ページトップへ戻る

Volume 03, No.3 Pages 33 - 35

5. 研究会等報告/WORKSHOP AND COMMITTEE REPORT

第1回SPring-8シンポジウムについて
The 1st SPring-8 Symposium

村田 隆紀 MURATA Takatoshi

シンポジウム実行委員会委員長 京都教育大学 The Executive Committee Chairman, Kyoto University of Education

pdfDownload PDF (184 KB)


 第1回SPring-8シンポジウムは、1998年3月17日から19日まで兵庫県立先端科学技術支援センターを会場にして行われた。このように書くと、記憶のいい方は、第1回シンポジウムはすでに2年前に行われたではないか、と思われるかも知れない。その通りであって、1996年10月28日と29日に、そのように銘打ったものが開催されている。その時のプログラムを繰ってみると、共同チームの上坪リーダーの最初のあいさつの中で、線型加速器の試運転に成功してシンクロトロンの試運転を開始し、蓄積リングの試運転は翌年の3月、という予告が行われている。そのため、マシン関係の発表については、当時の建設の現状について、大野サブリーダーの説明が行われたのみで、あとは10本の共用ビームライン建設サブグループが研究計画を紹介するというプログラムで行われ、シンポジウムと称するのは、いささか気の引ける内容であったことは、今となっては否めない。
 ところがそれから1年半後の今日では状況が全く異なっていて、放射光は供用開始され、共同利用に申請された課題が次々とこなされて、本格的な利用フェーズに入っている。今回のシンポジウムは、このような時期にふさわしい会合として計画されたもので、改めて第1回を称することとして計画されたものである。
 このシンポジウムの準備のために、利用者懇談会とSPring-8側の双方から実行委員を選んでプログラムの作成を行った。実行委員には、以下の方々にお願いした。 
 
 
 
会場受付風景 
 
利用者懇談会
  難波 孝夫(神戸大学)
  森本 幸生(姫工大)
  久保園芳博(岡山大)
  村田 隆紀(京都教育大、委員長) 
 
JASRI
  鈴木 芳生(副委員長)
  下村  理 
  後藤 俊治
  田中 隆次 
  大石 泰生
  大熊 春夫 
 
 実行委員会は、最初の会合を放射光学会の会期中に行って、プログラムのドラフトを決め、2月5日に第2回目の会議を開いて決定した。その際には、JASRIの企画調査部からも担当者に出席していただいて、裏方の仕事をお願いした。このような準備のもとに立てられたプログラムは、以下の通りである。
  

 
第1回SPring-8シンポジウムプログラム
日 時:平成10年3月17日(火)13:30~19日(木)12:00
場 所:大ホール
 
3月17日(火) 施政方針と現状報告 
 
はじめに
[座長:下村 理]
13:30  あいさつ 

菊田 惺志
13:40  施設全体について 

大野 英雄 

施設の現状報告(加速器)
14:00~14:30 「加速器の現状と今後の予定」 

大熊 春夫 
14:30~15:00 「軌道の安定化」 

田中  均 
15:00 Coffee Break 

施設の現状報告(ビームライン)
[座長:八木 直人]
15:20~15:40  全体報告 

下村  理
15:40~16:00  挿入光源(インディペンデントチューニング) 

田中 隆次
16:00~16:20 標準ビームライン立ち上げ調整(偏向電磁石BL)

米田 安宏 
 
[座長:鈴木 昌世]
16:20~16:40  標準ビームライン立ち上げ調整(アンジュレータBL) 

矢橋 牧名
16:40~17:00  ビームラインインタロック 

松下 智裕
17:00~17:20  安全管理室について 

多田順一郎
17:30  バス等でSPring-8食堂へ移動 
 
[司会:村田 隆紀]
18:00~19:30 懇親会(SPring-8食堂) 
 

3月18日(水)利用実験成果報告 
 
[座長:難波 孝夫]
9:00~9:20  BL01B1  江村 修一
9:20~10:20  BL02B1
  「BL02B1の立ち上げといくつかの成果」 

野田 幸男
  「BL02B1における高分解能粉末回折実験」 

虎谷 秀穂
  「AI系準結晶およびNi合金の構造揺らぎの研究」 

大嶋 建一
  「真空カメラによる単結晶X線回折実験」 

小澤 芳樹
10:20 Coffee Break 

[座長:菅 滋正]
10:40~11:20  BL04B1 

浦川  啓
  「超臨界金属流体の構造」 

田村剛三郎
11:20~11:40  BL08W  

平岡  望
11:40~12:00  BL09XU  

依田 芳卓、瀬戸  誠
12:00~13:30  昼 食 

[座長:渡辺 巌]
13:30~13:50  BL10XU

大柳 宏之、浜谷  望
13:50~14:30  BL39XU
  「磁気散乱・吸収評価実験」 

圓山  裕
  「BL39における分析SGの現状」 

早川慎二郎
14:30~14:50 BL41XU 

神谷 信夫、三木 邦夫、山根  隆
14:50 Coffee Break 
 
[座長:野田幸男]
15:10~15:30  BL45XU  

山本 雅貴、藤澤 哲郎
15:30~15:50  BL47XU  

香村 芳樹
16:00~17:00 Poster Session
18:00~19:30 夕 食 
 
立ち上げ途上ビームライン報告
[座長:鈴木芳生]
19:30~19:45  BL23SU  

島田 太平
19:45~20:00  BL25SU  

斎藤 祐児
20:00~20:15  BL14B1  

小西 啓之
20:15~20:30 BL44B2

足立 伸一

3月19日(木)ビームライン計画と課題選定 
  
[座長:水木純一郎]
9:00~9:20  高輝度(小角)  

八木 直人
9:20~9:40  高分解能(非弾性散乱) 

田中 良和
9:40~10:00  医学利用 

八木 直人、鈴木 芳生
10:00~10:15  ビームライン検討委員会の報告 

下村  理
10:15  Coffee Break 
 
[座長:牧田知子]
10:35~10:50  課題選定について 

植木 龍夫
10:50~11:20  ユーザー支援の体制について 

武田  崇
11:20  質疑応答と討論
11:40  まとめと挨拶

上坪 宏道
12:00  終 了
 
 
 
 
菊田利用者懇談会会長のあいさつ 
 
 
 
利用実験成果報告(BL04B1) 
 
 
 
利用実験成果報告(BL10XU) 
 
 
 
利用実験成果報告(BL39XU) 
 
 
 
ポスターセッション会場  
 
 

  
 今回のシンポジウムの特徴は、施設側の詳細な現状報告が行われたことであろう。ユーザーの立場からこれらの発表をきいて、施設側がこのマシンの立ち上げを予定通りに行い、さらに高度化していくことに対して大きな自信を持っていることを感じることができたのは、私だけではなかったと思う。また、利用実験成果報告についても、「夢の光」ならではのすばらしい成果を目の当たりにすることができたことも、大きな成果であった。
 準備段階ではどれだけの出席者があるのかを心配したが、当日に受付で氏名を書いていただいた方の数は230名に上り、予想を超える盛況であった。また、裏方として準備に当たっていただいたJASRIの企画調査部の働きなしには、このシンポジウムの成功はなかったといっても過言ではない。また、利用業務部の佐久間明美さんのてきぱきとした指示には、いつものことながら感心させられた。
 このシンポジウムを98年度にはより豊かなものにすることが、課題として残された。懇談会とJASRIの方々に、今後とも変らぬご支持とご協力をお願いしたい。



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794