Volume 05, No.1 Pages 19 - 20
2. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8
SPring-8サイトの建屋の整備状況
Construction Status at SPring-8 Site
日本原子力研究所 関西研究所 放射光利用研究部 Dept. of Synchrotron Radiation Facilities JAERI Kansai Research Establishment
昨年のご報告から約1年経った去年の11月、また獅子座流星群がやってきました。今回は天気が悪く、ほとんど見えませんでしたが、そのかわりにSPring-8サイトの地上は少し明るくなりました。建屋の工事は順調に進んでいます。その主なものをご紹介します。
①放射光物性研究棟
鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
4階建て一部5階建て 総床面積5,120m²
播磨地区における原研の研究拠点となる建屋です。平成10年度から着工して、現在コンクリート工事が行われています。1、2階がオフライン実験機器を備えた実験室、3、4階が居室となります。本年度中に主要部分の内装工事がほぼ完成し、来年度の初期には竣工する予定です。
②物理科学研究棟
鉄筋コンクリート造
4階建て 総床面積4,400m²
構造生物学研究棟とともに、播磨地区における理研の研究拠点となる建屋です。平成10年度から着工して、現在コンクリート工事が行われています。主に物理科学の研究を推進するため、試料の作成、実験機器の調整、データの解析等を行ないます。本年度中に主要部分の工事がほぼ終了し、来年度の初期には竣工する予定です。
③利用実験施設
鉄筋コンクリート造
3階建て 総床面積2,500m²
SPring-8の共用ビームライン及び専用ビームラインを利用する研究者のための施設です。平成10年度から着工して、現在コンクリート工事が行われています。本年度中に竣工する予定で、来年度から、研究者はこの建屋の一室を使い、ビームラインで使用する試料の作成、実験機器の調整、データの解析等を行うことができるようになります。
SPring-8全景 (平成11年11月現在)
④長尺ビームライン実験施設
鉄骨造 2階建て 総床面積1,090m²
1kmに長尺化された理研ビームラインの先端に設置する建屋です。現在、建築工事はほぼ完成し、本年中に竣工の予定です。来年度には、並行して建設が進められている長尺ビームラインの完成とともに、主に物理科学実験に使われます。
⑤実験動物維持施設
鉄骨造 2階建て 総床面積670m²
主に中尺ビームラインを使用した医療分野での放射光利用研究を推進するため、実験動物を一時的に飼育する施設です。建屋は既に完成しており、これから内装機器を搬入し、来年度初頭から動物の飼育が可能となる予定です。
⑥放射光普及棟
鉄骨造 平屋建て 総床面積1,530m²
SPring-8を始めとする放射光の普及活動を行うための施設です。現在、外装がほぼ完成し、本年度中に竣工の予定です。来年度初頭からは、JASRIの広報部がこの建屋に移駐するとともに、この建屋の展示ホール、会議室を使って見学者対応、会議等を行う予定です。
⑦基盤機器保管棟
鉄骨造 平屋一部2階建て 総床面積1,020m²