Volume 21, No.3 Pages 193 - 197
2. 研究会等報告/WORKSHOP AND COMMITTEE REPORT
The International Conference on X-ray Optics, Detectors, Sources, and their Applications 2016(XOPT2016)会議報告
Report on the International Conference on X-ray Optics, Detectors, Sources, and their Applications 2016 (XOPT2016)
1. はじめに
2016年5月18日(水)~20日(金)に神奈川県横浜市のパシフィコ横浜において、International Conference on X-ray optics, detectors, sources, and their applications 2016(XOPT2016)が開催された(http://xopt.opicon.jp/)。XOPTは、Optics & Photonics International Congress 2016(OPIC2016)(http://opicon.jp/ja/)を構成する11の専門国際会議の一つとして今回初めて開催された国際会議で、理化学研究所放射光科学総合研究センターの石川哲也センター長と大阪大学の山内和人教授がConference chairを務めた。
なお、OPICは国内最大級の光科学の国際会議で、2012年から毎年横浜で開催されており、今年が第5回目の開催であった。OPIC2016の4日間にわたる開催期間中には32ヵ国から1,000名余りが参加し、30%強が海外からの参加者であった。
2. XOPTの概要
Opening Remarksでは、初開催にあたりXOPTの開催趣旨がConference chairの山内教授から発表された(写真1)。XOPTの名前にあるように、X線の光学素子、検出器、X線光源からアプリケーションに至るまで、X線に関連した様々な分野を対象とし、幅広く活発な議論が行われることを期待するとのことであった。XOPT2016は、13件のinvited talksを含む33件のoral発表、35件のポスター発表が行われ、日本から56名、海外から20名の参加者があることが紹介された。
写真1 会議の様子(XOPT Opening Remarks)
XOPT2016の会期は3日間で、18日(1日目)の午前はOPICのプレナリーセッション、午後はXOPTと他の2つの専門国際会議であるThe 5th Advanced Lasers and Photon Sources(ALPS)とInternational Conference on High Energy Density Science(HEDS)との合同セッション(合計6件のinvited talks(内XOPTは2件))より始まった。
2~3日目全日はXOPT単独のセッションが一つの会場で行われ(内16件が海外からの発表)、3日目午後にはポスターセッションが開催された。ポスターセッションは、OPICと同時に開催され、300社強が出展した光学機器関連企業の展示会(OPIE'16: Optics & Photonics International Exhibition)とともに展示ホール内で開催され、ポスターセッションと同時に企業展示を見学することができた。18日(1日目)の夜はOPICのレセプション、また19日(2日目)の夜はXOPTのバンケット(写真2)が和食の立食形式で催され、国内外からの参加者による研究交流の場として大いに盛り上がった。
写真2 XOPTバンケットの様子
2~3日目は、ポスターを含めて11のセッションから構成された(プログラム順)。
・X-ray source(1件(内invited 1件))
・X-ray optics for advanced light sources(4件(内invited 4件))
・X-ray microscopy & imaging(6件(内invited 2件))
・X-ray optics (I): refractive optics & applications(4件(内invited 1件))
・X-ray detectors(2件(内invited 1件))
・X-ray optics (II): reflective optics & applications(4件(内invited 2件))
・X-ray optics (III): optics for various spectroscopic methods(4件)
・Poster(欠席があったため29件)
・X-ray optics for advanced light sources(1件)
・X-ray sources(1件)
・X-ray diagnostics(4件)
SPring-8(アップグレード計画)、SACLAの他、LCLS、European XFELの光源・X線光学素子開発、各種顕微鏡(ミラーによる結像、位相イメージング、コヒーレント回折顕微法)、屈折型レンズ光学素子、ミラー型光学素子、分光に関する手法(SACLAビームスプリッタと遅延光学系、高分解能分光光学系)、検出器、X線ビーム診断法(LiFによる2次元強度分布検出、XFEL pump-probe法)などの講演があり多岐の分野にわたる。
3. XOPT2017
Closing Remarksでは、Program committeeである理化学研究所放射光科学総合研究センターの矢橋牧名博士より、今後の開催予定などについて発表が行われた。XOPTは今年から毎年開催する予定であり、次回のXOPT2017は今回と同じパシフィコ横浜にて2017年4月19日~22日に開催されるとのことである。また今後、XOPTが他の国際会議との違いを出し、特色ある会議となるよう努めるとのことであった。
4. 主な講演の内容
以下、招待講演を中心に、日程に沿って主な講演の内容を紹介する。
Facility, X-ray source:
●T. Ishikawa氏(invited:RIKEN SPring-8 Center)
今日の第三世代放射光リングやX線自由電子レーザー施設に至るX線光源やX線回折実験の登場の歴史が説明された後、SPring-8やSACLAの次世代光源の展望が示された。
●D. M. Fritz氏(invited:SLAC National Accelerator Laboratory)
LCLS-IIの計画と現状のLCLSについて説明、比較された。LCLS-IIでは現状のLCLSと比較して、エネルギー帯域は0.25~12.8 keVから0.25~25 keVに拡大、繰り返しレートは120 Hzから929,000 Hzに拡大、パワーは4 mJというアップグレードが2019年のFirst lightと2020年のユーザーオペレーションを目標に進められている。
●H. Tanaka氏(invited:RIKEN SPring-8 Center)
X線光源開発に関する歴史的な流れ、最前線と将来展望が述べられた。カオス光源として利用されてきたX線が、2009年SLACにおいてレーザー光源となり、ショートパルスや高い尖頭輝度といった特性を持つ大きな進歩を遂げ、更に高繰り返し化が図られている。一方で、リング型のシンクロトロン放射光施設は、高いコヒーレンス度、高い平均輝度を持つ将来光源の計画が進んでいる。更にリング型自由電子レーザー光源に至る課題やアプローチが述べられた。
X-ray optics for advanced light sources:
●R. Barrett氏(invited:ESRF)
ESRF ID-16のナノ集光ミラーにより集光サイズ23 nm × 27 nm(半値幅)、集光フォトン数7 × 1011 photon/s(W/B4C多層膜ミラー、120ペアで67%反射率、ΔE/E = 2%)を達成したことを紹介した。
●H. Sinn氏(invited:European XFEL)
European XFEL計画、現在の建設状況が説明された。2017年春にレージングを予定。X線ミラーは、ビームラインの振り分けミラーなど27枚の入手を計画している。XFELの波面を保つためには、高精度表面が要求されるばかりでなく、保持によるSAGの変化や、温度変化による変形などに対応が求められる。ミラーマウント法として、静電容量変位センサによるモニタとメカニカルベント方式を採用した。現状で入手した1枚の1 m長平面ミラーは、±1 nmの形状誤差で完成していると報告があった。
●A. Robert氏(invited:SLAC National Accelerator Laboratory)
LCLSにおける硬X線用光学系と評価方法。XFELはSR光と異なり発生方式上、強度、位置、エネルギースペクトル、タイミングなどにおいて、全てのパルスにおいて変動しており、利用実験のためにはこれらを評価することが要求される。これらを評価する光学系について発表された。タイミングモニタにおいては、ビスマス(Bi(111))格子間距離が約0.3 ps周期で振動する様子がタイミングの決定により明瞭に観察できることが示された。
●K. Tono氏(invited:SPring-8/SACLA)
SACLAにおける光学系。SACLAの最新状況と光学系の開発状況、サイエンスケースが述べられた。回折格子により波面を分割し、タイミングとスペクトル観察を同時に行うことで、ポンププローブdispersive XAFS実験が行えることなどの様々な開発成果が紹介された。
X-ray microscopy & imaging:
●C. G. Schroer氏(invited:DESY)
ナノ集光用屈折レンズ光学素子について、PETRA IIIでは、蛍光、回折、吸収分析が50 nm以下の空間分解能で、また、CDI(コヒーレント回折イメージング法)、タイコグラフィー分析が5 nm以下の空間分解能で10~50 keVのエネルギーで行われている。タイコグラフィーを利用することで、155 nm × 175 nmの集光プロファイルを5桁の強度レンジで回復した結果が示された。また、光軸方向のX線の伝搬の様子について、回復結果と実測結果が比較された。LCLSでは8.2 keVにおいてタイコグラフィーにより125 nmの集光サイズを評価した。
●A. Momose氏(invited:Tohoku University)
X線位相イメージングのためのグレーチング干渉計について。タルボ効果とモアレを利用し、位相分布を評価。果物のオレンジの吸収、位相、散乱コントラスト像の例を示し、実験室光源においてマルチスリットを利用した光源サイズの仮想的な小径化の手法により、19秒の露光時間、5 mGyで人間の手の吸収、位相、散乱コントラスト像を取得などが紹介された。
●S. Matsuyama氏(Osaka University)
ウォルター光学系に全反射ミラーを交差配置することで色収差なく50 nm分解能の結像を達成した結果が示された。
●J. Yamada氏(Osaka University)
ウォルターIII型光学系を採用することで、拡大倍率を従来のウォルターI型光学系よりも稼ぐことができ、今まで50 m級の光学系が必要であったのに対して、310倍の拡大倍率を2 mの光学系で実現できることをシミュレーションにより示した。36.1 nmのPoint spread function(点像分布関数)、10.48 µmのField of view(観察視野)であり、ミラーは作製済みと報告された。
●W. Yashiro氏(Tohoku University)
グレーチング干渉計の試料が斜入射反射ケースについて示された。SPring-8のBL20XUにおいて実験された。シリコンウエハ上にSiO2コートされた400 nmのラインアンドスペース構造に対して、入射角を変化させながら反射率を取得した結果、干渉効果により埋もれた構造が、しかも、光学系の分解能よりも小さな構造が観察できることが示された。
●T. Kimura氏(Hokkaido University)
環境セルアレイ内に封止した溶液中の試料を、SACLAでコヒーレント回折イメージング法により観察した結果を示した。環境セルアレイの作製法、バクテリアの観察例、自己組織化した15 nmのAuナノパーティクルや、15 nmと30 nmの混合Auナノパーティクルの13.9 nm分解能の観察例が示された。
X-ray optics (I): refractive optics & applications:
●A. Snigirev氏(invited:Immanuel Kant Baltic Federal University)
X線用屈折レンズ集光光学素子の概要について。開発史、ナノ・マイクロビーム用途から、直交配置とコリメータを組み合わせたSR用モノクロメータ(ΔE = ~1%)、分光結晶と組み合わせたモノクロメータ(~0.1 meV)、高調波カット、高エネルギー用集光素子(70 keVを1 µm、115 keVを0.78 µm、212 keVを5 µm)、暗視野結像、タルボ光学系などが紹介された。また、結晶ダイヤモンド屈折レンズを、XFELやSRフロントエンドの高フラックス、高熱負荷な環境下での用途を想定し、レーザーカッティングにより厚み1 mm程度のものを表面粗さ1 µm程度で加工、利用した例が示された。
●I. Snigireva氏(ESRF)
メソスコピック材料の観察にBe屈折レンズを利用した、フォトニッククリスタルの観察例、磁場中でコロイダル針鉄鉱(280 nm × 68 nm × 25 nm)が配列変化する様子などが紹介された。
●T. Hoshino氏(University of Tsukuba)
波長サイズのナノホールアレイ準結晶構造が、ナノ集光光学素子として機能する様子をシミュレーションにより検討した。
X-ray detectors:
●T. Hatsui氏(invited:RIKEN SPring-8 Center)
XFELや将来のSR光源のX線イメージング検出器について要件がまとめられ、LCLSで使用される検出器を含めた現状とアプローチについて述べられた。5~20 keV(検出効率が低下するものの最大30 keV)を目標利用エネルギー範囲としている。現状では6 keV、11,400 photons(SOPHIAS)が実測で最も良好である。単位面積当たりのピークシグナルが向上するように開発を行っている。SPring-8-II用に、17 kHzフレームレート、70 µmピクセルサイズ、0.3 Mピクセル数(768 × 384)、ピーク1,800 counts(12 keV)が計画中であり、2015年フィージビリティスタディー、2017年プロトタイプ、2019年センサー作製を計画している。
●Q. Xu氏(The Ohio State University)
GaN製X線検出器の開発について、ワイドバンドギャップ、熱安定性、高フルエンス耐性の特性を生かし、検出器を試作し、アルファ線を用いた放射線感受性の評価や、印加電圧対電流値の関係などの基礎的調査が行われた。
X-ray optics (II): reflective optics & applications:
●K. Yamauchi氏(invited:Osaka University)
X線ナノ集光や結像光学系に用いられるミラー光学系について発表された。Sub10 nm集光ミラー光学系、Advanced KB(ウォルターI型交差配置)光学系による50 nm分解能結像、形状可変ミラーによるズーム光学系で、集光サイズを回折限界で165 nm × 108 nm、375 nm × 220 nm、1,434 nm × 560 nm(半値幅)に調整した結果などが紹介された。
●H. Shiraji氏(Osaka University)
法線ベクトル計測型のナノ精度形状計測装置の開発について発表された。20 mm角で59.2 nm(PV)の形状を0.37 nm(RMS)の測定再現性で評価。干渉計による計測結果と比較し、システムエラーの精度程度で一致した。
●H. Motoyama氏(The University of Tokyo)
軟X線用の回転楕円体ミラーの開発に関して発表された。SACLA BL1に応用した場合、2段光学系を構築することで、2.1 × 1020 W/cm²が10 nm集光サイズに期待できることをシミュレーションにより示した。また楕円体ミラーに関して、波長13.5~19.5 nmの光源を用いて評価した結果、2.3 µm × 2.4 µm集光を達成した。
●H. Yumoto(invited:JASRI)
楕円面集光ミラーの開発について発表した。ミラー作製法として加工法と形状計測法を構築し、楕円面ミラーを1 nmRMSの形状誤差で作製した。SPring-8において7 keVのX線で集光性能を評価し、85 nm × 125 nm(半値幅)を達成した。
X-ray optics (III): optics for various spectroscopic methods:
●T. Osaka氏(Osaka University)
SACLAにおける硬X線split-and-delay光学系の開発について発表された。6.5~11.5 keVにおいて、−50~+47 ps(10 keV)の遅延時間を調整可能である。プラズマCVMでシリコンの薄片化とチャンネルカットの内面を歪みなく加工が可能である。
●N. G. Kujala氏(European XFEL)
European XFEL用高分解能シングルショットスペクトロメータ(HIREX spectrometer)について発表された。入射光を回折格子により0次光と1次光に分割、その後1次光をベントクリスタルにより発散し、2次元検出器で強度分布を取得。SRで評価し、ダイヤモンド回折格子(2 mm角の格子領域、200 nmと150 nmピッチ、5倍のアスペクト比)と、Si(110) 10 µm厚を半径150~50 mmに曲げたものとを組み合わせ、5 × 10-5前後のエネルギー分解能を得た。
●D. Ishikawa氏(RIKEN SPring-8 Center)
SPring-8 BL43LXUにおけるmedium-resolution、non-resonant、IXSスペクトローメータの構築について発表された。Si(660)とSi(440)チャンネルカット分光器を入れ子構造にし、22.7 meV(半値幅)分解能。モニリシックな結晶間の温度を調整することで60%スループットが向上した。球面バックスキャッタリング(Si(888))アナライザーをインバー、ガラス、Si(厚み1~3 mm)の張り合わせ構造で作製した。曲率半径1,900 mm±15 mm、100 mm × 95 mm × 15 mm、10 µrad(RMS)以下のスロープエラー等によりトータルΔE = 34 meV(半値幅)を得た。
X-ray optics for advanced light sources, X-ray sources, X-ray diagnostics:
●L. Samoylova氏(European XFEL)
European XFELの単結晶光学素子。ここでは高繰り返し(~4.5 MHz)と高熱負荷(10 Hzパルストレイン、各々10 kWパワー)が光学素子にさらされ、このような環境下で使用できなければならない。単結晶シリコンモノクロメータやセルフシード用の単結晶ダイヤモンドが用いられた光学系の評価、開発状況が示された。現状のシリコンモノクロ、ヒンジ方式(+32º~−3°)では、200パルストレインまでしか液体窒素温度冷却で熱負荷が耐えられない。
●D. J. Gibson氏(Lawrence Livermore National Laboratory)
レーザーコンプトンX線源について、26.5 keVを発生させ、1時間程度の安定出力を確認した。
●T. Pikuz氏(Osaka University)
LiFを利用したXFELの2次元プロファイル検出について発表された。SACLAにおいて200 nm集光ビームを光軸方向の様々な場所でLiFに照明した。10 keVでは蛍光領域が広がるためベストフォーカス位置で1.2 µm半値幅として検出された。
●M. Manfredda氏(Elettra)
ヘテロダインスペックル法によるFELの2次元トランスバースコヒーレンスの測定について発表された。コロイダル粒子の散乱スペックル像のフーリエ分析に基づいている。12.4 keVのSRにおける実験例の他、SPARC(LNF, Frascati - Italy)における400 nm波長領域のSASE FELに適応した結果を示した。
●L. Raimondi氏(Elettra-Sincrotrone Trieste ScpA)
FERMI FELにおける波面センサを利用したベンダブルKBミラーによる集光ビーム評価について発表された。波長32 nmにおいて、回折限界集光サイズが4.1 µm × 5.9 µm、波面センサでベストに調整後の集光サイズが5.5 µm × 6.2 µm、形状計測装置LTPによる実測した形状誤差を踏まえた集光サイズが5.1 µm × 6.0 µm、PMMA(polymenthyl methacrylate)によるアブレーション痕による集光サイズが7 µm × 8 µmであり、シミュレーションとアブレーション痕が良く一致していた。
●I. Inoue氏(RIKEN SPring-8 Center)
SACLAでのX-ray‒X-ray pump‒probe実験でダイヤモンドの破壊の様子を調べた。2パルス2色FELを使用し、波長と遅延時間の異なるpump光とprobe光のブラッグ反射光強度を波長分離することで、格子面間隔を反映したprobe光の時間変化により、フェムト秒オーダーのXFELによるダメージを観察した。
5. おわりに
XOPTはX線関連の多岐にわたる分野を対象とし、今回が初回の国際会議として催された。最新かつ最先端の研究成果が発表され、国際的に非常にレベルの高いサイエンスの議論がなされる場が日本で誕生したと感じられた。光源開発から検出器開発に至る多分野を対象とすることで、総合的なシステムとしてマッチしたX線分析法や顕微法の開発に役立つ横断的な議論ができることが本会議の強みであると考えられる。
本稿を読まれるX線に関連する研究に携わる全ての方にXOPTが周知され、次回XOPT2017は日本から最先端の研究成果を世界に発信する場として更なる発展の上で開催されることが期待される。
(公財)高輝度光科学研究センター 光源・光学系部門
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