Volume 01, No.3 Pages 5 - 15
1. ハイライト/HIGHLIGHT
航空・電子等技術審議会(諮問第23号)に対する答申について
Ⅰ.はじめに
日本原子力研究所と理化学研究所が共同して建設を進めている大型放射光施設SPring-8については、平成9年に供用開始が予定されており、その利用によって未踏の科学技術を拓くものとして、強く期待されている。物質材料系研究開発においては、その内容が表面・界面等の精密解析等、原子レベルの観察が必要となってきている。
SPring-8に代表される放射光施設の利用は、物質・材料系研究開発の一層の推進に不可欠なものとして認識されてきている。
このような背景の下に、中川秀直科学技術庁長官から航空・電子等技術審議会(会長:佐田登志夫豊田工業大学副学長、以下航電審と略す)に対し、平成8年3月29日に標記の諮問がなされた。諮問の要点は、物質・材料系研究開発のためには新技術・手法等への積極的なアプローチが不可欠であり、放射光利用研究による先端的研究開発のブレークスルーが期待されているところから、大型の放射光施設による物質・材料系研究開発の総合的推進方策を明確にすることである。
諮問は航電審材料技術部会で審議することになり、部会に放射光利用材料研究分科会(主査:堂山昌男帝京科学大学教授)が設置された。この分科会は日本原子力研究所、理化学研究所、文部省、大学、通産省工業技術院と科学技術庁の研究機関、民間企業からの18名の委員・専門委員で構成され、平成8年4月1日より同年6月21日まで調査審議がおこなわれ、平成8年7月11日に開かれた航電審第27回総会において航電審会長から科学技術庁長官に対して答申された。
以下に答申の内容を章に沿って簡単に紹介したい。
Ⅱ.答申の概要
第1章 物質・材料系研究開発における放射光利用の意義
近年の物質・材料系の研究では、原子・分子レベルの精密な分析や構造制御が不可欠であり、より微細な領域に関して精密な分析と構造制御等ができる新たな研究手段が要請され、放射光施設の利用が注目されている。一方、放射光の発生と利用技術の進歩は著しく、兵庫県の播磨科学公園都市に設置されるSPring-8は放射光の輝度、指向性、特性光子エネルギーの点で際だった性能を有している。このような放射光施設を利用することにより、物質・材料系研究開発の飛躍的な進歩が期待できる。
第2章 放射光利用による物質・材料系研究開発の現状と動向
1.物質・材料系の各領域における放射光利用研究開発の動向
物質・材料系研究開発の放射光利用技術には、結晶・非結晶の構造解析、トポグラフィー等による組織解析、希薄系あるいは微小領域の分析、極端条件下での分析などがある。これらの技術の主要な利用分野を以下に示す。
金属系材料分野 | |
蛍光X線による微量な元素の分析、X線トポグラフィー・CTによる組織解析、磁気散乱・X線吸収・光電子スペクトルによる薄膜・人工多層膜の磁性解析、XAFSによる特定元素の構造解析、リソグラフィーによる微細加工などが放射光を利用して行われている。 | |
セラミックス系材料分野 | |
マイクロビームとXAFSによる隕石等の結晶構造と結合状態解析、半導体酸化物薄膜の界面分析、微小角入射X線回折による無機物質等のエピタキシャル成長やスパッターコーティングのその場観察、XAFSによる光学ガラスの構造解析、マントル主成分の高圧相変態などの極端条件下での分析、パルスX線と表面音響波による表面の応力解析などが行われている。 | |
高分子系材料分野 | |
X線小角散乱やXAFSによる高分子の微細構造解析が行われている。微小角入射X線回折、蛍光X線分析や光電子分光を利用して、有機電子デバイス用高分子薄膜の配向や結晶形態、有機導電体の金属-絶縁転移、液晶や単分子膜の構造、有機X線レジスト材料の光化学反応が解析されている。フラーレン等の新物質の研究にも放射光が利用されている。 | |
先端機能材料分野 | |
シリコン等の半導体表面の歪みがX線トポグラフィーによって解析され、局所や微量な不純物の分析が光電子分光や蛍光X線分析によって行われている。微小角入射X線回折による界面の構造解析、光電子分光やXAFSによる表面・界面の局所構造とバンド構造などの解析も活発に行われている。 | |
生体高分子・生体材料分野 | |
多波長異常分散による生体材料中の特定元素の精密構造解析、短波長X線顕微鏡による巨大な分子からなる蛋白質の構造解析、生体材料の表面・界面の観察、蛍光X線分析による重金属汚染の評価などに放射光が利用されている。 | |
超伝導材料分野 | |
酸化物超伝導体の組成変動や構造が異常散乱効果を利用したX線回折やXAFSで、バンド構造が光電子スペクトルを利用して解析されている。イットリウム系銅酸化物(ジョセフソン素子)のスパッタリング薄膜合成プロセスのその場観察や黒リン砒素化合物等の高圧下構造解析も行われている。 |
2.研究開発体制の現状と動向
国内外にある既存の放射光施設の概要は以下の通りである。
海外の大型の第三世代放射光施設には欧州のESRFと米国のAPSがある。ESRF(仏国、グルノーブル)については、6 GeVの電子エネルギーと53本のビームラインを持ち、すでに基礎研究を中心に研究が開始されている。また、APS(アルゴンヌ、7 GeV)については、40本のビームラインを予定し、稼働を開始しようとしている。
1〜5 GeVの中型放射光施設としては、米国にはNSLS(ブルックへブン国立研究所)、SSRL(スタンフォード大学)、CESR(コーネル大学)、ALS(ローレンス・バークレイ国立研究所)、Aladdin(ウィスコンシン・マディソン大学)がある。欧州にはSRS(英国ダルズベリー国立研究所)、DORISⅢ(独国HASYLAB)、ELETTRA(伊国トリエステ)がある。アジアにはBSRF(中国北京)、PLS(韓国ポーハン)、SRRC(台湾)に放射光施設があり、既に稼働している。
国内の主要な放射光施設としては、文部省高エネルギー物理学研究所のフォトンファクトリー(PF)とトリスタンARがある。また、東京大学のSORRING、通産省工業技術院電子技術総合研究所のTERAS、岡崎の文部省分子科学研究所UV-SORなどがあり、大きな研究成果をあげている。ESRFやAPSを凌駕する性能を持つSPring-8は平成9年秋に供用が開始される。
第3章 放射光施設を利用した中長期的物質・材料系研究開発課題
放射光施設(SPring-8を中心とした)を利用して、現状と今後中長期的に推進すべき物質・材料系研究開発課題と新規解析技術課題を7つに分類した。研究課題については、既存の放射光施設で実施している課題から35課題、大型の放射光施設で計画あるいは提案されている課題から53課題、さらにSPring-8、放射光学会、SPring-8利用者懇談会や外国の放射光施設等で議論されている、将来に重要になるであろう課題から22課題を挙げた。
第4章 放射光施設を利用した物質・材料系研究開発に必要な計測・解析機器及び付属実験施設のあり方
前章で述べた中長期的に推進すべき課題に必要な計測・解析機器及び付属実験施設(ビームラインの仕様)として、分析対象又は用途に応じた6つの分類に沿って、35種のビームライン仕様を挙げた。
第3章と第4章はごく簡単に述べたが、その内容は答申にある表1と表2に集約されている。本答申の要点と思われるので、本文の末尾に掲載することにした。
第5章 研究開発体制の整備等について
放射光施設を利用した物質・材料系研究開発に当たっては、人材の育成と確保、研究費等の重点的・効率的配分の努力、国際交流・協力の積極的な推進が必要である。
Ⅲ.おわりに
物質・材料系科学技術はあらゆる構造物やシステムの基本性能を規定していることは言うまでもなく、科学技術全般の進展と産業を支える基盤であり、科学技術創造立国を推進する原動力となる重要な分野である。この分野は、工学と理学の学術領域にまたがる広い分野で、対象が多岐に亘っており、全体を見渡すことが難しい。さらに、研究フロントと産業技術に至るパスが総じて長大で、研究開発期間が長く成りがちである。そのため、コストパフォーマンスを含めた戦略的な方策に高いリスクが存在することなど研究開発に困難な点が多いことも特徴である。
物質・材料の創製と開発の基本的な過程は主として、合成(シンセシスとプロセッシング)、分析(キャラクタリゼーション)と評価(エヴァリエーション)のサーキットから成っている。その過程に新物質・材料の探査、理論の構築・実証、材料設計・計算等が組み込まれ、結果として、産業利用の具現化とジェネリック技術を生み出すスパイラルダイナミズムが生まれる。
高度に経済・社会が発達した我が国はこのような特徴を持つ材料系科学技術の研究開発を重点的に推進しなくてはならない。今後に開発すべき領域には、高安全性、長寿命と広耐環境性などを特徴とする新世紀型の構造材料や、エコマテリアルを代表とする環境負荷の少ない材料と生体適合・親和材料などがある。さらに、新超伝導材料、各種の先進機能をもつ材料、物質・材料系研究開発に関連した極限環境発生技術や先端的解析・評価技術なども重要な研究開発対象である(科学技術庁研究開発局、物質・材料系重点研究領域懇談会「今後の物質・材料系科学技術の重点研究開発領域」1996年6月を参照)。
SPring-8は世界に比類のない高性能な放射光施設であり、物質・材料の創製と分析技術に大きなブレークスルーをもたらすと考えられる。ここに紹介した答申は放射光施設を利用した中長期的な将来を見据えた物質・材料系研究開発の方策を示したものである。材料開発推進室としては、大型の放射光施設利用を重点研究開発領域の一つと考え、放射光施設を利用した研究開発を推進する方針である。SPring-8にご関係各位のご支援とご協力を賜れば誠に幸いである。
表1 放射光施設(SPring-8を中心とした)を利用した中長期的物質・材料系研究開発課題総括表
分 類 | 現 状(a) | 中 期 課 題(b) | 長 期 課 題(c) |
---|---|---|---|
1. 結晶および非結晶材料の静的・動的構造解析 | ①CVDダイヤモンド微小結晶の組織および構造の解析 ②サイズ効果による誘電体結晶の相転移異常に関する研究 ③最大エントロピー法による高温超伝導体およびフラーレンの電子密度分布解析 ④希土類タンタル系欠陥蛍石型結晶の構造決定 ⑤純銅二次欠陥の散漫散乱解析 ⑥異常散乱法による非晶質金属の構造解析 ⑦XAFS測定による金属、セラミックス、ガラス、高分子、溶液の構造研究 ⑧触媒中金属の原子構造解析による反応機構の解明 ⑨平面波トボグラフィによる半導体結晶の微小格子歪みの解析 ⑩X線ラマン散乱による軽元素の原子構造解析 |
①サブミクロン微小結晶の精密構造解析 ②宇宙環境で成長させた結晶など試料量が極少量の物質の精密構造解析 ③巨大分子結晶など複雑な構造を持つ物質の精密構造解析 ④多波長異常分散法による結晶中の特定原子価の元素に着目した精密構造解析 ⑤超微粒子、マイクロクラスター、量子ドットの原子レベル構造解析 ⑥微小領域および時間分割XAFS測定 ⑦電子・イオン照射による格子欠陥の導入および緩和過程の動的精密解析 ⑧実時間小角散乱測定による合金、液晶・高分子などの相分解・変形過程の動的解析 ⑨結晶成長・相変態および固体の変形・破壊過程の動的観察 ⑩DAFSによる結晶の欠陥およびサイト別電子状態の解析 |
①自然界に極微量しか存在しない物質の精密構造決定 ②物質構造のサイズ効果に関する研究 ③長周期構造および準結晶構造の研究 ④不安定構造と構造相転移の研究 ⑤整合-不整合相転移の精密観測 ⑥極微小欠陥の精密解析 ⑦融解、凝固過程の動的精密解析 ⑧化学反応中間体の実時間精密構造解析 |
2. 物質・材料の電子状態の解析 | ①角度分解光電子分光法による固体のバンド構造の解析 ②軟X線内殻光吸収の磁気円二色性スペクトルによる磁性研究 ③コンプトン散乱による物質中の電子の運動量分布の測定 ④フェリ磁性体イットリウムガーネットにおけるサイト別磁気円二色性測定による電子状態の解析 |
①円偏光X線を用いた磁性体の電子状態の解析 ②アクチノイド化合物など重い電子系の物質の電子状態の解析 ③光励起などの外部摂動による電子状態の動的解析 ④高エネルギー分解能の軟X線光電子分光による電子状態の精密解析 |
①分子の励起状態での電子状態解析 ②混合原子価の電子状態の解析 ③強相関電子状態の解析 |
3. 極端条件下での物質・材料の解析 | ①ダイアモンドアンビルセルを用いた圧力誘起半導体-金属転移に関する研究 ②軽元素Ⅲ-Ⅴ化合物の高圧相構造の研究 ③高圧条件下でのハロゲン分子解離の観測 ④四面体配位半導体の高圧下での非晶質化過程の解析 ⑤固体ヘリウムの格子欠陥の観察およびマルテンサイト変態の解析 ⑥高圧条件下でのXAFS実験 |
①超高圧下での物質合成過程の動的解析 ②超高圧下での軽元素の金属化に関する研究 ③圧力誘起磁気相転移に関する研究 ④地球・惑星内部構造および地球科学的現象に関する研究 ⑤超臨界状態における液体金属・半導体の精密構造解析 ⑥高密度液体および高密度プラズマの部分構造解析 ⑦二液相分離状態の精密解析 |
①強磁場など圧力・温度以外の極端条件下での構造研究 ②高温常圧、高温高圧および低温高圧下での高速過渡現象の追跡 ③パルス超高圧・パルス超強磁場の複合技術開発と構造研究への応用 |
4. 超微量分析 | ①低濃度(ppb)試料の高感度分析 ②ミクロンオーダーの微小領域分析 ③吸収端化学シフトを利用した化学状態別イメージング ④CT法による鉄鋼および複合材料の三次元断層像解析 ⑤全反射蛍光X線法による半導体ウエハー表面汚染の高感度定量分析(108 atoms/cm2) ⑥半導体結晶内部の微量不純物のデプスプロファイリング |
①極低濃度(ppt)試料の高感度分析 ②サブミクロンオーダーの微小領域分析の実現と超微量分析への応用 ③高分解能分光による微量物質の化学結合効果の精密解析 ④液滴など極少量試料中微量金属の価数分析 ⑤半導体中不純物金属の高感度定量分析(106 atoms/cm2) ⑥光熱変換現象を利用した高感度三次元計測 ⑦斜出射配置を用いた相反的定在波法による結晶中微量物質の深さ分析 |
①サブミクロン領域の極低濃度(ppt)元素の化学状態別高精度定量分析 ②超微量元素の拡散など原子移動の実時間解析 |
5. 表面・界面および薄膜の解析 | ①微小角入射X線回折法によるヒ化ガリウム基板上の薄膜界面の構造決定 ②CTR散乱を用いたシリコン表面吸着構造の決定 ③X線定在波法によるシリコン基板上のシリサイド界面構造の決定 ④金属単結晶表面における分子の吸着構造の決定 ⑤吸収分光法による液晶および有機太陽電池材料の配向解析 ⑥LB膜の構造解析 ⑦斜入射X線反射率法による半導体表面酸化膜および磁性体多層膜の解析 ⑧全反射蛍光XAFSによる半導体ヘテロ界面の原子構造解析 |
①結晶表面へ物理および化学吸着した分子の二次元構造の精密解析と構造相転移の研究 ②半導体結晶表面および界面の欠陥構造の精密解析 ③乱れた結晶表面のドメイン構造の精密解析 ④酸化、腐食およびさまざまな表面化学反応過程の動的解析 ⑤融解および結晶成長における固液界面の精密解析 ⑥半導体のエピタキシャル成長過程の動的解析 ⑦人工格子のMBEおよびCVD成長過程のその場観察 ⑧単分子膜の形成過程および外部場応答の動的解析 ⑨固体界面のドメインおよび欠陥構造の精密解析 ⑩薄膜中でのX線の干渉を利用した特定界面および特定層の選択的解析 ⑪薄膜の構造相転移の精密解析 |
①表面・界面構造の精密決定と吸着現象の機構解明 ②固体界面の精密トポグラフィ |
6. 物質・材料の合成・加工 | ①X線リソグラフィーの技術開発とLSI製造プロセスへの応用 | ①放射光励起化学的気相成長法による薄膜成長 ②放射光固相エピタキシャル成長の研究 ③放射光エッチングによる物質・材料の加工 ④放射光照射による薄膜改質 |
|
7. 高輝度放射光の新しい性質を利用した解析 | これまでのところは、第二世代の放射光施設や実験室系の機器を用いた基礎研究が中心であり、高輝度放射光の利用については予備検討の段階にある。 | ①時間的および空間的にコヒーレンスの高いX線を用いた新しい計測法の研究 ②スペックル分光による相転移臨界現象、原子ゆらぎ、拡散の研究 ③微小試料を対象とした磁気ブラッグ散乱による磁気構造解析 ④磁気コンプトン散乱による磁気特性解析 ⑤表面磁気散乱による表面磁性解析 ⑥核共鳴散乱による時間域のX線メスバウアー効果の実現とその応用に関する研究 ⑦核共鳴散乱を用いたX線干渉実験 ⑧微弱な非弾性散乱、特に超高分解能フォノン分光、共鳴ラマン散乱による構造研究 ⑨高エネルギーX線による重元素結晶の透過観察 ⑩高エネルギーX線による重元素のK殻励起発光・吸収分光および散乱実験による材料解析 |
①イオンビーム総合物性測定およびESR、NMR、SQUIDなどの併用による多目的物性研究 ②原子核の励起現象、特に共鳴蛍光、内部転換電子分光、摂動角相関などの新しい計測法に関する研究 ③SRによる放射化分析の研究 ④電子励起の非弾性散乱による電子状態の解析 |
注)横軸の現状(a)、中期課題(b)と長期課題(c)については以下のとおり。
既存の放射光施設によって行われている研究課題を中心にまとめた。 | |
大型の放射光施設で計画中や提案されている課題を中心にまとめた。 | |
大型の放射光施設の利用に関して、SPring-8、日本放射光学会、SPring-8利用者懇談会、欧州ESRFや米国APSなどで議論・検討されている将来に重要になる研究課題を中心にまとめた。 |
表2 放射光施設(SPring-8を中心とした)を利用した物質・材料系研究開発に必要な計測・解析機器および附属実験施設(ビームライン)のあり方総括表
大分類 | 区 分 | ビ ー ム ラ イ ン の 仕 様 | ||
---|---|---|---|---|
光 源 | 試料位置での光の性質 | 各種付帯設備 | ||
価軽 電元 子素 帯の の内 電殻 子電 構子 造構 造 |
(1)固体軟X線分光 | ・アンジュレーター (円偏光、切換可) ・アンジュレーター (直線偏光) |
エネルギー:0.5~3 keV 分解能(⊿E/E):10-4 ビームサイズ:<0.5 mm 光子数:1013~1014 photons/s |
マイクロビーム光学系 高分解能軟X線分光系 超高真空試料室 スピン分析系 RI利用設備 |
(2)軟X線分光 | ・アンジュレーター (円偏光、切換可) ・アンジュレーター (直線偏光) |
エネルギー:0.05~1 keV 分解能(⊿E/E):10-4~10-5 ビームサイズ:0.1~1 mm 光子数:1010~1012 photons/s |
マイクロビーム光学系 高分解能軟X線分光系 高分解能電子分光系 超高真空試料室 スピン分析系 |
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(3)表面電子構造解析 | ・アンジュレーター (円偏光、切換可) ・アンジュレーター (直線偏光) |
エネルギー:0.5~3 keV 分解能(⊿E/E):10-4 ビームサイズ:<0.1 mm 光子数:1013~1014 photons/s |
マイクロビーム光学系 高分解能電子分光系 超高真空試料処理室 スピン分析系 |
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重 元 素 内 殻 電 子 構 造 |
(4)精密組成及び 化学分析 |
・アンジュレーター ・MPW ・偏向電磁石 |
エネルギー:1~120 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-4 ビームサイズ:0.01~0.1 mm 光子数:109~1011 photons/s |
マイクロビーム光学系 精密ゴニオメータ 位置敏感X線検出系 高分解能X線分光系 液体・融体用試料室 |
(5)超微量化学状態 分析 及び 高精度薄膜解析 |
・アンジュレーター (直線偏光) |
エネルギー(1次):1~15 keV 分解能(⊿E/E):<10-4 ビームサイズ:0.1 μm~0.1 mm 光子数:1016 photons/sec |
マイクロビーム光学系 高分解能結晶分光器 クリーンルーム 全反射実験用精密光学系 超高真空薄膜チャンバー |
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(6)内殻精密励起分光 | ・アンジュレーター (円・直線偏光) ・アンジュレーター (直線偏光) |
エネルギー:1~25 keV 分解能(⊿E/E):10-4 ビームサイズ:<0.5 mm 光子数:1015 photons/sec |
高分解能X線分光系 精密ゴニオメータ 高分解能半導体検出器 原子・分子イオン源 液体・融体用試料室 スピン分析系 |
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(7)内殻励起表面解析 | ・アンジュレーター (円・直線偏光) ・アンジュレーター (直線偏光) |
エネルギー:1~60 keV 分解能(⊿E/E):10-4~10-5 ビームサイズ:<0.1 mm 光子数:1014 photons/sec |
マイクロビーム光学系 高分解能電子分光系 超高真空試料処理室 スピン分析系 |
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(8)極端条件下物質 総合解析 |
・アンジュレーター | エネルギー:0.5~60 keV 分解能(⊿E/E):10-4~10-5 ビームサイズ:<0.01 mm 光子数:1013 photons/sec |
極端条件発生用試料室 高分解能光電子分光系 高分解能X線分光系 電子顕微分光系 マイクロビーム光学系 液体・融体用試料室 二次元X線検出系 |
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結 晶 構 造 ・ 粒 界 微 小 構 造 ・ 分 子 構 造 |
(9)超精密単結晶構造 解析 |
・アンジュレーター ・MPW |
エネルギー:5~70 keV 分解能(⊿E/E):10-4〜10-5 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:1010~1014 photons/s |
精密4軸回折系 ワイゼンベルグカメラ 位置敏感X線検出系 |
(10)超精密粉末結晶 構造解析 |
・アンジュレーター ・MPW ・偏向電磁石 |
エネルギー:5~70 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-5 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:1010~1013 photons/s |
精密ゴニオメータ 位置敏感X線検出系 カッパゴニオ |
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(11)精密局所 構造解析 |
・アンジュレーター ・MPW ・偏向電磁石 |
エネルギー:0.3~70 keV 分解能(⊿E/E):10-4〜10-5 ビームサイズ:<0.001 mm 光子数:108 photons/s |
精密ゴニオメータ 二次元X線検出系 低収差集束ミラー系 液体・融体用試料室 X線全反射解析装置 |
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(12)時間分解 構造解析 |
・MPW ・偏向電磁石 ・アンジュレーター |
エネルギー:5~70 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-5 あるいは白色光 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:1010~1013 photons/s |
精密ゴニオメータ 二次元X線検出系 高速X線検出系 高分解能半導体検出器 液体・融体用試料室 超高真空対応 X線全反射解析装置 |
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(13)極端条件下 構造解析 |
・アンジュレーター ・MPW ・偏向電磁石 |
エネルギー:5~70 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-5 あるいは白色光 ビームサイズ:0.001~0.1 mm 光子数:1010~1013 photons/s |
精密ゴニオメータ 二次元X線検出系 高速X線検出系 高分解能半導体検出器 液体・融体用試料室 極端条件発生用試料室 |
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(14)表面・界面 構造解析 |
・アンジュレーター ・偏向電磁石 |
エネルギー:5~70 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-5 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:1011~1015 photons/s |
精密4軸回折系 精密ゴニオメータ 垂直回転6軸回折系 二次元X線検出系 液体・融体用試料室 表面力測定装置 |
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(15)高精密X線 小角散乱 |
・アンジュレーター | エネルギー:5~70 keV 分解能(⊿E/E):10-3 ビームサイズ:<1 mm 光子数:1011 photons/s |
微小発散角X線光学系 精密ゴニオメータ 二次元X線検出系 データ処理システム 液体・融体用試料室 |
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(16)弾性散漫散乱 | ・アンジュレーター | エネルギー:5~70 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-4 あるいは白色光 ビームサイズ:0.1~10 mm 光子数:1011~1015 photons/s |
精密4軸回折計 試料加熱・冷却機構 精密ゴニオメータ 二次元X線検出系 データ処理システム |
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(17)軟X線散乱分光 | ・アンジュレーター | エネルギー:0.05~1 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-5 ビームサイズ:<1 mm 光子数:1012 photons/s |
高分解能初段分光系 精密ゴニオメータ 位置敏感X線検出器 小角散乱用分光系 |
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(18)XAFS | ・アンジュレーター ・偏向電磁石 |
エネルギー:5~90 keV 分解能(⊿E/E):10-4〜10-5 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:109~1014 photons/s |
精密ゴニオメータ 高分解能半導体検出器 データ処理システム 液体・融体用試料室 |
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(19)DAFS | ・アンジュレーター ・偏向電磁石 |
エネルギー:5~90 keV 分解能(⊿E/E):10-4〜10-5 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:109~1014 photons/s |
精密4軸回折系 精密ゴニオメータ 高分解能半導体検出器 データ処理システム |
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(20)多波長異常分散 構造解析(MAD) |
・アンジュレーター ・MPW ・偏向電磁石 |
エネルギー:5~90 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-5 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:109~1014 photons/s |
精密ゴニオメータ 二次元X線検出系 データ処理システム 試料冷却機構 |
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(21)振動分光 | ・偏向電磁石 | 波長範囲:2~1000 μm 偏光が利用できること |
高集光能赤外用 フロントエンド 高分解能赤外・遠赤外 分光系 液体・融体用試料室 |
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(22)光音響 | ・偏向電磁石 ・MPW |
エネルギー:5~90 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-4 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:109~1015 photons/s |
超高感度高速光-熱検出系 三次元光-熱変換検出系 マイクロビーム分光系 データ処理システム |
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微 小 相 互 作 用 |
(23)X線磁気散乱 | ・アンジュレーター (円偏光、切換可) ・MPW |
エネルギー:3~70 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-4 ビームサイズ:0.01~1 mm 光子数:1011~1015 photons/s |
偏光解析仕様 精密4軸回折系 スピン偏極電子分光系 XAFS測定系 RI利用設備 二次元X線検出系 |
(24)コンプトン散乱 | ・楕円偏光MPW | エネルギー:60~300 keV 分解能(⊿E/E):10-3〜10-4 ビームサイズ:0.1~1 mm 光子数:1011~1013 photons/s |
精密ゴニオメータ 二次元X線検出系 RI利用設備 |
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(25)核共鳴散乱 | ・アンジュレーター ・MPW |
エネルギー:5~75 keV 分解能(⊿E/E):10~100 meV ビームサイズ:0.01~0.1 mm 光子数:109~1011 photons/s |
精密4結晶分光系 精密ゴニオメータ 二次元X線検出系 RI利用設備 |
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(26)非弾性散乱 | ・アンジュレーター | エネルギー:5~70 keV 分解能(⊿E/E):10-5〜10-8 ビームサイズ:0.01~0.1 mm 光子数:109~1011 photons/s |
精密ゴニオメータ 超高分解能分光系 データ処理システム 液体・融体用試料室 |
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(27)コヒーレント X線光学 |
・アンジュレーター | エネルギー:8~50 keV 分解能(⊿E/E):10-4〜10-8 ビームサイズ:>0.01 mm (ただしコヒーレント領域) 光子数:1014 photons/s |
精密ゴニオメータ 超高分解能分光系 X線干渉計 位相シフター |
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(28)核励起 | ・MPW ・超高エネルギー 挿入光源 |
エネルギー:50 keV~1 MeV 分解能(⊿E/E):>10-3 ビームサイズ:1~10 mm 光子数:>1012 photons/s |
RI利用設備 精密ゴニオメータ 高エネルギーX線検出系 放射線検出系 |
|
形 態 観 察 | イ メ | ジ ン グ |
(29)トポグラフィー | ・MPW ・偏向電磁石 |
エネルギー:10~100 keV 分解能(⊿E/E):10-4〜10-5 あるいは白色光 ビームサイズ:1~100 mm 光子数:1013 photons/s |
高精密試料ステージ 高精度コリメータ 高効率X線検出系 高分解能半導体検出器 画像処理システム |
(29)X線CT | ・MPW | エネルギー:1~120 keV 分解能(⊿E/E):>10-4 ビームサイズ:0.1 × 300 mm 光子数:1011 photons/s |
X線CT用光学系 高精度コリメータ 高精度試料台 二次元X線検出系 データ処理システム |
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(30)X線顕微分光 | ・アンジュレーター | エネルギー:5~20 keV 分解能(⊿E/E):10-4 ビームサイズ:<0.1 μm 光子数:109 photons/s |
マイクロビーム光学系 高分解能X線分光系 二次元X線検出系 画像処理システム |
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(31)軟X線顕微鏡 | ・アンジュレーター | エネルギー:0.4~5 keV 分解能(⊿E/E):10-2〜10-3 ビームサイズ:<0.03 mm 光子数:1015 photons/s |
マイクロビーム光学系 結像型X線顕微分光系 二次元X線検出系 画像処理システム |
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(32)X線 ホログラフィー |
・アンジュレーター | エネルギー:1~12 keV 分解能(⊿E/E):10-4 ビームサイズ:>0.01 mm (ただしコヒーレント領域) 光子数:1014 photons/s |
in-line及びoff-axis ホログラフィー光学系 二次元X線検出系 波面再生などの画像処理 システム |
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物 質 創 製 |
(34)短波長 リソグラフィー |
・偏向電磁石 ・MPW ・アンジュレーター |
エネルギー:3~12 keV 分解能(⊿E/E):10-1〜10-3 ビームサイズ:1~10 mm 光子数:1015 photons/s |
露光用光学系 ステッパー クリーンルーム 化学処理設備 |
(35)精密材料合成 | ・アンジュレーター ・偏向電磁石 ・MPW |
エネルギー:0.2~20 keV 分解能(⊿E/E):10-1〜10-4 ビームサイズ:0.01~10 mm 光子数:1015 photons/s |
薄膜合成装置 反応性ガス制御・処理系 複合表面解析装置 マイクロビーム光学系 X線顕微分光系 |
注)範囲指定の無い光子数については、分解能とビームサイズの制限が最も緩い条件下の試料位置での値を記している