Volume 27, No.4 Page 430
5. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM USERS
SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)四季報
SPRUC Communications
SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)会長/筑波大学 数理物質系 エネルギー物質科学研究センター Faculty of Pure and Applied Sciences, University of Tsukuba
1. SPring-8シンポジウム2022
SPring-8シンポジウム2022は、2022年9月25日(日)と26日(月)の2日間、SPring-8放射光普及棟大講堂・中講堂とオンラインのハイブリッドにより開催されました。今年度は、東京大学にホストをお願いしました。前日からの入念な準備と当日の運営を担当いただいた杉本行事幹事をはじめとする実行委員の皆様に感謝の意を表します。詳細については杉本行事幹事による報告を参照してください。現場の様子と、私が気になった点について記述します。会場の配置はこれまでのオンライン開催とは異なり、約10名の実行委員が並んで待機していました。当日、会場には、参加者、スタッフ含めて常時50~60名程度が参加していました。初日に、“SPring-8がつむぐ学術と社会のリンケージ”の主題で東京大学のセッションが行われ、続いてパネルディスカッションが行われました。最初の講演で、大型プロジェクト研究で複数の企業とトップサイエンティストが集う産学連携について東京大学の伊藤耕三先生より話がありました。広範にわたる成果とその成果を生み出した仕組みはパネルディスカッションでも話題になりました。続いて、東京大学の三村秀和先生より、研究者の関心からの産学連携への道筋として、加工のその場観察の話がありました。先生自身の産学連携への考え方が示され印象的でした。2日目には、SPring-8利用のみならず、AlphaFoldやマテリアルインフォマティクスなど関連研究分野の最先端の研究成果が目白押しで圧巻の内容でした。今回、何名かの現地参加者から現地参加が可能で良かったとの意見を伺いました。是非、次回は対面での開催を期待します。来年度は大阪大学にホストをお願いする予定です。
2. SPring-8秋の学校
昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で12月に延期された「SPring-8秋の学校」については、今年は9月4日から7日の日程で開催されました。3年ぶりに秋の開催でしたが60名の参加者がありました。初日を見学した印象は、全国から学生が集まっているということと、女性の参加者数が多いことでした。実際の参加者は男性44名、女性16名でした。ジェンダーバランスの観点では、放射光分野の将来は明るいのではとも思えました。また、参加者の半数以上が放射線業務従事者資格を有しておらず、夏の学校と異なる秋の学校の特徴が出ていることもわかりました。懇親会は中止でしたが、皆さん、楽しそうに参加していたのが印象的でした。担当の松村行事幹事をはじめJASRIの実行委員の皆様、基礎講義、グループ講習を担当いただいたSPRUC研究会の皆様に感謝いたします。詳細については、松村行事幹事の報告をご参照ください。
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