Volume 10, No.5 Pages 292 - 293
1. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
平成18年度先端大型研究施設戦略活用プログラム第1回課題公募 (SPring-8利用課題並びにSPring-8及び地球シミュレータ併用課題)について
Call for 2005B Strategic Use proposals (Program for Strategic Use of Advanced Large-scale Research Facilities of the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology)
財団法人高輝度光科学研究センター(以下JASRIという)は、平成17年度より文部科学省による先端大型研究施設戦略活用プログラムを実施しています。本プログラムは、我が国が有する最先端の大型研究施設について、その汎用性にふさわしい広範な利用者・領域により、施設の能力を最大限に引き出すような質の高い研究開発を実施し、新技術・新産業を創出していくために、戦略的な活用を推進するものです。
今年度は「SPring-8」と「地球シミュレータ」の2施設を対象として実施しますが、本プログラムにおいてSPring-8は利用資源の提供と利用支援を行います。
JASRIでは平成17年5月12日に重点研究課題に於ける領域指定型(SPring-8戦略活用プログラム領域)に指定しています。平成18年度についても、主に産業利用促進の考え方でプログラムを実施します。
以下に2006年上期利用期間(平成18年4~7月)にSPring-8を利用するSPring-8戦略活用プログラムについての公募要領の概要を記述します。なお、公募要領詳細および申請書につきましては、以下のホームページからも入手(ダウンロード)できますので、必ず内容をご確認のうえで御応募下さい。
(文部科学省HP)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/09/05090101.htm
(SPring-8 HP)
http://www.spring8.or.jp/j/for_users.html
(本公募は平成18年度予算の成立を前提とするものであり、成立する予算の内容に応じて、内容の変更があり得ます。)
(1)公募の内容
①採択予定課題数
2006年上期利用期間(平成18年4~7月)のSPring-8戦略活用プログラムについては、50課題程度の採択を予定しています。このうち、産業界による利用課題を9割程度、大学・公的研究機関等による利用課題を1割程度、採択する予定です。
②公募の分類および優先度
プログラムで募集する課題は「新規利用者による研究」、「新領域研究」と「重点領域研究」に大別します。「新領域研究・新規利用者」の例としては、コンクリート等建築資材関連、ヘルスケア関連、医薬品原薬関連、高エネルギーESCA(電子分光法)によるデバイス開発、環境負荷物質微量分析関連、耐腐食構造材関連、高密度記録装置関連等が挙げられます。「重点領域研究」としては、燃料電池研究、次世代半導体研究、フラットパネルディスプレイ研究の3領域について募集します。優先度は本プログラムの趣旨から、「新規利用者による研究」、「新領域研究」、「重点領域研究」の順に、より高い優先度を置いています。
(2)申請にあたっての留意点
①所属機関の同意
申請者は課題申請について所属機関の同意を得ていることが必要です。申請書と一緒に先端大型研究施設戦略活用プログラム応募同意書を提出していただきます。
②知的財産権の帰属
課題実施者がこのプログラムの施設を利用することによって生じた知的財産権については、課題実施者に帰属します。なお、発明者の認定につきましては、基本的にその発明に係わったかどうかが認定の基準になりますので、ケース毎に判断することとなります。
③成果公開の考え方
SPring-8を利用して得られた解析結果及び成果は、以下の利用報告書に取りまとめて提出していただきます。
(i)Experiment Report(英文)
(ii)戦略プログラム課題利用報告書(和文)
この利用報告書は公開とします。ただし、提出した報告書を利用者が特許取得などの理由により公開の延期を希望し、所定の手続にて施設運用機関に認められた場合には、最大2年間延期することができます。
SPring-8を利用して得られた成果に関しては、成果公開を延期中のものを含めて、特許出願、特許取得、製品化につながった場合は、速やかにその概要を報告していただきます。
④重複申請の制限
申請者が次のいずれかに該当する場合は、審査の対象から除外され、採択の決定が取り消されます。ただし、本プログラムに内容の異なる2つ以上の課題を申請することは可能です。
(i)同一の課題名または内容で、既にSPring-8の他の利用枠において採択が決定している場合。
(ii)一般利用課題やタンパク3000プロジェクト、ナノテク支援など、戦略活用プログラム以外の課題募集に、同じ利用期で重複する内容の課題申請を行った場合。
(3)審査及び採択
採択課題の選考は、学識経験者、産業界等の有識者から構成される「SPring-8戦略活用プログラム課題選定委員会」(以下「選定委員会」という。)により実施されます。選定委員会は、申請者から提出された申請書類等の内容について、文部科学省が設置する外部有識者から構成される「先端大型研究施設戦略活用プログラムに関する検討会」(以下「検討会」という。)において示された方針に基づき、評価を行い、本プログラムの趣旨に照らして優秀と認められる採択課題を選定します。
(4)申請書の作成および提出
申請書はホームページから(http://www.spring8.or.jp/j/new2.html)ダウンロードしてください。書類は必要部分のみ(計4枚)をA4判、正本1部を片面印刷で、コピー15部を両面印刷の上、以下の宛先に送付してください。先端大型研究施設戦略活用プログラム応募同意書については原本1部のみを提出していただきますのでコピーは不要です。
また、今回からユーザーカード番号を必ず記入していただくことになりました。初めての応募等でまだユーザー登録をされていない申請者は以下のURL(User Information site)でユーザー登録を行ってください。
http://user.spring8.or.jp/ja/
①申請書提出先:
財団法人高輝度光科学研究センター
利用業務部 戦略活用プログラム課題係
〒679-5198 兵庫県佐用郡三日月町光都1-1-1
(但し、平成17年10月1日以降は、以下の住所に変更となります:
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1)
②公募期間:
平成17年9月2日(金)~10月28日(金)午前10時必着
(5)相談窓口
SPring-8をもちいて「このような研究をしたい」という要望から、SPring-8の必要性、手法の選択や具体的な実験計画の作成まで、ご相談を受け付け、コーディネータを中心に課題申請のご支援をさせていただきますので、以下の窓口までご連絡下さい。
財団法人高輝度光科学研究センター
産業利用推進室
電話:0791-58-0924
E-mail: support@spring8.or.jp