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Volume 28, No.1 Pages 19 - 25

1. 最近の研究から/FROM LATEST RESEARCH

2017年度指定パートナーユーザー活動報告
超高圧高温ダイヤモンドセル実験の新展開
Novel Development of High-Pressure and High-Temperature Diamond-Anvil Cell Experiments

廣瀬 敬 HIROSE Kei

東京工業大学 地球生命研究所/東京大学 理学系研究科地球惑星科学専攻 Earth-Life Science Institute, Tokyo Institute of Technology / Dept. Earth and Planetary Science, The University of Tokyo

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SPring-8

 

(1)

指定時PU課題番号/ビームライン 2017A0072/BL10XU
PU氏名(所属) 廣瀬 敬(東京工業大学)
研究テーマ 超高圧高温ダイヤモンドセル実験の新展開
高度化 極限環境下におけるX線回折複合計測技術の高度化
利用研究支援 当該装置を用いた利用実験の支援
利用期 17A 17B 18A 18B 19A 19B 20A 21A 合計
PU課題実施シフト数 33.75 47.5 45 47 44.75 47 50.875 42 357.875
支援課題数 16 22 21 14 11 0 0 0 84

 

 

(2)PU活動概要
1)高度化への協力
①新型アンジュレータの導入

 今回の高度化の目玉である新型アンジュレータは、2018年度中に入れ替えを終え、2019A期から利用を開始した。以来、X線ビームの位置や強度が安定化し、効率よくビームタイムが利用できるようになった。
 さらに、新型アンジュレータの導入に合わせ、高解像度3次元イメージングシステムの導入・開発を開始した。試料を回転させながら数千枚の画像取得を実施し、ラミノグラフィー解析を行って、試料の3次元画像構築を実現した。すでに分解能300 nm程度の鮮明な透過像の撮影に成功している。より鮮明な立体像解析を行うために、現在は拡大率を100倍に上げる改良をしつつある。またXAFS測定の計測基盤技術について検討し、SPring-8における超高圧高温下における鉄を含むいくつかの試料のXAFS測定について新たな知見を共有した。

 

②レーザー加熱光学系の改良
 今回のレーザー加熱システムの高度化に関しては、まず、DAC(ダイヤモンドアンビルセル)中で加熱された試料の輻射温度を測定するためのCCDと分光器を最新型のものに交換した。従来、温度測定は数秒に一度程度に限られていたが、約10-100 msecでの繰り返し温度計測が可能になった。これにより、XRDデータを取得した際の試料温度を、時間差なく測定できるようになった。特に、融解温度のより正確な決定が可能になった。また、融解中の温度変化も詳細に追えるようになり、融解組織の解釈も容易になった。
 さらに今回は、レーザーによる均一な加熱の実現を目指した改良を行った。ビームライン担当者と共同で、レーザー加熱光学系の設計、および加熱試験を繰り返し、今回piシェイパとエキスパンダを組み合わせた新規のレーザーホモジナイズシステムの構築を行った。従来の光学系を用いた場合、X線径内部で10%以上の温度勾配が生じていたが、最大100 μmの加熱領域内の温度勾配を5%以下に抑えることに成功した。これにより、地球深部のマグマやコアの液体金属の密度および構造観察が精度良く行えるようになった。また、液体試料の全溶融状態を長時間維持することが可能になり、XRDハローシグナルを使った密度測定の精度も向上した他、物性値の温度依存性導出についても精度が良くなった。

 

 

2)高度化に関連する利用実験
①高圧下における液体の密度決定

 液体の高圧実験は固体のそれに比べてはるかに難しい。コアの軽元素を直接制約するには、まずは観測値である液体コアの密度と液体鉄・鉄合金の比較である。これまで高圧下で液体の密度の精密測定は困難とされていた。しかしわれわれは、液体からのXRDハローシグナルから動径分布関数を得るための新しい解析法を開発し、116 GPa(万気圧)・4350 Kまで、液体鉄の密度を誤差1%以下で決定することに成功した[Kuwayama et al., 2020 PRL]。実験温度に大きな不確定性がある衝撃圧縮実験を除くと、驚くべきことに、これが高圧下の液体鉄の密度を決めた最初の論文である。さらにはBL43LXUにて非弾性散乱測定を行って45 GPaまでの圧力下で液体純鉄の縦波速度決定にも成功したことにより、より精度の良い、圧力-温度-密度-縦波速度-グルナイゼン係数の関係式を構築することができた(図1)。

 

図1 各圧力温度における液体鉄の密度。Kuwayama et al. (2020)より引用。Copyright 2020 by The American Physical Society

 

 

 これまで、地球の外核(液体コア)の密度は、液体鉄に比べて、およそ10%程度軽いとされてきた。今回の結果は、どの深さでも一様に7.5%軽いことを示す。どの深さでも純鉄との差が変わらないことは、コアの液体の圧縮率は純鉄と変わらないことを意味している。また、液体コアと固体コアの密度差はその境界において約5%とされているが、そのうち液体と固体の違いに由来する密度差はおよそ半分であることも明らかになった。これら2つの新しい結果は、長い間謎とされ地球科学の第一級の問題である、コアの化学組成(鉄とニッケル以外の軽元素の種類と量)に極めて重要な制約をかけることができる。

 

②地球深部物質の熱伝導率の精密決定
 以前われわれは金属鉄の熱伝導率が従来の3倍以上高いことを示した[Ohta et al., 2016 Nature]。一方同時に、Konôpková et al. [2016 Nature]は従来と同レベルの値を報告した。この違いを検証すべく、本PU課題では、まず熱伝導率の結晶方位依存性を明らかにした[Ohta et al., 2018 Frontiers in Earth Science]。その結果、結晶方位によって熱伝導率が3倍程度異なることを示し、両者の違いにはそれが原因となっている可能性を示した。同時に、結晶方位がランダムな場合、やはり従来の推定値よりも十分に大きな伝導率を持つことを示した。
 また、地球コアは純粋な鉄ではないことから、熱伝導率を下げる不純物の効果を見積もることが重要である。金属鉄中のケイ素と硫黄についてはすでに不純物抵抗が決定されていたものの、コアの軽元素として大きな注目を集めつつある水素の不純物抵抗については、これまで全くわかっていなかった。そこで本PU課題では、鉄−水素合金の不純物抵抗を決定し、その効果は他の軽元素に比べてかなり小さいこと、つまりコアが鉄−水素合金であれば熱伝導率が高いことを明らかにした[Ohta et al., 2019 Comptes Rendus Geoscience]。
 さらに、これらの測定で観察された高い熱伝導率(低い電気伝導率)は、レーザーで加熱した試料中の温度勾配が原因になっているのではないか(実は低温の場所の電気伝導率を測定しているのではないか)という可能性が他のグループによって指摘された。そのような温度勾配の問題を解決するため、われわれはレーザー加熱の代わりに抵抗加熱式DAC(鉄試料に直接電気を流して発熱させる、レーザー加熱よりも試料温度の空間的時間的変化がずっと小さい)(図2)を使ってFe-Si合金の高い熱伝導率(低い電気伝導率)を確認した[Inoue et al., 2020 EPSL]。

 

図2 四端子法を用いた高圧下室温(左)と高温(右)におけるFe-Si合金の電気抵抗測定。Inoue et al. (2020)より引用。

 

 

 加えて、上記の結果はほぼすべて、固体鉄の熱伝導率(電気伝導率)を測定したものであり、地球コアに応用する際には固体と液体の伝導率の違いについて議論する必要があった。しかし、鉄が融解するとほぼ同時に試料形状が変化してしまうため、液体鉄の測定は困難であった。そこでわれわれは、単結晶アルミナにFIBで溝を作った箇所へ同じ形の鉄箔を詰めることにより変形を防ぐ[Suehiro, 2019 PhD thesis]、さらには最近導入された極短時間繰り返しXRDパターンの取得(1000枚/秒)が可能なCdTe X線検出器を使って融解直後(試料変形前)の伝導率を得ることができた[Ohta et al., submitted]。
 これらすべての結果は、地球コアの熱伝導率は従来の推定値の数倍高いこと、コアは初期地球から現在までに1000度程度冷却していること、内核の誕生は地球史において比較的最近であること(約6億年前)を示す。本PU開始前の成果も含め、本グループの代表的な成果となった[Ohta and Hirose, 2020 Nat. Sci. Rev.]。

 

③高圧下におけるXAFS測定
 これまで9 keV程度までしか出力できなかったアンジュレータを、6.5 keVまで出力できるアンジュレータに新調したため、鉄のK吸収端の測定が可能になった。ただし、DAC中で高圧下にある試料を測定する場合、鉄のK吸収端は7.1 keV程度とエネルギーが低く、ダイヤモンドによってX線のほとんどが吸収されてしまうため、XAFS測定は困難であるとされていた。そこで、低エネルギーのX線に対しても透明性の高いガスケットの開発および測定手法に合わせたDACの形状の最適化を行い、ダイヤモンドにX線を通さない高圧下その場XAFS測定手法をBL10XUで確立した。これを使って、Fe、Nb、WのXAFSスペクトルを得た。その手法は、その後のBL37XUやBL39XUでの測定にも活用されている。

 

④地球深部物質の融解曲線の決定
 地球コアの温度の推定値には現状2000度もの幅がある。鉄の高圧下における融解温度は、液体と固体の鉄合金が接する内核–外核境界の温度を推定する際のリファレンスとして極めて重要である。しかしながら、過去の研究において、内核–外核境界の圧力における鉄の融解温度にも1000度以上の大きな不一致が見られる。不一致の大きな原因として挙げられているのが、レーザー加熱による試料温度の時間的空間的不均質である。そこで本PU課題では、試料である鉄をヒーターにした新たな抵抗加熱式DAC実験により、鉄箔の抵抗値や発熱効率の変化を使って、鉄の融解曲線を静的圧縮実験としては過去最高の290 GPaまで決定することに成功した(図3)[Sinmyo et al., 2019 EPSL]。330 GPaの内核–外核境界圧力までほとんど外挿が必要ないことからも、これは信頼性の高い結果と言える。

 

図3 (上)鉄箔にかけた電圧と温度の関係を用いた融解温度決定(矢印)。(下)本測定でコア深部圧力まで決定された鉄の融解曲線(赤)。共にSinmyo et al. (2019)より引用。

 

 

 さらに特筆すべき成果として、FeH合金の高圧下の融解温度(融解曲線)を初めて決定することもできた[Tagawa et al., 2022 JGR Solid Earth]。従来、FeとFeHの間は連続固溶体であるとされてきた(図4左)。しかし今回、FeH端成分の融解温度が、FeとFeHの間の合金の融け始め温度よりも高いことから、Fe-FeH系がコアの圧力下では共融系であること(図4右)を初めて明らかにした。次のセクションで詳細に述べるように、水素はコアの主要な軽元素として近年大きく注目を浴びつつある。コア中に含まれる水素の最大量を理解する、さらにはコアの軽元素組成を決定する上で、Fe-FeH系の状態図は極めて重要である。

 

図4 Fe-FeH系の状態図。Tagawa et al. (2022)より引用。Copyright 2020 American Geophysical Union

 

 

⑤コアの結晶化と軽元素組成の制約
 コアの化学組成(Ni以外の不純物である、原子番号の小さな軽元素の種類と量)は70年間に渡る地球科学の大問題である。本PU課題では、軽元素の候補の1つでありながら、つい最近まで大きく注目されていなかった水素に着目し(図5に、それぞれのコアの軽元素候補につき、それを支持する論文の積算数を示す Hirose et al., 2013 Ann. Rev.より)、一連の実験を行った。

 

図5 コアの主要な軽元素の候補とそれぞれを支持する論文の積算数。Hirose et al. (2013)より引用。

 

 

 まず、コア–マントル(金属鉄–シリケイトメルト)間の水素の分配実験を行った[Tagawa et al., 2021 Nat. Commun.]。その結果(図6上)、従来の実験結果(+や×以外のシンボル)に比べて、われわれの結果(赤丸)は分配係数が大きい(コアに水素が行きやすい)ことがわかった(+と×は理論計算結果)。水素は低圧下では金属鉄から抜けてしまうため、それを考慮していない過去の実験は低い値を示す。マントル中の水と海水を加えた値に、コアが形成された高圧高温条件での分配係数を掛け算することにより、コアには0.3-0.6 wt%の大量の水素(海水中の水素の40-70倍に相当)が含まれていると推定できる(原子比にして、鉄の1/6から1/3)(図6下)。これはコアと純鉄の密度差の3割から6割を説明する。

 

図6 (上)金属鉄–シリケイトメルト間の水素の分配係数。(下)現在のマントル中の含水量の推定値とそれらから計算されるコア中の水素濃度。共にTagawa et al. (2021)より引用。

 

 

 次に、水素以外の有力な、揮発性のコアの軽元素である、炭素と硫黄についても同様の実験を行った。その結果、水素が存在している場合、特に炭素のコア/マントル間の分配係数が大きく下がることが明らかになった。つまり、水素がコアに入ると、炭素は入りにくくなる。このことは炭素がコアに少量しか含まれていないことを示唆するとても重要な結果である[Tsutsumi et al., in prep.]。
 さらに、水素と硫黄の両方が存在する場合の液体鉄の観察を高圧下で行ったところ、水と油のように2つに液体が分離してしまうこと(液体不混和)が観察された(図7)[Yokoo et al., 2022 Nat. Commun.]。すなわち、コアに水素が多く含まれている場合、硫黄も少量であることがわかる。

 

図7 高圧高温実験の回収試料の走査イオン顕微鏡像。硫黄に富む液体鉄(暗い灰色)と水素に富む液体鉄(明るい灰色)が分離している。Yokoo et al. (2022)より引用。

 

 

 つまり、われわれのコア–マントル間の分配実験の結果が示すように、水素が重要な軽元素だとすると、残りは酸素とケイ素ということになる。そこで次に、内核の結晶化を理解するために、Fe-H-Si系(図8上)[Hikosaka et al., 2022 Sci. Rep.]とFe-H-O系(図8下)[Oka et al., 2022 GRL]の融解実験を行い、リキダス相関係を明らかにした。2つの図のFe頂点に近いエリア(Feとラベルされた部分)の液体組成が、軽元素に乏しい内核を結晶化させることが可能である。これらの実験は比較的低い圧力下で行われたに過ぎないが、これらはFe-Si系[Hasegawa et al., 2021 GRL]、Fe-O系[Oka et al., 2019 AmMin]の超高圧までの実験結果、さらには上述のFeHの融解曲線[Tagawa et al., 2022 JGR Solid Earth]によって、高圧へ外挿することができる。そうして得られる状態図は、水素を含む液体コア組成の可能な範囲を制約する。

 

図8 高圧下におけるFe-Si-H系(上)とFe-O-H系(下)のリキダス相関係。地球の液体コアの組成はFeの領域内にある必要がある。シンボルは実験点。Hikosaka et al. (2022)(上)とOka et al. (2022)(下、Copyright 2020 American Geophysical Union)より引用。

 

 

 以上の水素を含む鉄合金に関する一連の実験結果から、コア中の水素量、さらには他の4つの軽元素の組成が狭い範囲に制約されつつある[Hirose et al., 2021 Nat. Rev. Earth & Environ.]。この研究テーマは、申請者の新しい科研費のプロジェクト、特別推進研究「超高圧実験による地球コアの軽元素組成の解明」(令和3年度~7年度)の研究目的として引き継がれ、研究が継続されている。

 

 

3)高度化に関連する利用者支援
 今回の高度化の目玉である、新型アンジュレータの導入によるX線ビームの安定化については、BL10XUのすべてのユーザーが限られたビームタイムを有効に使うことに大きく貢献している。また前述のように、特に微小径X線を使うユーザーや、X線の透過率測定を行うユーザーには特にメリットが大きいはずである。現場におけるユーザー支援については、レーザー加熱システムの調整を随時行った。
 加えて、今回の新型アンジュレータの導入はSPring-8-IIへの移行を見越したものである。他のビームラインに先駆けて、新型アンジュレータの製作・運用をしたことにより、将来のSPring-8-IIユーザーに陰で貢献できた。SPring-8-II改造後のBL10XUユーザーは、数多くのアンジュレータ交換がなされる中で、既にBL10XUのアンジュレータは確保されているため、改造後早々に実験を開始することができるはずである。

 

 

(3)成果リスト(査読付き論文)
 SPring-8利用研究成果登録データベースに登録済みで、PU課題番号が関連づけられた査読付き論文のみを掲載します(その他、PUとして支援した一般課題の発表論文やポスター発表、受賞歴など多数の成果がありますが、掲載スペースの都合上割愛しています)。

[1] SPring-8 Publication ID = 37086
K. Ohta et al.: "An Experimental Examination of Thermal Conductivity Anisotropy in hcp Iron" Frontiers in Earth Science 6 (2018) 176.

[2] SPring-8 Publication ID = 37909
K. Ohta et al.: "Electrical Resistivity of fcc Phase Iron Hydrides at High Pressures and Temperatures" Comptes Rendus Geoscience 351 (2019) 147-153.

[3] SPring-8 Publication ID = 39014
S. Tateno et al.: "Fe2S: The Most Fe-Rich Iron Sulfide at the Earth's Inner Core Pressures" Geophysical Research Letters 46 (2019) 11944-11949.

[4] SPring-8 Publication ID = 39960
H. Inoue et al.: "Resistivity Saturation of hcp Fe-Si Alloys in an Internally Heated Diamond Anvil Cell: A Key to Assessing the Earth's Core Conductivity" Earth and Planetary Science Letters 543 (2020) 116357.

[5] SPring-8 Publication ID = 40405
Y. Kuwayama et al.: "Equation of State of Liquid Iron under Extreme Conditions" Physical Review Letters 124 (2020) 165701.

[6] SPring-8 Publication ID = 41891
S. Tagawa et al.: "Experimental Evidence for Hydrogen Incorporation into Earth's Core" Nature Communications 12 (2021) 2588.

[7] SPring-8 Publication ID = 41892
K. Ohta et al.: "The Thermal Conductivity of the Earth's Core and Implications for its Thermal and Compositional Evolution" National Science Review 8 (2020) nwaa303.

[8] SPring-8 Publication ID = 41893
Y. Okuda et al.: "Anomalous Compressibility in (Fe, Al)-bearing Bridgmanite: Implications for the Spin State of Iron" Physics and Chemistry of Minerals 47 (2020) 40.

[9] SPring-8 Publication ID = 41894
Y. Okuda et al.: "Thermal Conductivity of Fe-bearing Post-perovskite in the Earth's Lowermost Mantle" Earth and Planetary Science Letters 547 (2020) 116466.

[10] SPring-8 Publication ID = 41895
S. Suehiro et al.: "High-temperature Electrical Resistivity Measurements of hcp Iron to Mbar Pressure in an Internally Resistive Heated Diamond Anvil Cell" High Pressure Research 39 (2019) 579-587.

[11] SPring-8 Publication ID = 41896
K. Hikosaka et al.: "The Stability of Fe5O6 and Fe4O5 at High Pressure and Temperature" American Mineralogist 104 (2019) 1356-1359.

[12] SPring-8 Publication ID = 41897
Y. Okuda et al.: "Effect of Spin Transition of Iron on the Thermal Conductivity of (Fe, Al)-bearing Bridgmanite" Earth and Planetary Science Letters 520 (2019) 188-198.

[13] SPring-8 Publication ID = 41898
K. Hirose et al.: "Hydrogen Limits Carbon in Liquid Iron" Geophysical Research Letters 46 (2019) 5190-5197.

[14] SPring-8 Publication ID = 41899
I. Mashino et al.: "Melting Experiments on the Fe–C Binary System up to 255 GPa: Constraints on the Carbon Content in the Earth's Core" Earth and Planetary Science Letters 515 (2019) 135-144.

[15] SPring-8 Publication ID = 41900
M. Kusakabe et al.: "Melting Curve and Equation of State of β-Fe7N3: Nitrogen in the Core?" Journal of Geophysical Research: Solid Earth 124 (2019) 3448-3457.

[16] SPring-8 Publication ID = 41901
R. Sinmyo et al.: "Melting Curve of Iron to 290 GPa Determined in a Resistance-heated Diamond-anvil Cell" Earth and Planetary Science Letters 510 (2019) 45-52.

[17] SPring-8 Publication ID = 41902
S. Tateno et al.: "Melting Experiments on Fe–Si–S Alloys to Core Pressures: Silicon in the Core?" American Mineralogist 103 (2018) 742-748.

[18] SPring-8 Publication ID = 43536
T. Wakamatsu et al.: "Compressional wave velocity for iron hydrides to 100 gigapascals via picosecond acoustics" Physics and Chemistry of Minerals 49 (2022) 17.

[19] SPring-8 Publication ID = 43803
S. Tagawa et al.: "High-pressure melting curve of FeH: implications for eutectic melting between Fe and non-magnetic FeH" Journal of Geophysical Research: Solid Earth 127 (2022) e2022JB024365.

[20] SPring-8 Publication ID = 43804
K. Hikosaka et al.: "Melting phase relations in Fe-Si-H at high pressure and implications for Earth's inner core crystallization" Scientific Reports 12 (2022) 10000.

[21] SPring-8 Publication ID = 43805
K. Oka et al.: "A cotunnite-type new high-pressure phase of Fe2S" American Mineralogist (2022).

[22] SPring-8 Publication ID = 43806
S. Tagawa et al.: "High-temperature equation of state of FeH: implications for hydrogen in Earth's inner core" Geophysical Research Letters 49 (2022) e2021GL096260.

[23] SPring-8 Publication ID = 43807
S. Yokoo et al.: "Stratification in planetary cores by liquid immiscibility in Fe-S-H" Nature Communications 13 (2022) 644.

[24] SPring-8 Publication ID = 43808
Y. Kuwayama et al.: "Post-perovskite phase transition in the pyrolitic lowermost mantle: implications for ubiquitous occurrence of post-perovskite above CMB" Geophysical Research Letters 49 (2022) e2021GL096219.

[25] SPring-8 Publication ID = 43809
M. Hasegawa et al.: "Liquidus phase relations and solid-liquid partitioning in the Fe-Si-C system under core pressures" Geophysical Research Letters 48 (2021) e2021GL092681.

[26] SPring-8 Publication ID = 43817
K. Hirose et al.: "Light elements in the Earth's core" Nature Reviews Earth & Environment 2 (2021) 645-658.

[27] SPring-8 Publication ID = 44608
K. Oka et al.: "Melting experiments on Fe-O-H and Fe-H: Evidence for eutectic melting in Fe-FeH and implications for hydrogen in the core" Geophysical Research Letters 49 (2022) e2022GL099420.

 

 

 

廣瀬 敬 HIROSE Kei
東京工業大学 地球生命研究所
東京大学 理学系研究科地球惑星科学専攻
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
TEL : 03-5841-4574
e-mail : kei@eps.s.u-tokyo.ac.jp

 

 

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