Volume 12, No.4 Pages 329 - 336
3. 利用者懇談会研究会報告/RESEARCH GROUP REPORT (SPring-8 USERS SOCIETY)
高分子薄膜・表面研究会の現状
Current activities of the research group working on polymer surfaces and thin films
[1]九州大学 先導物質化学研究所 Institute for Materials Chemistry and Engineering, Kyushu University、[2](財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 Research & Utilization Division, JASRI
1.研究会設立の目的
近年、高分子は構造材料だけではなく、有機EL、有機FET、有機メモリー材料などの電子材料分野、接着・塗装分野、印刷分野などにおける幅広い用途で薄膜としての応用が急速に展開されており、高分子科学にとっても新しい局面を迎えている。高分子は、Åからµmに及ぶ異なるスケールで秩序構造(階層構造)を形成することが知られているが、この階層構造を精密に制御することで、物性制御と新規機能性の発現が可能となる。
結晶性高分子に対しては、薄膜状態における材料物性と密接に関連する、結晶構造、結晶の配向性、微結晶のサイズと凝集状態、結晶化度、非晶状態の分子鎖の広がりなどの静的構造特性と結晶化、熱処理、製膜過程における動的構造特性を分子レベルで解明することは、結晶性高分子薄膜の構造・物性制御と新規機能性高分子薄膜の開発に必要不可欠で、産学両方にとって極めて重要な研究テーマである。一方、結晶性、非晶性に関わりなく、高分子薄膜では接触雰囲気あるいは物質との界面領域の膜全体に対する体積分率が高いため、表面・界面近傍のエネルギー状態や化学・物理的相互作用が膜全体の構造に与える影響が大きい。これらの影響因子の一つ一つに対し、研究者個々で実験室の装置を用いて解明し体系化していく事は、相当な時間と労力を要することは説明するまでもなく、さらに十分な精度も得られない。SPring-8の高輝度、高コヒーレンスの光を用いて研究を行うことにより、精度及び方向性において飛躍的な進展を遂げさらなる未踏領域の開拓を図ることができることは、これまでの利用を通じて疑いのないところである。
本研究会は、有機・高分子薄膜材料の合成、構造・物性、プロセス工学に関わる研究者がSPring-8に集結し、有機・高分子薄膜に対して放射光を利用した薄膜X線回折・散乱法(GIWAXD・GISAXS法など)、X線反射率法、イメージング法などに基づくナノ・メゾスケールの静的・動的実験手法・解析法を確立することにより、高分子科学と高分子産業におけるブレークスルーとなる先端的研究を展開することを目的として、2006年4月に発足した。
2.2006〜2007年度の研究会活動
本研究会のメンバー数は約40名で、2006年4月〜2007年6月初旬までに下記の活動を実施した。プログラムに講演と全体会議を盛り込み、いずれも盛会であった。
2006年7月7日(金)SPring-8構造生物学研究棟1F大セミナー室
第1回ポリマーサイエンス分野研究会合同会議(第1回高分子薄膜・表面研究会)
2006年8月26日(土)SPring-8中央管理棟1F講堂
第2回高分子薄膜・表面研究会
2006年9月30日(土)SPring-8普及棟中会議室
第2回ポリマーサイエンス分野研究会合同会議(第3回高分子薄膜・表面研究会)
2007年3月24日(土)SPring-8普及棟中講堂
第3回ポリマーサイエンス分野研究会合同会議(第4回高分子薄膜・表面研究会)
2007年6月1日(金)SPring-8普及棟中講堂
JASRI/SPring-8講演会「女性研究者が手がける有機・高分子材料科学−放射光利用研究の現状と将来−」(利用者懇談会(高分子科学研究会&高分子薄膜・表面研究会)協賛)
さらに2007年度後半に、高分子科学研究会と合同で研究会を開催する予定である。
本研究会は、SPring-8に高分子材料(ソフトマター)にスペックを特化した、挿入光源を利用したX線散乱ビームライン(BL)を実現するための活動に協力している。2007年1月、専用BL「フロンティアソフトマター開発産学連合ビームライン」計画趣意書が施設に提出された。本趣意書は、3月21日に開催された専用施設検討委員会(柿崎明人東大教授委員長)により承認を得た(3月22日、SPring-8課題選定委員会(福山秀敏委員長)へ評価報告)。2007年3月中旬から、JASRIの協力を得て、本ビームラインの建設・運営を担う産学連合コンソーシアムの立ち上げに向けた活動が開始されている。本計画の実現に向けて、産学関係者のご支援とご協力をお願い致します。
3.研究活動例
SPring-8における有機・高分子薄膜と膜表面の構造研究は、BL02B2、BL13XU、BL40B2、BL45XU、BL46XUなどのBLで実施されている。主な実験法は、図1に示すように、X線を試料の全反射臨界角(αc)近傍の角度(αi)で試料表面に入射して、表面あるいは薄膜からのブラッグ反射を検出する微小角入射広角X線回折(GIWAXD)法である。図2は、平滑な表面を有するPE膜における表面からのX線のしみ込み深さに対するαi依存性である。αi<αcの時には、エバネッセントX線を利用して膜表面近傍からの回折・散乱データを得ることができる。BL13XUでは、X線反射率(XR)測定に基づき、薄膜の膜厚や分子凝集構造も検討されている。一方、欧米と韓国の放射光施設では、近年、微小角入射小角X線散乱(GISAXS)法(図1)の発展が目覚ましく、SPring-8でも2005年度からGISAXS実験法及びそれとGIWAXD法とを組み合わせた微小角入射小角・広角X線散乱(GISWAXS)法の確立を目指して様々な試みがなされている。放射光の高輝度X線と前述の実験法を利用することにより、有機・高分子薄膜特有の多様な階層構造情報をナノ〜メゾスケールで得ることが可能である。以下にSPring-8で実施された研究報告を例に挙げて、当該分野の最近の研究活動を紹介する。
図1 GIWAXD法および GISAXS法の模式的説明
図2 ポリエチレン固体膜表面からのX線侵入深さの入射角依存性
(1)結晶性高分子薄膜表面の結晶構造評価[1,2]
結晶性高分子は固体状態で結晶領域と非晶領域が混在した複雑な階層構造を形成することが知られているが、固体表面領域の階層構造については顕微鏡観察に基づく形状情報に基づき考察がなされていたケースが大半であった。図3(a)は、SPring-8のBL13XUにおいて測定された高密度ポリエチレン(HDPE)薄膜のin-plane(面内)GIWAXDプロファイルである。実験に用いたPE薄膜は、ディップコーティング法によりシリコン基板上に数百nmの厚みで製膜した。図3(b)は前述の試料に対して、ラボで測定したin-plane GIWAXDプロファイルである(散乱ベクトル:g=4πsinθ/λ、2θ:散乱角、λ:入射X線の波長)。両者を比較すると、放射光を利用した実験の方が、極めて短い時間(測定時間はラボの1/100倍程度)で、広角領域の高次の回折まで分解能良くそしてS/N良く検出されていることが判る。放射光GIWAXDデータに基づき、PE薄膜表面近傍の結晶の格子定数、結晶の乱れ、見かけの結晶化度が薄膜全体(バルク)のそれらと比較検討されている。
図3 アンジュレーターBL(BL13XU)と実験室装置で測定した高密度ポリエチレン薄膜の面内GIWAXDデータの比較
(2)含フッ素高分子薄膜表面の濡れ特性に及ぼす表面分子鎖凝集構造と分子鎖運動性の影響[3,4]
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代表されるフルオロアルキル基含有化合物(Rf化合物)は、表面自由エネルギーが小さく、各種液体に濡れにくく接着し難いという特有の性質を有している。中でも、繊維等の撥水撥油剤や種々の材料の表面改質剤としては炭素数8以上の長鎖Rfアクリレート系ポリマーである。この化合物の熱安定性・力学特性は主鎖の炭化水素に依存する一方で、濡れ特性といった表面特性に関しては側鎖の化学構造に依存する。例えば、炭素数が6以下の短鎖Rf基では動的な撥水性が低下してしまうことが知られている。しかし、その詳細な機構は明らかにされていなかった。本田、高原らは、種々のRf基構造を有するフルオロアルキルアクリレート系ポリマーを合成し、表面分子凝集構造と表面物性の関係を評価し、その撥水性発現機構を初めて明らかにした。以下にその詳細を記す。 ラジカル重合により、PFA−Cyを合成した(図4)。y=1,2,4に関してはポリメタクリレート[PFMA−Cy]も合成した。得られたPFA−Cyをフッ素系溶媒であるHCFC−225溶液(1wt%)からスピンキャスト法(2000rpm, 30s)にてSiウエハー基板上に製膜した。調製した薄膜の表面特性ならびに構造を、動的接触角、広角X線回折(WAXD)測定、GIWAXD測定、X線光電子分光(XPS)測定に基づき評価した。面内GIWAXD測定はSPring-8のBL13XUにて行った。
図4 ポリ(フルオロアルキルアクリレート)(PFA-Cy)の化学構造式
図5は、PFA−Cy膜の面内GIWAXDプロファイル(入射角αi=0.1°)である。粉末回折測定では、C8以上でRf基が二分子膜状に重なったラメラ構造と、Rf基の六方晶的なパッキングに由来するピークが観測されていた。薄膜においてもC8以上で回折ピークが観測されたが、対称反射法ではラメラ構造に由来するピークのみが、面内GIWAXDでは主にRf基のパッキングに由来する回折が観測された。対称反射法では薄膜バルクの基板面に対して平行な格子面を、面内GIWAXD測定では薄膜表面の基板面に対して垂直な格子面を観測する。図6は、以上の測定結果に基づくC8以上のPFA−Cy薄膜の表面近傍でのRf基の配列モデルである。PFA−Cy薄膜はC8以上でラメラ構造が基板に対して平行に積層し、Rf基が基板に対してほぼ垂直に配向した構造を形成していると考えられる。C8に関しては熱処理後の薄膜についても測定を行った。対称反射法ではラメラからの回折が高次まで明瞭になり、GIWAXDプロファイルでは熱処理前は存在していたラメラ構造由来の回折が消失した。以上から熱処理によりRf基の配向性と秩序性が向上していることが示唆された。
図5 PFA-Cy膜の面内GIWAXDプロファイル(入射角 αi=0.1°)
図6 C8以上のPFA-Cy薄膜の表面近傍でのフルオロアルキル基の配列モデル
これらの結果より、①C8以上でRf基が秩序構造を形成すること、②後退接触角は表面の環境応答性の指針となることから、以下のPFA−Cy撥水性発現機構が提案される。すなわち、Rf基のC8以上では側鎖の結晶化により分子鎖の運動性が低下し、水の接触による側鎖配向の再配列による後退接触角の低下が起こりにくいと考えられる。擬似水和状態(120min浸漬し、乾燥直後に測定)のPFA−Cy薄膜のXPS測定ならびに水中での接触角測定の結果もC6以下のPFA−Cyでの表面再編成を支持した。
(3)ポリブチレンテレフタレートの接着性におよぼす表面結晶凝集状態の影響[5]
ポリブチレンテレフタレート(PBT)などに代表されるエンジニアリングプラスチックスは、成形後の寸法安定性を向上させるため、ガラス転移点以上の温度で、長時間熱処理(以下「熱処理」)する必要がある。これまでに、PBTを熱処理するとエポキシとの接着性が低下することが明らかとなっているが、その発現機構などについて不明な点が多い。岡本、高原らは、熱処理がPBT膜表面における分子鎖凝集構造と接着性におよぼす影響について下記の検討を行った。
試料は添加剤フリーのPBT(Mw=29k,Mw/Mn=1.81)を用いてSiウエハー上にスピンキャスト法により調製した。このPBT膜を減圧下453Kで熱処理した。接着剤にはエポキシ接着剤を用いて室温で7日間硬化した。接着強度試験後、PBTの破断面の表面形態を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察した。また熱処理前後のPBT膜表面及びバルクの結晶性をBL13XUにおけるin-plane及びout-of-plane(面外)GIWAXD測定で評価した。
熱処理時間の増加に伴い接着強度は低下した。接着強度試験後の破断面をAFMにより観察し、破壊領域と非接着領域の平均高さの差を破壊深さとして求めたところ、熱処理前の破壊深さは0(界面破壊)であったのに対し、熱処理20時間後は約4nm(PBTの凝集破壊)であることを確認した。この結果から熱処理によりPBT表面に力学的に弱い層(WBL)を生成することが示唆された。
WBLの詳細を明らかにするために、GIWAXD測定によりPBT膜の表面及びバルクの結晶性を評価した。面内GIWAXDプロファイルより見かけの結晶化度を求めた結果、熱処理によりPBTの結晶化は促進されるが、膜表面近傍の結晶性はバルクと比較して低下することが判った。さらに、図7に示すように、熱処理前後のGIWAXDプロファイルを比較すると、熱処理により(010)反射及び(100)反射の相対強度が面内及び面外GIWAXDプロファイルでそれぞれ増大した。このことから、熱処理により、PBT膜表面近傍では結晶格子のa軸及びb軸が膜表面に対しそれぞれ垂直及び平行に配向する傾向にあることが明らかになり、接着に関与するエステル結合のC=O官能基が膜内部にもぐりこむことが示唆された。これらの結果から、熱処理による接着性低下のメカニズムは、①熱処理によりPBT膜表面近傍(膜表面から約4nmの厚みの領域)の非晶の体積分率が高くなり、C=O官能基は表面から内部にもぐりこむ、②接着剤は非晶層に浸透して内部でC=Oと相互作用して接着する、そして、③破壊時には結晶層と非晶層との間で破壊するため接着強度が低下する、と考察することができた。
図7 熱処理前後のPBT膜の面内および面外GIWAXDプロファイルと見かけの結晶化度
(4)π共役系高分子摩擦転写薄膜における分子鎖の凝集状態及び配向性の評価[6]
π共役系高分子は、その優れた電気的・光学的特性や容易な加工性から有機電界発光ダイオード(OLED)や有機薄膜太陽電池(OPV)等の様々な光電子デバイスへの応用展開が期待されている。その光・電気物性は、高分子主鎖方向に非局在化したπ電子に由来したものであり、高効率な機能発現において主鎖の配列を制御することは重要である。永松、吉田らは、OLEDやOPV材料として用いられるポリフェニレンビニレン誘導体(PPVs)に着目し、ポリジオクチロキシフェニレンビニレン(poly(2,5-dioctyloxy-1,4-phenylenevinylene):DOPPV)について、摩擦転写法により配向膜を作製し、その膜内での詳細な分子配向を放射光GIWAXD測定により評価した。
図8に摩擦転写法の模式図を示す。DOPPV高分子粉末を錠剤成型機にてディスク状に加圧成型し、そのDOPPVディスクを100℃に加熱したSiウェハー上に圧着掃引することにより摩擦転写膜を得た。得られた薄膜内でのDOPPVの詳細な分子配置を、BL13XUにおけるGIWAXD測定により評価した。図8に示すように摩擦転写方向に対して3方向の散乱ベクトル(q)、すなわち面外方向q(qz)、面内垂直方向q(qy)、そして面内平行方向q(qx)をそれぞれ定義して、DOPPV膜からのGIWAXD測定を行った。
図8 摩擦転写法の模式図
摩擦転写法により高分子主鎖は、掃引方向に高度に一軸配向していることを光学特性より確認した。GIWAXD測定により高分子主鎖、アルキル側鎖及び分子面の配向方向を調査した。図9に示すように、DOPPV摩擦転写膜はqx, qy, qzの3方向でそれぞれ異なるGIWAXDプロファイルが観測された。この結果はDOPPV分子が膜内において3次元的に整列配置していることを示している。qz方向には分子面の面間隔に相当する(010)反射を示し、qy方向には側鎖により隔たれた主鎖間隔に相当する(100)反射を、qx方向には高分子主鎖の繰返し周期に相当する(001)反射をそれぞれ示している。DOPPV分子は摩擦転写薄膜内において、高分子主鎖を掃引方向に配向しているだけでなく、アルキル側鎖及び分子面もそれぞれ配向していることを明らかにした。
図9 DOPPV摩擦転写膜のGIWAXDプロファイル
図10は(100)反射及び(001)反射のロッキングカーブである。Δq=0deg.がqy方向に相当する(100)反射のロッキングカーブより、掃引方向に対して高分子主鎖が半値幅13度の配向分布を持っていることを確認した。ラビング膜上に配向させた液晶性高分子の配向分布は70度近くあることを考えると、この13度という配向分布は非常に狭く、摩擦転写法によって高度に分子配向した高分子配向膜が得られることがわかった。一方Δq=0deg.がqx方向に相当する(001)反射のロッキングカーブは非常にユニークな分布を示した。この双晶のような配向分布はDOPPV主鎖のパッキング様式に起因しており、主鎖ユニットがその繰返し周期の半分だけずれてパッキングしていることが示唆された。
図10 DOPPV摩擦転写膜の(100)反射及び(001)反射のロッキングカーブ
本研究の結果から、SPring-8の高輝度X線を利用したGIWAXD測定が高分子超薄膜の構造評価に極めて有用であることが確認できた。
(5)高分子薄膜に対するGISAXS及び微小角入射小角・広角X線散乱(GISWAXS)法の構築[7,8]
ナノ〜メゾスケールで構造物性制御された機能性薄膜材料を開発するためには、薄膜の静的構造特性のみならず製膜過程や種々の外部条件下における動的構造特性を解明する必要があり、そのための評価・解析法の開発は重要なテーマである。佐々木・増永・奥田・高原・高田らは、BL40B2にて高分子薄膜に対するin-situ GISAXS及びGISWAXS実験法の確立に取り組んだ。図11は、310Kから段階的に加熱して熱処理を行う間にin-situ測定した、HDPE薄膜(膜厚:約400nm)のGISWAXSプロファイルである。Siウエハー上で溶融−等温結晶化したHDPE薄膜における、分子及びラメラ晶の配向性とラメラ積層構造周期の熱処理温度依存性を評価することに成功した。今後、GISAXS法及びGISWAXS法をキネティクス研究へ展開する予定で、試験研究をすでに始めている。
図11 310Kからの段階的熱処理過程における高密度ポリエチレン薄膜(膜厚:約400nm)の in-situ GISWAXSプロファイル
4.研究会活動の今後の方向性
前述のように、本研究会は発足以来活発な活動を行っている。放射光利用研究は、高分子最先端科学と高分子産業に有用であるが、現状では既存の装置と制限されたマシンタイムで、高分子材料に特化した実験の実施及び実験法の構築は容易ではない。新規高分子材料の開発には、放射光を利用した新しい構造物性研究の流れを作り出す必要があると思われる。SPring-8において、有機・高分子薄膜及び表面の動的構造、ナノ〜サブミクロンスケールそして極小・局所(表面・界面)領域に対する計測技術の向上、高分子構造物性研究の活性化、そして、産学連合による放射光の有効利用を促進するために、本研究会は目的意識を持って活動を展開していく予定である。
謝辞
本紹介記事にデータをご提供頂いた、現デンソー㈱岡本泰志博士、九州工業大学 永松秀一博士に深く感謝します。
参考文献
[1]H.Yakabe,S.Sasaki,O.Sakata,A.Takahara and T.Kajiyama:Macromolecules,36(16),(2003)5905-5907.
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高原 淳 TAKAHARA Atsushi
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