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Volume 03, No.6 Pages 7 - 8

2. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8

SPring-8運転・利用状況
SPring-8 Operational News

(財)高輝度光科学研究センター 計画管理グループ JASRI Planning Management Section

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平成10年8~9月の運転・利用実績

 SPring-8は7月4日から9月6日まで夏期停止期間として以下の作業、点検並びに線型加速器と兵庫県放射光施設ニュースバルとの接続工事を実施し予定通り終了した。


(1)線型加速器関係

 ①兵庫県放射光施設ニュースバルとの接続

 ②新設ビームトンネル(L3/L4BT)機器設置工事

 ③電子銃交換作業

 ④各種点検作業


(2)シンクロトロン関係

 ①制御ネットワーク工事

 ②各種点検作業


(3)蓄積リング関係

 ①ビームラインの増設

 ②挿入装置の組込み

 ③BPM信号処理回路改造

 ④真空チェンバー改造

 ⑤各種点検作業


(4)ユーティリティ関係

 ①各種点検作業

 
(5)安全管理関係

 ①線型加速器(L3BT)放射線モニタ設置

 ②医学利用棟放射線管理システム工事

 ③各種点検作業


装置運転関係

 SPring-8は9月7日から第9サイクルの運転を3週間連続運転モードで実施した。このサイクルは夏期停止期間に設置したビームラインや挿入装置のコミッショニングと、第10サイクル以降のユーザー運転に向けての機器の立ち上げ調整期間及び総合試験期間とし、ユーザーへの放射光の提供は行わなかった。


(1)運転期間

 第9サイクル(9/9(水)~9/25(金))


(2)運転時間の内訳

 運転時間総計          約390時間

 装置の調整           約379時間


(3)運転スペック等
  

 ①マルチバンチ運転

 蓄積電流  1~70mA

 (機器焼き出し時は一部~99mA)

 ②セベラルバンチ運転

 蓄積電流  ~63mA

 ・12 bunch+48 bunch train

 ・3 bunch train*21


(4)主なdowntimeの原因

 ・SR電磁石冷却水流量低下によるInterlock

 ・rf-BPMによるInterlock

 ・火災報知器誤報による非常停止等


(5)トピックス

 ・蓄積リング、BPM信号処理回路改造によるデータの取得を行った。

 ・100mA運転対応の各ビームラインサーベイを行った。


ニュースバル

 8月25、26日の両日にL3およびニュースバルの試験運転前施設検査を行った。その結果9月11日(金)17時28分、L3およびニュースバルの試験運転前施設検査に関する合格通知があり、この通知を受けて両区域の管理区域設定手続きを17時45分に終了した。以降、L3トンネル、L4トンネル、ニュースバルトンネル、ニュースバル実験ホール、L3トンネル屋上の排風機室および電源室は放射線管理区域となり入退管理を行っている。

 第9サイクルでは各機器調整を行い9月21日よりコミッショニングを開始した。第10サイクル以降も引き続きコミッショニングを行う。


今後の予定

(1)9月30日からの第10サイクルよりユーザーの利用を開始する。12月中旬まで3週間連続運転モードで4サイクル(第10から第13サイクルまで)を行う。それ以降、冬期停止期間に入り(来年1月下旬まで)、ビームラインの増設、各設備および機器の点検作業等を実施する。



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蓄積リング棟マシン収納部を視察される理化学研究所の小林新理事長(H.10.9.2)



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794