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Volume 05, No.3 Pages 215 - 217

5. 研究会等報告/WORKSHOP AND COMMITTEE REPORT

平成11年度のビームライン検討委員会の検討状況
Activities of the Public Beamline Committee in the 1999 Fiscal Year

放射光利用研究促進機構 (財)高輝度光科学研究センター 企画調査部 Organization for the Promotion of Synchrotron Radiation Research・JASRI Planning Division

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1.まえがき
 ビームライン検討委員会〔委員長:佐藤繁(平成10年度)、松井純爾(平成11年度)〕では原研・理研・財団の三者で構成する「特定放射光施設連絡協議会」(平成10年12月31日までは「特定放射光施設運営調整会議」)議長からの諮問を受け、広く国内の利用者から「計画趣意書(Letter of Intent)」及び「計画提案書(Proposal)」の2段階の提案を求めたうえ、その計画内容の技術的重要事項の検討評価を行っている。SPring-8の共用ビームラインは、全体で30本程度を整備することが予定されており、ビームライン検討委員会では、平成5年8月に検討を行って以降、SPring-8に整備すべき共用ビームライン計画としてこれまで4回にわたり合計20計画を同議長に答申してきた。21本目以降の共用ビームライン建設に関しては、平成10年12月16日付けの同議長からの諮問を受け、平成10年度末までに2回、平成11年4月以降についても2回の検討評価が行われ、平成11年10月4日に8計画が答申された。

2.平成11年度における検討評価

 平成11年度においては、10年度末までに行われた「計画趣意書」の選定に引き続き、「計画提案書」の提出を依頼した10件の計画について、国内外のレビュアー25名から計画のオリジナリティ、将来性等に関する意見を求め、それらの意見を参考に検討評価が行われた。その結果、整備済み及び建設・調整中のものを含め、SPring-8の当初計画どおり少なくとも30本の共用ビームラインを早急に整備すべきであると確認された。また、利用研究者からの提案の中から、まず平成12年度以降に特に早期に整備する必要のある6計画が選定された。さらに、先端的な技術開発の実施、利用者層の拡大などの観点に配慮した施設者の立場から2件の提案があり、本委員会で提案の趣旨等が議論された結果、両ビームラインも共用ビームラインとして整備することが適当であるとされた。なお、利用研究者から提案された計画の選定に際して一層の客観性を確保するため、次の5項目の指標が制定され、今回の選定から適用することとされた。
○先端的研究の駆動:近い将来を含め、先駆的研究に迅速に着手でき、かつ萌芽的成果が期待できるもの
○性能発揮    :第三世代放射光施設として本来的に備える必要性・必然性の高いもの、またはSPring-8のポテンシャル発揮に重要最適なもの
○基盤整備拡充  :科学的に優れた内容を持つ設備として、利用の側からも整備の要望が強いもの、基盤的整備として重要度の高いもの、または、施設全体の利用効率を特段に高めるもの
○成果重点    :利用目的、技術的妥当性が明らかであり、SPring-8の利用成果創成の重点として、整備を急ぐ必要のあるもの
○国際競合    :世界的な放射光施設として、技術的競合等の観点から、整備を緊急に行うメリットの高いもの
 選定されたビームラインの計画の概要を次頁の表に示す。

−答申された共用ビームライン計画− 
(1)  利用研究者からの提案の中から選定された計画 
 
 
 
(2) 施設者の立場から提案し、選定された計画 
 
 
 
3.ビームライン検討委員会の今後の活動
 SPring-8では現在、建設フェーズから利用フェーズに移りつつあることを念頭において、平成11年度第3回ビームライン検討委員会において、ビームライン検討委員会の今後の活動として、新規ビームライン整備の検討評価に加え、効果的なビームライン整備等の観点から、次のことが議論され、引き続き検討することとされた。
○今後、ビームラインを含めた全体的な整備に関する課題を把握するため、利用状況等の情報を施設者側が整備し、検討委員会がデータに基づく状況分析を行う必要性
○稼働後3年程度経過したビームラインの利用状況等の中間的な評価を行い、今後のビームライン整備の検討評価に反映することの必要性
○検討委員会において、利用研究課題選定委員会主査等を交え、利用状況、研究成果等の情報交換を進めていくことの必要性
○装置、検出器を含めた実験ステーションの改善・強化方策の検討の必要性
○今後の新規ビームライン計画の検討評価について、科学的内容及び技術の根幹部分に関する検討委員会によるヒアリングの必要性

参考文献
[1]SPring-8利用者情報、Vol.4,No.3(1999)P75〜76.
[2]SPring-8利用者情報、Vol.4,No.6(1999)P23〜24.



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794