi et al.: "Phase Transitions of Serpentine in the Lower Mantle" Physics of the Earth and Planetary Interiors 245 (2015) 52-58.。下部マントル条件下ではその上部の40 GPa程度まではPhase Dが安定であるが、これ以上の圧力下では高圧含水相は存在しないと考えられていた。下部マントル条件下でのPhase Hの発見は、地球深部における水の存在と大循環において新たな制約を与えるものであり、地球深部科学分野において大きなインパクトを与えた。その他にも焼結ダイヤモンドを用いた精密実験により、下部マントル領域で重要な系であるMgSiO3−Al2O3及びMgSiO3−FeSiO3系及びパイロライトなどの多成分系に対して、下部マントル深部の60 GPa、2000 K条件での相関係や密度変化を明らかにした。この領域での相関係の精密決定の成功は世界でも初めてであり、今後更に様々な物質に対する研究の進展が見込まれる。
図3 (a) ブリッジマナイト(Pv)と共存する含水高圧相Phase H(PhH)(45 GPa、1150ºC)、(b) Phase Hの結晶構造
(d) ナノ多結晶ダイヤモンド(ヒメダイヤ)の超高圧発生への応用
ヒメダイヤを利用したMA6−6加圧方式による圧力発生テストを行った。その結果、この新しい手法により、約30 GPaの圧力を発生させることに成功した。また、MA6−8加圧方式(図4)への応用も試み、比較的低いプレス荷重のもとで50 GPa領域の圧力発生に成功した。この結果、ヒメダイヤアンビルにより従来の焼結ダイヤモンドアンビルに比べて、明らかに高い圧力発生効率が得られることが確認された。また、ヒメダイヤを用いたMA6−8−2加圧方式において、マルチアンビル装置を用いた圧力としては世界最高である125 GPaの発生を確認した。しかしながら、ヒメダイヤアンビルを支える第一段アンビルの強度不足のため、ブローアウトが発生した。また、ヒメダイヤ合成用の地球深部ダイナミクス研究センターの大型超高圧合成装置の不調から、大型素材の合成が十分に行えないというトラブルに見舞われ、ヒメダイヤのMA6−8方式への本格的応用は今後の課題として持ち越さざるをえなかった。
図4 ナノ多結晶ダイヤモンド製アンビル(MA6−8方式用)
一方で、ヒメダイヤを用いたダイヤモンドアンビル装置による高圧下でのX線吸収分光測定が、広島大学などのグループとの共同研究により行われ、単結晶ダイヤモンドをアンビルとして用いたXAFS測定において避けられなかったブラッグ反射に起因するノイズ(“グリッチ”)を、完全に除去することに成功した。ヒメダイヤを用いたこの手法は、高圧下でのX線吸収分光測定における新たなブレークスルーとなっており、国内外の約20の研究グループとの本格的な共同研究が開始されている。
2)ユーザー支援内容
上記の「1)研究内容(a)~(d)」に対応した技術開発に基づくユーザー支援を行うとともに、既存の高温高圧X線その場観察実験技術による材料科学分野の研究者などへのユーザー支援を主に行った。特に期間の前半においては、グローバルCOE拠点としてビームライン担当者とともにインターンシップを行い、国内外の若手に対する実験の指導も行った。更に期間中に獲得した外部資金、特にグローバルCOE拠点経費、大型科研費である「特別推進研究」や「基盤研究(S)」などの経費を用いて、様々なユーザー持ち込み備品や消耗品の購入、機器の維持管理、博士研究員の採用などにより、本グループのみならず他のユーザーの支援にあたった。
(a) 高温高圧変形実験システムの他ユーザーへの供用
本PUにおいて設置した高圧下での変形実験が可能なシステムを用いて、岡山大学や九州大学のグループなどが実験を行い研究成果をあげた。本PUはこれらのグループに対してシステムの使用に関する支援を行うとともに、設備の維持・管理を行った。なお、このシステムを構成する大型D−DIA型超高圧ガイドブロック、上下油圧ラム駆動装置、単色化装置などは、本PU代表者の科学研究費などで導入されたものであり、これらは全て他のユーザーの利用にも供している。
本PUにおいて設置した超音波測定システムを用いて、東北大学、東京大学、東京工業大学、大阪大学、兵庫県立大学などのグループが、高温高圧下での高圧相鉱物やガラス・メルトなどの弾性波速度精密決定を行い様々な成果をあげた。本PUはこれらのグループに対してシステムの使用に関する支援を行うとともに、設備の維持・管理を行った。なお、このシステムを構成する超音波測定システム、高分解能CCDカメラなども、全て本PU代表者の科学研究費などで導入したものであり、これらは全て他のユーザーの利用にも供している。
(b) 焼結ダイヤモンドアンビルを用いた高温高圧実験の支援
本PUにおいて設置された精密加圧ガイドブロックシステム(MADONNA型ガイドブロック)を用いて、焼結ダイヤモンドを用いたより高い圧力下での実験を可能にした。焼結ダイヤモンドを用いた実験には高い実験技術と高額なアンビルが必要なため、このシステムを本格利用できるのは世界的にみても本PUグループと岡山大学のグループに限られるが、本PUのメンバーが指導するドイツ・フランス・中国などからの留学生や研究員にこの技術を指導することにより、海外でも同様の実験が可能になりつつある。本PUはこれらの研究者に対してシステムの使用に関する支援を行うとともに、設備の維持・管理を行った。なお、このシステムを構成するMADONNA型超高圧ガイドブロックや第一段アンビルなどの消耗品は、本PU代表者の科学研究費などで導入したものであり、他のユーザーの利用にも供している。
(c) 分野外及び外国人研究者に対する高圧下X線その場観察実験の支援
本PUの前半は、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターを中核とし、JASRIを連携先の一つとするグローバルCOEプログラム「地球深部物質学拠点」(2008~2012年度)の一部として行われた。また同期間と重なる大型科学研究費特別推進研究、及び引き続く基盤研究(S)の支援を経て先端的研究を推進する一方で、若手研究者など人材育成にも重要な貢献がなされた。特に本PU及びグローバルCOEプログラムにより、BL04B1における国際インターンシップを含む教育プログラムが実施され、多くの若手研究者に対して高圧下X線その場観察実験技術に関する指導が行われた。これらに参加した外国人も多く、ドイツ、フランス、アメリカ、イタリア、中国などから10数名の若手研究者に対して支援がなされた。
3)測定技術開発などその他の内容
(a) 高温高圧変形実験技術の開発
本PUにおいて設置した高圧下での変形実験が可能なシステムを用いて、マントル深部条件下での高圧相鉱物の変形実験技術の開発を行った。この結果、これまで困難であったマントル遷移層条件下での高温高圧下変形実験を世界に先駆けて可能にし、高圧相のレオロジーに関する様々な研究成果を生み出すに至った。更にPU開始当初は想定していなかったが、高圧変形下でのアコースティックエミッション(AE)測定の技術開発が開始され、高圧変形下での試料からのAE測定及び発生位置の精密決定が可能になりつつある。これらの技術に基づき、今後深発地震の原因解明など地球深部のダイナミクス研究の新たな展開が期待される。
(b) 高温高圧下弾性波速度測定技術の開発
マントル遷移層全域をカバーする圧力温度条件での超音波測定技術を確立し、この領域での高圧相鉱物の弾性波速度精密測定を可能にした。また、この手法をガラスや液相に対する測定に応用し、マグマの高温高圧下での物性解明に新たな道を拓いた。このような条件下での測定が可能であるのは世界的にみても本PUグループのみであり、国内外のグループがこの技術を用いて研究成果をあげている。一方で、本PUグループでは、オフラインで高温高圧下での弾性波精密測定に適した高品質多結晶体の合成技術の開発を行い、ナノ多結晶スティショバイトやナノ多結晶ガーネットなどの新たなナノ多結晶体の合成に成功した。これらのナノ多結晶体は興味深い機械的・光学的特性を有しており、新たな材料としても期待されている。更に本PUでは下部マントル領域での弾性波測定技術の開発を行い、世界最高である30 GPa領域の精密測定技術を確立した。この手法を用いて下部マントルの最重要高圧相であるブリッジマナイトの弾性波速度の精密測定が系統的に行われており、その成果は近く発表される予定である。
(c) 新しいアンビル材料を用いた高温高圧発生技術の開発
焼結ダイヤモンドを用いた高圧発生技術の開発を行い、MA6−8加圧方式で80 GPaを越える圧力発生を達成するとともに、高温の同時発生技術開発を行い2500 K程度までの安定した加熱実験を可能にした。岡山大学のグループが100 GPaを越える圧力発生に成功したが、この成果も本PUが設置したMADONNA型精密加圧ガイドブロックを活用した成果である。これら本PU及び岡山大学の成果はいずれも世界最先端のものであり、本PU活動において世界の追随を許さぬマルチアンビル装置による超高圧技術開発が達成された。一方で、新たに開発されたバインダレス超硬合金を用いた超高圧発生技術の開発も行われ、従来の限界である30 GPaをはるかに上回る40 GPaを越える圧力発生が達成された。このアンビルと実験技術は通常の超硬合金を用いた実験技術の延長線上にあり、今後国内外の多くのユーザーにより活用されるものと考えられる。更にナノ多結晶ダイヤモンドアンビル(ヒメダイヤ)を用いたマルチアンビル装置により、焼結ダイヤモンドアンビルを用いた場合より高い圧力発生効率が確認され、同装置を用いたマルチメガバール領域における精密実験技術の今後の開発に展望をひらいた。
(3)成果リスト(査読有り論文)
SPring-8利用研究成果登録データベースに登録済みで、PU課題番号が関連づけられた査読付き論文のみを掲載します。(その他、PUとして支援した一般課題の発表論文やポスター発表、受賞歴など多数の成果がありますが、掲載スペースの都合上割愛しています。)
[1] SPring-8 publication ID = 20485
T. Kawazoe et al.: "In situ Stress-Strain Measurements in a Deformation-DIA Apparatus at P-T Conditions of the Upper Part of the Mantle Transition Zone" American Mineralogist 96 (2011) 1665-1672.
[2] SPring-8 publication ID = 21788
F. Wang et al.: "P-V-T Equation of State of Stishovite up to Mid-Lower Mantle Conditions" Journal of Geophysical Research 117 (2012) B06209.
[3] SPring-8 publication ID = 21795
Y. Zou et al.: "Thermal Equation of State of Mg3Al2Si3O12 Pyrope Garnet up to 19 GPa and 1,700 K" Physics and Chemistry of Minerals 39 (2012) 589-598.
[4] SPring-8 publication ID = 22189
Y. Zou et al.: "Elasticity and Sound Velocities of Polycrystalline Mg3Al2(SiO4)3 Garnet up to 20 GPa and 1700 K" Journal of Applied Physics 112 (2012) 014910.
[5] SPring-8 publication ID = 22756
Y. Kono et al.: "Sound Velocities of MORB and Absence of a Basaltic Layer in the Mantle Transition Region" Geophysical Research Letters 39 (2012) L24306.
[6] SPring-8 publication ID = 22860
K. Nishida et al.: "Sound Velocity Measurements in Liquid Fe-S at High Pressure: Implications for Earth's and Lunar Cores" Earth and Planetary Science Letters 362 (2013) 182-186.
[7] SPring-8 publication ID = 24663
T. Ohuchi et al.: "Development of A-type Olivine Fabric in Water-Rich Deep upper Mantle" Earth and Planetary Science Letters 362 (2013) 20-30.
[8] SPring-8 publication ID = 26142
M. Nishi et al.: "Stability of Hydrous Silicate at High Pressures and Water Transport to the Deep Lower Mantle" Nature Geoscience 7 (2014) 224-227.
[9] SPring-8 publication ID = 27727
T. Ohuchi et al.: "Crystallographic Preferred Orientation of Olivine in the Earth's Deep Upper Mantle" Physics of the Earth and Planetary Interiors 228 (2014) 220-231.
[10] SPring-8 publication ID = 28021
M. Nishi: "Deep Water Cycle: Mantle Hydration" Nature Geoscience 8 (2015) 9-10.
[11] SPring-8 publication ID = 28024
T. Ohuchi et al.: "Crystallographic Preferred Orientation of Wadsleyite and Ringwoodite: Effects of Phase Transformation and Water on Seismic Anisotropy in the Mantle Transition Zone" Earth and Planetary Science Letters 397 (2014) 133-144.
[12] SPring-8 publication ID = 28031
C. Zhou et al.: "Sound Velocities Measurement on MgSiO3 Akimotoite at High Pressures and High Temperatures with Simultaneous in situ X-ray Diffraction and Ultrasonic Study" Physics of the Earth and Planetary Interiors 228 (2014) 97-105.
[13] SPring-8 publication ID = 29324
M. Nishi et al.: "Phase Transitions of Serpentine in the Lower Mantle" Physics of the Earth and Planetary Interiors 245 (2015) 52-58.
[14] SPring-8 publication ID = 29349
T. Ohuchi et al.: "In Situ Observation of Crystallographic Preferred Orientation of Deforming Olivine at High Pressure and High Temperature" Physics of the Earth and Planetary Interiors 243 (2015) 1-21.
[15] SPring-8 publication ID = 29531
T. Arimoto et al.: "Sound Velocities of Fe3Al2Si2O12 Almandine up to 19 GPa and 1700 K" Physics of the Earth and Planetary Interiors 246 (2015) 1-8.
[16] SPring-8 publication ID = 29542
Z. Liu et al.: "Elastic Wave Velocity of Polycrystalline Mj80Py20 Garnet to 21 GPa and 2,000 K" Physics and Chemistry of Minerals 42 (2015) 213-222.
愛媛大学 地球深部ダイナミクス研究センター
〒790-8577 愛媛県松山市文京町2-5
TEL : 089-927-9645
e-mail : irifune@dpc.ehime-u.ac.jp
愛媛大学 地球深部ダイナミクス研究センター
〒790-8577 愛媛県松山市文京町2-5
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