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Volume 16, No.1 Page 1

ご挨拶
Message from Chairman

川上 哲郎 KAWAKAMI Tetsurou

(財)高輝度光科学研究センター 会長 Chairman of JASRI 

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 平素は当財団の運営に種々ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 当財団はSPring-8の共用を促進し、物質の研究および技術開発の飛躍的発展に寄与することを目的に設立され、平成9年10月の供用開始よりSPring-8の管理運営並びに共用促進に鋭意努力して参りました。お陰をもちまして、SPring-8は世界を代表する開かれた放射光共同利用施設として、延べ11万人を超える国内外の研究者等により、ライフサイエンスをはじめ物質科学、エネルギー・環境科学、地球科学といった幅広い分野の研究に利用いただき、多くの画期的な成果を上げることができました。今後もさまざまな研究分野を支える産学官の研究者のためのイノベーション創出基盤として、SPring-8が十分に活用され、世界をリードする高い競争力を持った戦略的な研究開発や先端的技術の創出につなげるツールとして、重要な役割を担っていくものと考えております。

 平成18年度から理化学研究所が建設を進めておりましたX線自由電子レーザーは、施設の建設がほぼ終了し、平成23年度末の供用開始を目指して順次調整が進められております。供用開始後は、蛋白質の構造解析が容易になるほか、従来不可能であった細胞の仕組みや超高速で進む化学反応などが見えるようになると期待されています。このような新たな基幹技術を生み出す次世代の光源としてだけでなく、隣接するSPring-8との相互利用による相乗効果も大いに期待されております。

 近年のわが国経済並びに財政は、ご高承のとおり厳しい状況にありますが、政府においては、科学技術と人材育成こそが「元気な日本」復活の鍵であり、わが国の根幹をなすといった観点から、SPring-8の運転に必要な経費予算が確保されて参りました。

 当財団としましては、SPring-8のさらなる効率的な運営に努めるとともに、「成果公開の促進に関する選定委員会からの提言」を受けて、平成23年度後期から成果公開の促進策を実施する予定であり、国民のみなさまをはじめ、関係各方面へSPring-8の利用成果を分かりやすくご説明して参ります。限られた予算を最大限に有効活用し、基礎科学から産業利用まで幅広い分野で先端的な成果を創出することで、社会に還元できるよう努力して参りますので、何卒ご理解とさらなるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794