ページトップへ戻る

Volume 03, No.3 Pages 9 - 10

2. SPring-8の現状/PRESENT STATUS OF SPring-8

SPring-8 運転・利用状況
SPring-8 Operational News

(財)高輝度光科学研究センター 計画管理グループ JASRI Planning Management Section

Download PDF (23.03 KB)

平成10年2月~3月の運転・利用実績

 SPring-8は2月8日まで冬期停止期間として、ビームラインの増設と各機器の点検・改修作業を実施した。各機器は2月2日から立ち上げ作業を開始し、施設全体の調整・総合試験を実施した。

 2月18日から平成10年(1998年)第1サイクルの運転を開始した。ただしこのサイクルは新設あるいは改修したビームラインや挿入装置のコミッショニング期間とし、放射光利用者への利用時間割り当ては行わなかった。

 3月4日から第2サイクル、18日から第3サイクル運転を、それぞれ2週間連続運転モードで実施した。新たに設置したビームラインにより、稼働中のビームライン総本数は14本(うち2本は最終調整中)になった。第2、第3サイクルでの放射光利用実績は、実験された研究課題は合計44件、利用研究者数は192名にのぼった。


1.装置運転関係

(1)運転期間

 第1サイクル (2/18(水)~2/27(金))

 第2サイクル (3/ 4(水)~3/13(金))

 第3サイクル (3/18(水)~3/27(金))

(2)運転時間の内訳

 運転時間総計            約670時間

 装置の調整、およびマシンスタディー 約283時間

 機器立ち上げ作業等         約52時間

 放射光利用運転(ビームタイム)時間 約335時間

 ビームタイム内での故障等によるdown time 6時間

 (総利用運転時間に対するdown timeの割合1.8%)

(3)運転スペック等

 マルチバンチ運転(全期間に亘り)

  蓄積電流   17~19mA

  ビーム寿命(挿入光源のギャップを閉じた状態で) 約90時間

(4)主なdown timeの原因

 ・実験ハッチ安全インターロック作動

 ・挿入装置調整中の操作ミス等


2.利用関係

(1)放射光利用実験期間

 第1サイクル  利用運転なし

 第2サイクル (3/ 6(金)~3/13(金))

 第3サイクル (3/20(金)~3/27(金))

(2)ビームライン利用状況

 稼働ビームライン  共用ビームライン  9本

 R&Dビームライン 1本

 理研ビームライン  2本(1本は最終調整中)

 原研ビームライン  2本(1本は最終調整中)

 利用研究課題    44件

 利用研究者数   192名

(3)トピックス

 ・平成10年第3サイクルをもって、第1回共同利用期間(試行期間)6ヶ月の利用運転を終了した。

 この間の共同利用研究課題は94件、来訪した研究者は延べ681人にのぼった。


今後の予定

(1)平成10年(1998年)の運転計画案を図1に示す。平成11年(1999年)4月以降のスケジュールは仮のものであり、詳細は検討中のため現在未定である。

(2)今後、運転時間の拡大を図るため3週間連続運転モードを積極的に導入する。なお3週間モードの場合、放射光利用期間は原則として第1週金曜日午後3時から、第3週水曜日午後3時までの12日間とし、残りの時間はマシンスタディとする。(2週間モードでの利用期間は第1週金曜日午後3時から第2週金曜日午後3時までの7日間)

(3)7月初めから9月中旬までを夏期運転停止期間とし、ビームラインの増設や機器の点検作業等を実施する。

(4)平成10年12月末から平成11年2月初旬までの冬期停止期間は、詳細について現在検討中であり、期間の短縮あるいは延長等が生じる可能性がある。

(5)第9サイクルおよび平成11年第1サイクルは、新設ビームラインのコミッショニング期間とし、放射光利用時間の割り当ては行わない。

(6)図1のスケジュールは計画案であり、今後の機器の運転状況や利用状況等に変更が生じた場合、スケジュールの見直しを行う場合がある。なお、詳細についてはスプリングエイトホームページ(http://www.spring8.or.jp/)に記載してあるので参考にされたい。

                                                   -以上-



Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794