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Volume 04, No.2 Pages 53 - 54

6. 談話室・ユーザー便り/OPEN HOUSE・A LETTER FROM SPring-8 USERS

新サブグループ「X線非線型光学」の紹介
The Introduction of the Subgroup ; Non – Linear X-ray Optics

並河 一道 NAMIKAWA Kazumichi

東京学芸大学 教育学部 物理学科 Physics, Faculty of Education, Tokyo Gakugei University

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 SPring-8の30m長直線部BL19ISに真空封止長尺X線アンジュレータを設置し、硬X線領域の超高輝度光を取り出す計画が進められている。計画によれば一次光で8keVから18keVの硬X線が1021 程度のスペクトル強度で得られることになる。
 このような超高輝度X線はこれまで全く利用されたことがなく、どのような新しい現象が現われるかは予想し難いものがあるが、量子光学から干渉光学まで含めた広い意味のX線の非線型光学が、多くの成果の期待できるほとんど未開拓な研究領域であることは広く衆目の認めるところである。もちろん、X線の非線型光学の課題の中には極めて大きな光子縮退度を必要とし、充分な光子縮退度のない光源では予備実験すらもできないものもあるが、一方で、高い一次の干渉性があれば充分実験可能な課題もある。計画されている超高輝度光源が実現すれば、このような研究の飛躍的な発展が期待できる。
 このような観点から「X線非線型光学SG」の設置申請を行ったところ、このほどSPring-8利用者懇談会運営委員会において承認された。このサブグループは、この世界に類を見ない超高輝度光源の有効利用を実現するため、SPring-8の建設者側と連携してビームラインの建設・利用計画を推進していく。また、その利用は広く世界に公開されることになるので、国外にもサブグループへの参加を呼びかけていきたい。量子光学から干渉光学まで含めた広い意味のX線の非線型光学利用計画をお持ちで積極的に計画に参加を希望される方は、ぜひサブグループに参加していただきたい。なお、第一回のサブグループの打ち合わせを2月1日に行い、サブグループの名称を「コヒーレントX線光学サブグループ」に改めることにしたので合わせて報告したい。


並河 一道 NAMIKAWA  Kazumichi
東京学芸大学 教育学部
〒184-8501 東京都小金井市貫井北町4-1-1
TEL・FAX:042-329-7481
e-mail:namikawa@u-gakugei.ac.jp



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794