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Volume 17, No.1 Page 98

6. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM SPring-8 USERS

SPring-8利用者懇談会の改編について
Report on Ongoing Discussion of Reorganization of the SPring-8 Users Community

雨宮 慶幸 AMEMIYA Yoshiyuki

SPring-8利用者懇談会 会長(東京大学大学院 新領域創成科学研究科) Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo

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 前回の利用者情報で報告しました、「SPring-8利用者懇談会の改編」のその後の進捗をご報告します。
 SPring-8利用者懇談会の評議員会および総会が、日本放射光学会・合同シンポジウム(@鳥栖市、1/6〜1/9)の期間中の1月6日に開催されました。評議員会では、前回報告した改編案を再度確認し、その後行われた総会で、改編案が承認されました。改編のポイントを下記に記します。

  1. 会の名をSPring-8ユーザー協同体(SPRUC)と改め、全ユーザーを会員とする新しい組織を2012年4月1日に発足する。SPring-8利用者懇談会は3月31日をもって解散し、その資産はSPRUCに引き継ぐ。
  2. SPring-8を利用する者が、自動的にSPRUCの会員になる。会費は無料。過去3年間(学生は1年間)、SPring-8を利用しなければ自動的に退会になる。「利用」の定義は、SPring-8ユーザーサイトのマイページへのログイン履歴とする。実験を行わないユーザー(理論分野の研究者、将来利用する研究者等)もユーザー登録すれば自動的に会員になる。
  3. 評議員(30名)は、機関代表者(後述)から推薦された候補者の中から会員によるWeb選挙で選出される。任期は2年。半数改選のため、選挙は毎年行う。会長(1名)は、評議員の互選により選出される。任期は2年。
  4. 会員は、原則一つ以上の研究会に所属する。各研究会は、SPring-8シンポジウムに参加し、利用成果の発表・議論を行う。また、関連する学協会等と連携し、SPring-8の利用成果発表、SPring-8への要望の取り纏め等を行う。
  5. SPRUCはユーザーが所属する機関の中から複数の代表機関を選び、各代表機関の代表者からなる機関代表者会議を設置する。SPRUCは機関代表者に対して、評議員候補者の推薦を求める。また、SPRUCは機関代表者会議に対して、SPRUCの方針・運営等に関して助言等を求めることができる。


 詳細は、以下のSPring-8利用者懇談会HPに掲載しております。
http://www.spring8.or.jp/ext/ja/sus/kaihen

 以上のように、今回の利用懇の改編は、利用懇の解散、および、新たな組織(SPRUC)の発足、という大きな改編です。全ユーザーが会員となる組織を発足させることは、そのこと自体が意義あることですが、今後、この組織を有機的に機能する組織に育てていくことが、それ以上に重要です。特に前述の4.に関連して、研究会活動をこれまで以上に活性化する必要があると考えています。
 ユーザーあってのSPring-8であり、かつ、SPring-8あってのユーザーです。SPring-8の全ユーザー協同体であるSPRUCが、SPring-8と円滑に双方向の情報交換を行いながら、SPring-8の高度化・最適化を行い、SPring-8からこれまで以上にインパクトがあり、裾野の広い成果が創出されることを願っています。
 引き続きユーザーの皆様の意見を反映しながら、有機的に機能する、足腰の強いSPRUCを立ち上げたいと思っています。
 皆様のご協力を頂きたく、よろしくお願いします。



雨宮 慶幸 AMEMIYA Yoshiyuki
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
〒277-8561 柏市柏の葉5-1-5
基盤棟601
TEL:04-7136-3750
e-mail:amemiya@k.u-tokyo.ac.jp



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794