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Volume 04, No.2 Pages 53

6. 談話室・ユーザー便り/OPEN HOUSE・A LETTER FROM SPring-8 USERS

新サブグループ「精密構造物性」の紹介
The Introduction of the Subgroup ; Accurate Structure for Materials Science

坂田 誠 SAKATA Makoto

名古屋大学大学院 工学研究科 Graduate School of Engineering, Nagoya University

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 皆様、御承知の様にSPring-8は、既設ビームラインおいては建設フェイズから本格的利用フェイズに移行して居ります。後続のビームライン建設も、次から次へと活発に続いて居ります。それに伴い、SPring-8利用者懇談会の活動も新たなフェイズに移していることを感じる次第です。この様な活発なSG活動を反映して、先日(平成10年10月12日開催)開かれた、運営委員会において、新たに4つのサブグループの発足が正式に認められました。「精密構造物性」SGは、その中の一つとして、BL02B2に建設が予定されている装置のPotential Users が集まって発足しました。参考までに、設立趣意書の文章を引用します。
 構造と物性との密接な関連は、良く指摘される所である。また、固体電子論ではフェルミ面近傍の電子が物性を決定する要因として注目されることも良く知られている。この様に、物性との関連に着目すると、構造として非常に重要なのは、電子レベルの構造をも明らかにすることの出来る精密構造解析である。SPring-8の様な硬X線領域における第3世代高輝度光源では、物性との関連を重視した精密構造、即ち、精密構造物性に対する期待が国際的にも高まっている。本SGは、この様な期待にSPring-8ユーザーとして出来るだけ応えるために結成する。フラーレン関連物質、強相関系物質、ゼオライト関連物質等の先端材料について、物性と関連した構造を研究するために、1)構造の温度変化、特に、低温構造が容易に決定できること、2)粉末試料から精密な構造を明らかにすることが出来ることを重要な要素と考えている。
 以上のように「精密構造物性」SGは、物性に関連の深い構造を原子レベルあるいは電子レベルに渡って精密に研究することにより、物性の発現機構をミクロ構造レベルで理解し、機能的な物性を有する新物質の創生にも貢献することを目指しているSGと位置付けております。物性との関連を重視すると言う立場から、低温実験が容易に行える装置を建設することにしております。SPring-8において是非、世界が注目する画期的成果を出来るだけたくさん上げたいと思っております。装置の詳しい紹介は、別の機会に譲りますが、「精密構造物性」SGの発足を皆様にお知らせするとともに、志を同じくする方の参加を呼びかける次第です。尚、「精密構造物性」SGに対する問い合わせは、下記にお願い致します。


坂田 誠 SAKATA  Makoto
名古屋大学大学院 工学研究科
e-mail:a40366a@nucc.cc.nagoya-u.ac.jp

高田 昌樹 TAKATA  Masaki
島根大学 総合理工学部
e-mail:masakit@ifsel.riko.shimane-u.ac.jp



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794