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Volume 11, No.3 Pages 154 - 155

1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8

成果公開・優先利用枠の利用制度の創設について
New Type of Proposal Added−Non-Proprietary Grant-Aid Proposal−

放射光利用研究促進機構 (財)高輝度光科学研究センター Organization for the Promotion of Synchrotron Radiation Research, JASRI

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SPring-8利用者各位

 SPring-8の利用者の皆様方には、平素よりSPring-8をご利用頂き、感謝いたしております。さて、2005年7月27日付Web情報(http://www.spring8.or.jp/ja/news/announcement/050727/announcements_view
においてお知らせしております「SPring-8における供用方針の変更(消耗品の実費負担等)」は予定通り2006B期より実施することになりました。つきましては、供用方針の変更の内「2.成果公開・優先利用枠の利用制度の創設」における利用方法は下記の通りといたしますのでよろしくお願いいたします。


                       記

 SPring-8の利用が欠かせない研究で、大型研究費の獲得等により一定の評価を経た課題について、この評価を尊重して二重の課題審査を避けることを目的として、成果公開・優先利用枠(優先利用料金を設定し、簡単な審査で利用できる枠)を新設しました。

※本制度による利用は、利用研究課題選定委員会の所掌となる一般課題枠の範囲内として取り扱います。
※優先利用枠の審査方法については、適正に実施されているかどうかを利用研究課題選定委員会にて毎回評価し、適宜、見直しを行います。

【対象とする競争的資金】
 以下の競争的資金(一般に公開された形で明確な審査を通過して得られた大型研究費を有する公的な課題と定義)において、当該年度の執行額として概ね1千万円以上の研究課題の採択をうけた者を対象とします(再委託等で別の研究機関に配分される額は除きます)。
・国が実施する競争的資金(所管省庁は問いません) 科研費補助金、科学技術振興調整費など
・独立行政法人などの政府系機関が実施する競争的資金 JST、NEDO、医薬品機構など
※大学内ファンド、民間資金によるファンド、日本国外のファンドは対象外とします。
※競争的資金を受けた課題の趣旨とSPring-8利用申請の内容が異なると認められる場合は、対象外とされることがあります。

【利用の要領】
1)利用申請
 上記競争的資金を受けた者は、以下の資料を添えて申請して頂きます。申請に先立ち、申請者はビームライン担当者とコンタクトをとり、必要シフト数を算出しておいて頂きます。
・競争的資金(制度)名、採択された課題の題目と概要、実施期間(Web)
・競争的資金を受けた課題におけるSPring-8利用実験の位置づけ・必要性(Web)
・競争的資金の申請書の、研究目的と研究計画についての部分のコピー(申請書に放射光を利用する研究であることが触れられていない場合は、補足説明が必要)(郵送)
・SPring-8で実施する実験の概要、利用ビームライン、研究実施体制(Web)
・SPring-8で実施する研究者の予算分担額、及び採択課題の総予算額(Web)

※長期の競争的資金であっても、優先利用枠申請は利用期ごとに行って頂きます。ただし、2期目以降の申請においては、必要なシフト数を申し出る等簡単な方法で行います。

2)課題審査
 安全審査、技術審査、及びSPring-8を利用する必要性の審査を実施します。実施可と認めた利用課題を、下記3)で示す優先利用枠まで選定します。優先利用枠を超えるシフト数の応募があった場合には、以下の基準により選定します。
・予算規模(複数のサブテーマが含まれる課題については、申請者の分担予算額)の大きい順に順位をつけます。
・ただし、シフト配分に対して相応の成果が期待できないと判断される場合は、利用研究課題選定委員会で順位を判断します。
 選定・不選定は一般利用の応募締め切り前に申請者に伝達されます。なお、利用枠の上限を超え選定されなかった課題については、一般利用課題として応募することができますが、別途Web入力による申請が必要です。

3)優先利用枠(供給ビームタイムの上限)
 優先利用枠は、全ビームタイムの5%を上限とし、かつ、ビームラインごとの利用時間の20%を超えないものとします。また、単一の課題で利用可能なシフト数は、この上限シフト数の半分とします。

【料 金】
優先利用料:131,000円/シフト
消耗品費実費(別途案内します):
定額分 10,300円/シフト
従量分 使用に応じて算定(液体ヘリウム、ストックルームで提供するパーツ類等)

 利用者は、当該ビームタイムの利用完了後、JASRIに利用料金を支払っていただきます。

【成果の公表】
 課題終了後60日以内に所定の利用報告書をJASRIに提出していただきます。また、論文発表等で成果を公表して、公表後すみやかにJASRIに登録していただきます。

【備 考】
 2006Bの具体的な応募方法はWebで案内済みで、平成18年5月16日に締め切りました。次回2007Aの応募締め切りは平成18年10月頃の見込みです。

以 上

                              この件に関する連絡先
                              JASRI 利用業務部 的場 徹
                          TEL:0791-58-0961 FAX:0791-58-0965



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794