Volume 17, No.4 Pages 297 - 303
1. 最近の研究から/FROM LATEST RESEARCH
乱れに強い量子液体状態を示す銅酸化物磁性体の発見
Discovery of the Novel Quantum Liquid Robust Against Disorder in Pseudo-Honeycomb Lattice Antiferromagnet Ba3CuSb2O9
[1]名古屋大学大学院 工学研究科 Department of Applied Physics, Graduate School of Engineering, Nagoya University、[2]東京大学 物性研究所 The Institute for Solid State Physics, The University of Tokyo
- Abstract
- 最低温までスピン自由度が凍結しない量子スピン液体の候補物質として、6H-ぺロブスカイト型銅酸化物Ba3CuSb2O9が注目を集めている。1978年に報告された結晶構造に基づいて、Cu2+イオンが形成する二次元三角格子が量子スピン液体の舞台と考えられていた。本研究では、SPring-8 BL02B1およびBL02B2における放射光X線を用いた回折実験を通じて、(1)量子スピン液体の舞台が二次元三角格子ではなく短距離秩序を持つ蜂の巣状格子であること、(2)Cu2+の軌道自由度に由来した協力的Jahn-Teller転移が低温まで生じない初めての物質であること、を明らかにした。
1.諸言
温度を下げると水が氷になるように、液体は一般に低温でエントロピーを放出し、固体やガラス状態へと転移する。ところが、低温で量子力学的な零点振動の効果が加わることで、絶対零度においてもエントロピーがゼロの液体状態を保つことが可能となる。こうした量子液体の典型例として4Heの超流動状態や電子系の超伝導状態などが知られており、基礎・応用の両面から活発な研究が行われている。
本稿では、こうした量子液体状態を磁性体において実現しようという我々の最近の試みについて述べる。電子のスピンにはアップとダウンの自由度があり、一般的にはこれらが低温で秩序化することによって多彩な磁気秩序状態が表れる。スピンの秩序化を妨げることによって、スピンの量子液体状態、すなわち「量子スピン液体状態」が実現できると理論的に予言されており、候補物質の発見を目指した研究が世界中で行われている。スピンの秩序化を妨げる工夫として、磁気的フラストレーションが重要であることはよく知られている。スピンがフラストレートした系では、磁気的基底状態が無数の縮退を持つため、ある一つの静的秩序状態に落ち着くことが困難になり、結果として量子スピン液体実現の舞台となりうる。しかし、軌道や電荷など、電子がスピン以外の自由度を有する場合には、多くの場合、スピンがこれらの自由度と結合して、格子歪みを伴う静的磁気秩序状態を形成してしまう。従って、量子スピン液体状態実現のためには、スピン以外の自由度がない純粋なスピンフラストレーションの系であることが重要と考えられてきた。
今回我々が紹介する6Hペロブスカイト型Ba3CuSb2O9は、軌道に自由度があるにもかかわらず、量子スピン液体状態を実現している、いわば常識破りの物質である可能性がある。量子スピン液体のインパクトもさることながら、軌道秩序化が最低温まで生じない「軌道液体」状態の実現が期待され注目を集めている。中性子散乱やESRなどによる各種物性測定の詳細に関しては既に報告された論文にまとめられており[1][1]S. Nakatsuji, K. Kuga, K. Kimura, R. Satake, N. Katayama, E. Nishibori, H. Sawa, R. Ishii, M. Hagiwara, F. Bridges, T. U. Ito, W. Higemoto, Y. Karaki, M. Halim, A. A. Nugroho, J. A. Rodriguez-Rivera, M. A. Green, C. Broholm: Science 336 (2012) 559-563.、こちらを参照されたい。本稿ではBa3CuSb2O9のX線構造解析の結果について、既報論文に盛り込まれていない部分も補完しつつ、構造物性の立場から議論を行う。
2.6H-ペロブスカイト型Ba3CuSb2O9
1978年に発見・報告された6H-Ba3CuSb2O9は六方晶ペロブスカイト型化合物の一種である[2][2]Von. P. Köhl: Z. Anorg. Allg. Chem. 442 (1978) 280.。ペロブスカイト型構造の一般式ABX3にならってBa(Cu1/3Sb2/3)O3と書き改めると、AサイトはBaで、Bサイトは1/3のCuと2/3のSbで占められた複合ペロブスカイトであることが理解できる。一般に、ペロブスカイト型化合物ではAサイトイオンの大きさに依存して、BX6八面体が頂点共有で連結されるもの(SrTiO3など)や面共有のみで連結されるもの(BaNiO3など)など、様々な多形をとりうることが知られているが、6H-Ba3CuSb2O9はこの両者が組み合わさった構造を持ち、BX6八面体は頂点共有と面共有の両方で連結されている。1978年の報告によれば、面共有で繋がった2つのBX6八面体のBサイトはCuとSbのペアで構成されており(以下、このペアを“ダンベル”と呼ぶことにする)、頂点共有で連結しているBX6八面体のBサイトはSbが占有している(図1)。単位胞内に2つ存在するCu-Sbダンベルは強的に揃っており、そのため対称心がない空間群P63mcで定義される。Cu-Sbのダンベル上には3回回転軸が存在している。この3回回転軸はCu2+のeg軌道の軌道縮退を保障しており、いわば軌道に自由度があることのサインである。最近接のCuサイトを線で結ぶとab面内方向に広がった二次元三角格子が表れる。
図1 1978年に報告されたBa3CuSb2O9の結晶構造[2][2]Von. P. Köhl: Z. Anorg. Allg. Chem. 442 (1978) 280.。 Cu-Sbダンベルは強的に揃っており、Cuサイトは二次元三角格子を形成している。
磁性の観点からすると、二次元三角格子上に配列したスピンには、強い磁気的フラストレーションの効果が働き、長距離反強磁性磁気秩序の形成が抑制されることが知られている。軌道自由度を有する系であるが、磁化測定からは最低温まで長距離磁気秩序が表れないことが判明し、研究当初は二次元三角格子を舞台とする量子スピン液体が実現しているのではないかと考えていた。ところが、我々の放射光X線構造解析の結果、1978年の論文で報告されたCuとSbの位置関係に誤りがあり、結果としてCuの二次元三角格子は実現していないことが明らかとなった。以下でその詳細を説明する。
我々はまず、BL02B1で単結晶X線回折実験を行い、得られたピークの強度から結晶構造因子を計算し(|Fobs|)、空間群P63mcにおける結晶構造因子のシミュレーション結果(|Fcal_P63mc|)と比較を行った。表1に数本の00lピークについての計算結果を例として示しているが、002ピークの強度に明らかな差が表れており、既報の空間群P63mcの構造モデルはこの強度を再現しない。そこで、対称心のある空間群P63/mmcを仮定し、結晶構造因子のシミュレーション(|Fcal_P63/mmc|)を行った。空間群P63/mmcでは面共有で繋がった二つのBX6八面体の共有面上にミラーが発生し、ダンベルの両端は等価なサイトに変化する。これにより、P63mcとP63/mmcで結晶構造因子に以下のような差が生ずる。
表1 P63mcとP63/mmcにおける結晶構造因子のシミュレーション結果。
h k l | |Fobs| | |Fcal_P63mc| | |Fcal_P63/mmc| |
0 0 2 | 6.24 | 29.55 | 5.36 |
0 0 4 | 53.00 | 56.77 | 56.71 |
0 0 6 | 110.54 | 107.84 | 108.70 |
図2 粉末X線回折パターンの一部。
(左)P63mcでのフィッティング結果。(右)P63/mmcでのフィッティング結果。
表1にまとめたように、仮定した空間群P63/mmcで得られた結晶構造因子|Fcal_P63/mmc|と|Fobs|はよく一致した。また、BL02B2での粉末回折実験で得られたデータについてもP63/mmcを用いることで、P63mcよりもピーク強度をより正確にフィッティングできることを確認した。以上より、正しい空間群はP63/mmcで間違いないと思われる。このことは、誘電特性の測定でも確かめられる。
Cu2+とSb5+の価数差のためにCu-Sbダンベルは大きな双極子モーメントを有する。従ってP63mc におけるCu-Sbダンベルが強的に配列した構造の場合はマクロな強誘電性が生じるはずだが、こうした強誘電性は我々の行ったSHG(Second Harmonic Generation)測定で観測されなかった。
空間群P63/mmcではダンベル両端のサイトが等価となるために、CuとSbがランダムに占有しており、Cuには二次元三角格子のような長距離秩序構造は存在しない。それでは、量子スピン液体はどのような舞台で実現しているのだろうか。手がかりはスタンフォード・シンクロトロン放射光研究所(SSRL)で行われたCu-EXAFS測定から得られた。Cu周辺の局所構造を調べた結果、ダンベルの95%以上がCu-Sbのペアであることが判明した。すると、ある一つのCu-Sbダンベルの配向は、周囲のOを通じて隣のダンベルの配向に影響を与えることから、ダンベル配向に短距離秩序が生じるはずである。
図3 (a)単結晶X線回折における面内方向の回折像の一部。基本ピークの周りに散漫散乱が出現している。
(b)403ピーク〜323ピーク間の強度変化。基本ピークからずれた位置に散漫散乱が出現している。
このことを確認するため、BL02B1での単結晶X線回折実験によりab面内方向のスペクトルを調べたところ、逆格子点から(lは整数)ずれた位置に短距離秩序の形成を示唆する散漫散乱が表れていることを見出した。散漫散乱には消滅則が存在し、元のセルで指数をつけると、h + k, h, kのいずれかが整数、あるいはl=0という条件を満たす場合、散漫散乱は出現しない。散漫散乱の強度や半値幅に温度依存がないことから、短距離秩序は先天的に生じたものと考えられる。我々はこの散漫散乱がCu-Sbダンベルの配向による短距離秩序に由来して表れたものであると考え、ダンベルの短距離秩序構造を明らかにするべく以下のように考察した。まず、図4のように3×3に拡張したセルを考える。拡張セル中にはc軸方向に積層した2枚のダンベル層が含まれている。各ダンベル層には面内方向に9個のダンベルが存在し、これらは二次元三角格子を形成している。ダンベルの短距離秩序に6回対称性があることを念頭に、各層あたり6個のダンベルが反強的に揃っていると考えると、図に示したように配向が決定していないダンベルは各層あたり3個存在する。この3個のダンベルはいずれもどちらの配向をとってもエネルギー的に等しい状態となっており、Isingスピンの幾何学的フラストレーション状態に類似した、ダンベル配向(双極子モーメント)の幾何学的フラストレーション状態となっている。上下層で計6個のダンベル配向の組み合わせは26=64通り存在し、この中で散漫散乱の消滅則を満たすものを探した結果、6個のダンベルがすべて同じ配向を持つ場合が唯一の解であることが判明した。
図4 (左)3×3に拡張したセル。
(右)各ダンベル層におけるダンベルの配向の模式図。矢印の向きはダンベルの配向を表す。両矢印は配向が一意に定まらないダンベルを示している。
得られた構造において、近接Cuサイトを線でつなぐと図5のようになり、蜂の巣状格子を形成していることが明らかとなった。蜂の巣「状」と形容したのは、蜂の巣格子の中心に存在するCu-Sbダンベルが反転した結果(以後、蜂の巣格子を形成するCuに対して、反転したCu-SbダンベルのCuをCu'と呼ぶことにする)、Cu'が積層方向に隣り合う蜂の巣格子のCuと近接しており、擬三次元的に装飾された蜂の巣格子になっているためである。磁性の観点においても、蜂の巣格子上の隣り合うCu-Cu間の磁気的相互作用J1と、Cu-Cu'間の磁気的相互作用J2はどちらもCu-O-O-Cuのパスによる超交換相互作用であり、相互作用の大きさは同程度と見積もられることから、Cu'の存在は無視できない。また、散漫散乱ピークから計算されたコヒーレンス長はおよそ10Åとなり、これは蜂の巣の対角長に相当している。以上より、実際の化合物では、Cu'で装飾されたCuの蜂の巣格子の一部が10Å程度の相関長を持ってダンベル層の両側に交互に現れる構造を有している。ちなみに、この短距離秩序のドメイン内でダンベルはフェリ的に配列しており、ミクロな領域においてはダンベルの双極子モーメントに由来した強誘電性の出現が予想される。しかし、結晶全体では互いに配向の異なるダンベルがほぼ同数存在する。従ってSHG測定でマクロな強誘電性が検出されなかったことと矛盾はない。
図5 放射光X線回折から明らかにされたBa3CuSb2O9の結晶構造。Cu-Sbダンベルの空間配列のみを示している。
3.軌道自由度の存在
以上で、Ba3CuSb2O9の正しい構造は空間群P63/mmcで定義され、Cuの蜂の巣状格子が短距離秩序を形成していることを明らかにした。既報論文の結晶構造とは異なるが、P63/mmcにおいてもCu-Sbダンベル上に3回軸があるため、Cu2+に軌道自由度が存在する。軌道自由度がある物質は、低温で格子歪み(Jahn-Teller歪み)を生じ、これに誘起される形で磁気秩序を生じるのが普通である。Ba3CuSb2O9で磁気秩序が生じない理由がわからない。
そこで、Ba3CuSb2O9におけるJahn-Teller効果に伴う格子変形の有無を確認するため、バッチの異なる二種類のサンプルに対してX線回折パターンの温度依存性を調べた。BL02B2で測定した粉末X線回折スペクトルの一部を図に示す。左図では300 Kのスペクトルと12 Kのスペクトルに明確な違いが表れており、温度低下に伴って構造相転移が生じて低対称化していることを示している。解析の結果、300 Kでの空間群はP63/mmcであるが、12 Kでは全体の94%程度が斜方晶Cmcmへと構造相転移していることが明らかとなった。低温で六方晶から斜方晶に歪んだ場合、ダンベル上の3回軸は失われ、軌道の縮退は解消する。従って、ここで観測された斜方晶歪は協力的Jahn-Teller効果に起因する歪みと考えてよいであろう。六方晶と斜方晶の成分比は温度に対してクロスオーバー的に変化しており、100 K以上の温度幅を持って緩やかに構造相転移することが明らかとなった。驚くべきは、P63/mmc空間群を持ち三回軸を保っている成分が最低温でも6%程度生き残っている点である。六方晶−斜方晶成分比はバッチによって大きく異なり、図6に示したように、最低温まで歪みを生じない成分が全体の72%も残っているバッチも存在した。
図6 粉末X線回折パターンの一部。
左のパターンでは低温で強い斜方晶歪みを示している一方、右のパターンでは低温まで六方晶を保っている。
最低温での六方晶−斜方晶成分比が大きなバッチ依存性を示す原因として、構成元素の組成比の違いが影響していることが考えられる。現在までの研究では、ダンベルを構成するSbとCuの比率が1:1からずれているサンプルにおいて、低温での斜方晶比率が高くなる傾向が見出されている。とはいえ、SbとCuの比率の1:1からのずれがどうして斜方晶歪みを引き起こすのか、完全に1:1のサンプルを作ることができれば低温まで全く歪みを起こさないのか、など、明らかになっていない点は多く、今後明らかにしていくべき課題である。特に興味が持たれるのは、巨視的なJahn-Teller効果が表れない理由は何か、という点であろう。我々は二つの可能性を考えている。一つ目は、静的なJahn-Teller歪みが生じず軌道自由度が最低温まで凍結しないスピンと軌道の複合液体状態が出現している可能性であり、二つ目は、各Cuサイトで静的なJahn-Teller歪みがランダムに生じた軌道グラス状態が出現している可能性である。前者の場合にはCu-Sb軸上の三回軸は保持されており、CuO6八面体に静的な歪みは生じていない。後者の場合、各々のCuO6八面体ではJahn-Teller効果による静的な歪みが生じており、軌道の縮退は解消している。ただし、歪みの向きに周期性がないため、電子密度分布の平均しかとらえることが出来ないX線回折法では前者と見分けがつかない。局所構造の観測を得意とする他のプローブと組み合わせることで、その本質を明らかにすることが今後の重要課題であると考えている。
4.おわりに
本稿で紹介したBa3CuSb2O9に関する研究には、競合するアメリカの研究グループが存在し、不運なことに、量子スピン液体の発見に関しては先に論文報告され[3][3]H. D. Zhou et al.: Phys. Rev. Lett. 106 (2011) 147204.、後塵を拝することとなった。しかし、彼らの論文では量子スピン液体の舞台を既報論文に基づく二次元三角格子であると考えており、蜂の巣状格子であることは理解できていなかった。さらに、軌道液体の可能性を見出した点についても我々の発見であることを強調しておきたい。
Ba3CuSb2O9は軌道液体の初めての候補物質というわけではない。二次元三角格子系LiNiO2やスピネル格子系FeSc2S4など、幾つかの物質において軌道液体状態実現の可能性がこれまでに議論されてきた。しかし、これらの物質においてはいずれも低温で軌道のフリージングが生じることがその後の研究で判明しており、軌道液体状態が確立している物質はこれまでに報告されていない。このような量子液体状態が、大きな乱れを伴う構造で実現している可能性があることは我々にとって驚きであった。本研究の成果が基礎科学の観点から大きな価値を持つことは勿論であるが、応用面においても非常に興味深い。たとえば、量子コンピュータなど量子情報の制御の基盤形成に必要な物質開発に一つの指針を与える可能性がある。
1970年代までに非常に多くの物質が合成され、結晶構造が整理されてデータベースとなっている。しかし、銅酸化物超伝導体の例にもあるように特異な性質を示す未発見の物質や、本稿で取り上げたBa3CuSb2O9のように既報であっても、その本質を見過ごされている物質が未だ数多く残されているであろう。構造物性研究はこのようなエキゾチックな物質の興味深い物性の起源を構造解析的な手法を駆使することで解き明かすところに醍醐味がある。SPring-8の強力な放射光での散漫散乱における規則性の整理は結晶学の観点から極めて妥当な手続きに基づいており、古くから知られている対称性の議論に過ぎない。本研究を端緒として、乱れた構造を持つ系における量子液体状態の探索が今後続々と行われていく中で、放射光は結晶構造を理解するための強力なツールであることを再認識して頂ければ幸いである。
謝辞
本研究は、東京大学物性研究所の久我健太郎博士、木村健太博士、大阪大学極限量子科学研究センターの石井梨恵子博士(現お茶の水女子大学特任研究員)、萩原政幸教授、カリフォルニア州立大学のF. Bridges教授、日本原子力研究開発機構先端基礎研究センターの伊藤孝博士、髭本亘研究主幹、琉球大学教育学部の柄木良友准教授、バンドゥン工科大学のM. Harim博士、A. A. Nugroho教授、米国国立標準技術研究所のJ. A. Rodriguez-Rivera博士、M. A. Green博士、ジョンズ・ホプキンス大学のC. Broholm教授との共同研究です。
本研究の一部は科学研究補助費(23244074, 19051015)の援助を受けて行いました。また、本稿で用いた単結晶X線回折データはSPring-8 BL02B1(課題番号2011A0083)で、粉末X線回折データはBL02B2(課題番号2011A0084)において得られました。謹んで御礼申し上げます。
参考文献
[1]S. Nakatsuji, K. Kuga, K. Kimura, R. Satake, N. Katayama, E. Nishibori, H. Sawa, R. Ishii, M. Hagiwara, F. Bridges, T. U. Ito, W. Higemoto, Y. Karaki, M. Halim, A. A. Nugroho, J. A. Rodriguez-Rivera, M. A. Green, C. Broholm: Science 336 (2012) 559-563.
[2]Von. P. Köhl: Z. Anorg. Allg. Chem. 442 (1978) 280.
[3]H. D. Zhou et al.: Phys. Rev. Lett. 106 (2011) 147204.
名古屋大学工学部工学研究科 マテリアル理工学専攻
応用物理学分野
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