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Volume 04, No.3 Pages 75 - 76

4. 研究会等報告/WORKSHOP AND COMMITTEE REPORT

平成10年度のビームライン検討委員会の検討状況
Activities of the Public Beamline Committee in the 1998 Fiscal Year

放射光利用研究促進機構 (財)高輝度光科学研究センター 企画調査部 Organization for the Promotion of Synchrotron Radiation Research JASRI Planning Division

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1.まえがき
 SPring-8の共用ビームラインは、全体で30本程度を整備することが予定されており、既に10本が建設され共同利用に供されている。ビームライン検討委員会〔委員長:佐藤 繁(平成10年度)〕では原研・理研・財団の三者で構成する「特定放射光施設運営調整会議」の諮問に応じ、平成9年の供用開始後2〜3年の間にSPring-8に整備するのが適当な第11〜20番目までの新たな共用ビームライン計画を選定するため、平成8年度から検討を進めてきた。
 ビームライン計画の選定は、最初の10本の共用ビームライン選定の際と同様、広く国内の利用者から「計画趣意書(Letter of Intent)」及び「計画提案書(Proposal)」の2段階の提案を受け、その計画内容を外部の専門家を中心とするビームライン検討委員会において検討評価し、選定する方式を採用している。
 第11番目以降の共用ビームラインとして整備するのが適当な計画のうち、緊急性の高い6本のビームライン計画を平成9年6月に答申(その1)として、4本のビームライン計画についても平成10年7月に答申(その2)として取りまとめた。その10本の共用ビームラインのうち9本は、すでに建設が進んでおり、残り1本の共用ビームラインについても、SPring-8全体のビームライン計画の整備に反映させる予定である。(下表)  
 
  
 
答申(その1)及び答申(その2)の共用ビームライン(10計画) 
 
2.共用ビームライン計画の検討評価 
 
2.1「特定放射光施設運営調整会議」からの新たな諮問
 「特定放射光施設運営調整会議」からの平成10年12月16日付けの新たな諮問の概要は、以下のとおりである。 

  これまでの整備利用状況を踏まえた効果的な利用方策を念頭に、整備に向けた共用ビームラインの優先度付けと整備計画に係る技術的重要事項について、原研、理研ビームライン及び専用ビームラインの整備状況も踏まえて検討されたい。 
 
 そこで、ビームライン検討委員会では、上述の諮問を受け、新たに共用ビームライン計画趣意書の募集を行った。 
 
2.2 共用ビームライン計画趣意書の募集
 平成12年度以降に整備する共用ビームラインについて検討を行うため、平成10年12月下旬から平成11年2月中旬にかけて新たに共用ビームライン計画趣意書の募集を行った結果、27件の共用ビームラインの提案があった。今回、特に次のことを考慮し、提案のあった27件の計画について選考を行った。 
 
(1)原研・理研ビームライン、施設者用のR&Dビームラインを含む現在のSPring-8全体のビームライン整備状況に加え、海外の第3世代放射光施設であるESRF、APSのビームラインの整備状況。
(2)選定の客観性を確保するための優先度・緊急度の一般指標として、先端研究としての必要性、SPring-8の性能発揮、基盤的整備の拡充等を内容としたビームライン整備に関する優先度付け。
(3)共用ビームラインとしての位置づけ、既設ビームラインによる研究実施可能性の有無。 
 
 今回の27件の計画趣意書の中から、平成12年度以降2〜3年間に優先的に整備する必要がある計画について、さらに具体的に選考を行うために、10件の共用ビームライン計画提案書の提出依頼を行うこととした。 
 
3.今後の予定
 答申(その1)の6本の共用ビームラインと答申(その2)の4本の共用ビームラインを合わせた10本の光源の内訳は、挿入光源4本、偏向電磁石光源6本である。今後、限られたビームライン設置可能スペースにおいて有効利用を図るため、SPring-8全体のビームライン像(共用、専用、原研・理研ビームライン等)及び科学技術分野の特徴とバランス等への配慮を行いつつ、平成12年度以降2〜3年間に整備する共用ビームライン計画について検討を進めていく。

参考文献
[1]「大型放射光施設に整備する共用ビームラインに係る技術的重要事項の検討評価について」(平成8年5月1日付け諮問)に対する答申(その1)及び答申(その2)
[2]SPring-8利用者情報Vol.3 No.3(1998)P31、32



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794