ページトップへ戻る

Volume 18, No.4 Pages 329 - 335

4. 研究会等報告/WORKSHOP AND COMMITTEE REPORT

SPring-8シンポジウム2013報告
SPring-8 Symposium 2013 Report

久保田 佳基 KUBOTA Yoshiki

SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)行事幹事/大阪府立大学大学院 理学系研究科 Graduate School of Science, Osaka Prefecture University

pdfDownload PDF (3 MB)

 

1. はじめに
 去る9月7日、8日の両日、京都大学宇治おうばくプラザにおいて「SPring-8シンポジウム2013-Innovative Science & Technology for the Next Generation放射光科学の将来と産業イノベーション-」が開催されました。会場のおうばくプラザは、きはだホール、ハイブリッドスペース、セミナー室などからなり、モダンな作りながら木を使った落ち着いたデザインの施設でした。参加者は340名余りとシンポジウム史上過去最高人数であり、きはだホールはほぼ満席となりました。会期中は雨にも見舞われあいにくの天候でしたが、連日の残暑から考えれば過ごしやすい2日間でした。12,000人を超えるSPring-8の全ユーザーにより組織されるユーザーコミュニティにとって、このシンポジウムは研究成果報告ならびに様々な分野にわたるユーザーの科学技術的交流の場、そして、ユーザーと施設の間の意見交換の場として益々重要になっています。SPRUC発足から2回目となる今回のシンポジウムは、代表機関のひとつである京都大学にホストをお引き受けいただきました。京都大学は、iPS細胞を包含する物質-細胞統合システムやRISING事業による革新型蓄電池の開発、触媒・電池材料、磁性材料、構造材料をキーワードに産業の足腰を強化する元素戦略プロジェクト、フロンティアソフトマター連合体への参画など多彩な分野において高いレベルの研究を推進しています。そして、それらの研究はSPring-8の利活用を通して、産業との連携へとつながっています。京都大学の先生方を中心とした発表はこれらの連携活動の重要性や有効性を訴えるものであり、放射光科学の将来と産業イノベーションというサブタイトルにふさわしかったと思います。このような開催地のカラーが際立った構成は今後のシンポジウムのひとつの形かと思われます。



写真1 講演会場きはだホールの様子


2. オープニングセッション
 オープニングセッションでは雨宮慶幸会長からの開会挨拶に続いて施設側より理化学研究所(以下、理研)坪井裕理事および高輝度光科学研究センター(以下、JASRI)土肥義治理事長より挨拶がありました。施設側はSPring-8の次期計画についてユーザーの意見や協力を求めるべくSPRUCに期待していると述べられました。また、産業利用においては、産業プロセスへの取り組みが、これまでの経験則から科学的な研究結果に基づく検討へと変容してきたことからもわかるように、産業と学術の連携が重要であることが指摘され、そのような課題の中から、サイエンスの新しい課題を抽出して、学術のブレークスルーが起こることを期待していると述べられました。
 次に今回のシンポジウムの開催地である京都大学吉川潔理事よりご挨拶をいただきました。京都大学は、SPring-8の利活用を通して、3つの大きなプロジェクト、革新型蓄電池先端科学基礎研究RISING事業、触媒電池材料と構造材料の元素戦略拠点、物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)を推進していること、研究力や産業力を上げるためには基礎学術をいかに発展させるか、それがどれだけ重厚性を持っているかが重要であること、それを支えるSPring-8やJ-PARC、京コンピュータなどの先端的大型研究基盤施設を有する日本は有利な立場にあるが、それらを維持、改良する研究者の存在も大変重要であることを指摘された後、今後も世界最先端を維持していって欲しいと期待が述べられました。
 最後に文部科学省 科学技術・学術政策局 研究開発基盤課 量子放射線研究推進室 工藤雄之室長よりご挨拶をいただきました。SPring-8の学術から産業への幅広い活用は文科省も大変注目しており、今後も理研、JASRI、SPRUCが連携し、世界トップレベルの研究を推進するとともに産業と学術の連携がイノベーションへと繋がっていくことを期待していると述べられました。また、SPring-8を活用した成果を国民に見える形にし、大型施設に国費を投入する価値があることを示すことが、SPring-8を永続的に活用していくために大変重要であることを指摘されました。



写真2 文部科学省 科学技術・学術政策局 研究開発基盤課量子放射線研究推進室 工藤雄之室長の挨拶


3. 施設報告
 初めに理研 放射光科学総合研究センターの石川哲也センター長による「この一年、これからの一年」と題した講演がありました。播磨サイトはSPring-8とSACLAを有するユニークなサイトであり、今後向うべき方向として、世界を先導する基盤構築、共用の一層の促進、サイエンスフロンティアの拡大の3つを挙げられました。そのためには様々なレベルでの新規参入や入れ替わりが必要であり、より多くの利用を可能とするための選択肢や運転時間の増大、施設性能の向上、多施設との分業など様々なことを考えていく必要があることについて述べられました。世界では高性能蓄積リング光源の建設ラッシュが起こっていますが、SPring-8次期計画もその中にあり、エミッタンス100 pm・rad以下の蓄積リングは間違いなくできるであろうと力強い言葉がありました。一方、XFELに関しても世界の動向は早く、新規BL、データ処理施設の拡大、さらにはSACLAの次期計画も考える必要があることが示され、このような状況の中で、これからの一年はこれまでの一年と同じであってはならないという強いメッセージがありました。最後に、日本の放射光科学全体の相当部分をカバーするSPRUCが日本の放射光のビジョンについて検討していることは施設側としてもありがたいことであり、今後とも利用者、登録機関、施設者が一体となって両施設の高度利用を進めていきたいので協力と支援をいただきたいと述べられました。
 次に理研 放射光科学総合研究センターの高田昌樹副センター長が「Progress Report: Solutions from SPring-8」と題して、SPring-8と世界の放射光施設の現状について講演がありました。播磨サイトが打ち出してきたSolving-Problem ring-8 GeVという課題解決型イノベーションサイクルのモデルは、国の政策を先取りして進められていることが述べられ、SPring-8を活用した先端計測技術により、いくつかの産業における課題を学術との連携により解決した事例が示されました。フロンティアソフトマター開発専用ビームライン産学連合体(以下、FSBL)の活躍は、タイヤの開発を例にとれば、複数の企業がそれぞれの課題に対してそれぞれの解決法を求めるイノベーションサイクルを構築しながら行っており、国や産業界から高く評価されていることについて紹介がありました。一方で、SPring-8の利用に関しては、BLが増えないため実験課題数等は飽和状態にあり、採択率は77.4%と厳しい状況にあること、そしてそれは優れた実験課題が申請され、競争が激化している結果と理解されることが報告されました。また、評価に関しては、これまで単に論文数やインパクトファクターが評価指標のひとつとして用いられてきましたが、論文の被引用数はその成果がどれだけ注目されているかというひとつの指標になると考えられ、SPring-8のグランドデザインを考える上ではこのような評価も有用となるかもしれないと述べられました。最後にSPring-8の次期計画については、次世代光源設計検討室が立ち上がり、ESRFのアップグレード計画をも上回る光源の設計を検討中であることが紹介されました。


4. 基調講演 SPring-8における新学術領域開拓
 このシンポジウムではSPring-8における新学術領域開拓と題して2件の基調講演がありました。1件目は理研 創発物性科学研究センター センター長の十倉好紀教授によるもので、「創発電磁気物性の展開」と題して発表がありました。創発物性科学が、個々の構成要素の単なる集合体としては予測不可能な、固体物質や分子集合体で発現する物性や機能の科学であるとそのコンセプトの紹介から始まりました。これからの時代は固体電子を用いた光熱発電や省エネルギー情報技術が必要とされ、これまで培ってきた交差相関物性をベースとした研究が発展していることが述べられ、最新の研究テーマであるトポロジカルエレクトロニクスやスキルミオンまで紹介されました。これらの研究では電子の動きを見ることが大変重要であり、空間的・時間的な電子の観察技術の進展をSPring-8に期待していると述べられました。



写真3 理研 創発物性科学研究センター長 十倉好紀教授の講演

 2件目は京都大学物質-細胞統合システム拠点 拠点長の北川進教授による講演で、「メゾスコピックの化学および生物学が展開する物質-細胞統合システム研究」と題し、物質を構成する原子や分子と細胞との間にあるメゾスコピック領域のサイエンスについて発表されました。この拠点は、マテリアルをベースにした細胞の生理学・生物学的な現象理解と、刺激に応答するSmartでAdaptiveな材料の開発とその細胞機能への応用・制御の2本柱で、細胞生物学と物質科学が融合したこれまで未開の研究分野にチャレンジしていくという拠点の基本コンセプトが紹介されました。多孔性配位高分子の骨格に組み込んだ一酸化窒素(NO)を光の刺激により、狙った時に、狙った量を、狙った場所に作用させるという実験を細胞表面で行い、実際にNOの放出によるCaイオンの動きまでも可視化したムービーは大変インパクトがありました。この研究においてもなされたように、今後は複数の方法による同時計測が重要となり、そのためには様々な分野の研究者が関わって計測系を作っていくことが求められると述べられました。



写真4 京都大学 物質-細胞統合システム拠点長 北川進教授の講演


5. 一般講演(元素戦略、産業イノベーション)
 一般講演では、SPring-8を活用した元素戦略プロジェクトや産業イノベーションに関する講演がありました。5件中4件の発表が京都大学の先生によるものでそれぞれに特色ある研究発表でした。
 物質・材料研究機構 磁気材料ユニット長の宝野和博フェローはNe-Fe-B系永久磁石の保磁力メカニズムについて発表されました。研究の中で観測される様々な現象に対して、これまで電子顕微鏡を中心とした組織観察が行われてきたが、保磁力メカニズムの解明にはミクロ、ナノ、原子スケールのマルチスケールで観察することが大変重要であり、それらがSPring-8を利用することにより可能になったと紹介されました。さらに、微量試料の磁気特性についても軟X線MCDや硬X線磁気イメージングなどのSPring-8の特徴を活かした測定により解明され、今後も磁石研究は飛躍的に進んでいくであろうと述べられました。



写真5 物質・材料研究機構 磁性材料ユニット長 宝野和博フェローの講演

 京都大学工学研究科 辻伸泰教授は、元素戦略構造材料研究拠点における力学的機能材料の研究展開について発表されました。この拠点の目的は、材料の変形と破壊を根本的に理解し、強度と延性を併せ持つ構造材料を開発する基礎原理を得ることであると紹介されました。そして、研究成果として、組織の超微細化により転移の増殖が抑制されるケースや、オーステナイト系ステンレス鋼の加工誘起マルテンサイト変態と強度・延性との相関性について紹介されました。SPring-8やJ-PARCなどの先端施設に対しては、回折実験などによる変形のダイナミクスのその場観察や材料中の応力場解析、ミクロ・ナノ組織の形成過程解明と構造解析などへの期待が大きいと述べられました。



写真6 京都大学工学研究科 辻伸泰教授の講演

 京都大学工学研究科 田中庸裕教授は元素戦略触媒・電池材料拠点における研究について発表されました。この拠点では、貴金属の使用量低減や代替を目指して、材料の創製、解析評価、理論計算をNIMSや東京大学と連携したグループで行っていること、SPring-8を利用した材料の評価により性能劣化の原因が解明され、性能向上へとつながっているが、プロジェクト開始以前からSPring-8は定常的に使われてきたものであり、SPring-8はこれらの研究には欠かせないものであることが述べられました。



写真7 京都大学工学研究科 田中庸裕教授の講演

 京都大学化学研究所 金谷利治教授は、SPring-8のFSBLにおける研究と産業イノベーションについて発表されました。結晶性高分子の階層構造を持つソフトマターは、放射光、中性子を利用して、広い空間スケール・時間スケールでの観測が極めて重要であり、構造と機能の相関を理解してより高度な分子設計へとつなげていくことを目指していること、FSBLでは企業と大学が1対1のペアを複数作り、産業と学術との連携がSPring-8の活用を通してうまくなされていることが紹介されました。そして、低燃費タイヤの開発を始めとするこれまでの産学連携の成果が紹介され、産業イノベーションにおいて、学術研究、基礎研究、基礎技術は必要不可欠であることが指摘されました。



写真8 京都大学化学研究所 金谷利治教授の講演

 京都大学工学研究科 松原英一郎教授は、「放射光を用いた蓄電池反応計測技術の新展開」と題し、BL28XUで展開されているRISING事業の研究成果を発表されました。電池の中でどのような反応が起こっているかを明らかにするために、SPring-8の平行性の高いアンジュレータ光源を用いて実電池内部の回折やXAFSにより同時測定することを可能とするシステムが構築されたこと、充放電における電荷補償のために起こる結晶構造や電子状態の変化により、反応の時間的・空間的な分布の不均一が生じており、その様子が実験的に明らかになってきたことが紹介されました。電池反応の本質的な理解には学術基礎研究が重要であり、今後はさらに、過充電状態などの極端条件下での計測やX線共鳴散乱を用いた回折・分光統合技術の開発、放射光以外の測定手法との相補的な観測などが期待されると述べられました。


写真9 京都大学工学研究科 松原英一郎教授の講演


6. 放射光将来ビジョン作業部会活動報告
 放射光将来ビジョン作業部会 部会長の東北大学 濱広幸教授から発足の経緯や活動状況などが紹介されました。今年度末の放射光科学将来ビジョン白書の発行に向けて、現在公開されようとしている白書の骨子の概要が説明されました。現在、世界では低エミッタンスの3 GeVクラスの高輝度放射光リングが建設ラッシュを迎えており、これらは軟X線から真空紫外領域の光源が多くを占めているが、中には1 nm・radレベルの低エミッタンスリングもいくつか建設されつつあることが紹介されました。そして、今後20年の放射光科学の展開を見据えての国内中核施設のグランドデザインとして、SPring-8に関しては次期計画において回折限界蓄積リングへのアップグレードとSACLAを含めた世界唯一のX線科学研究拠点への発展を支持すること、また、低エネルギー領域をカバーする新たな3 GeVクラスの高性能中型蓄積リングの早期建設・運用を提案すること、各エネルギー領域をカバーする次期SPring-8リング、新3 GeVリング、UVSORの3施設を国内の放射光の中核施設として将来にわたり利活用することを提言すると紹介されました。最後に、将来的には中核施設を横断的かつ統合的に利用できる枠組みを見据えたオールジャパン体制の構築の議論を開始したいと述べられました。


7. 研究会活動報告
 パネル討論のテーマにもありますようにSPRUCの研究会組織のあり方はSPRUCが抱えている大きな課題の一つです。今回は9つの研究分野の代表に、研究会活動報告とともに各分野の活性化に向けた将来ビジョンを紹介いただきました。分野によっては、非常に幅広い領域を含むもの、全く異なった領域を含むものがあり、分野としての将来ビジョンを語るのは難しいところもありましたが、概ね、次期光源に対しては、高い空間分解能の大強度微小ビームによる局所的な観測、高い時間分解能による動的観測への期待が大きいという印象を受けました。
 ポスターセッションは、SPRUC研究会30件、施設・共用ビームライン14件、理研・専用ビームライン13件、パワーユーザー7件、長期利用課題16件の合計80件の発表がありました。ポスター会場のハイブリッドスペースは広々とした空間であり、ポスターは会期中常時掲示しましたので、懇親会の間もサイエンティフィックなディスカッションをすることができ、ユーザー、施設相互の情報交換が十分になされたことと思います。


8. SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)総会
 SPRUCの活動報告、予算、次期評議員選挙について説明があった後、企画委員会および3つのWGの設置について紹介されました。続いてSPRUC 2013 Young Scientist Award受賞式が行われました。昨年のSPring-8シンポジウム復活に合わせて創設されたこのアワードは、SPring-8の利用法や解析手法の開発に顕著な成果を出した若手研究者に与えられるものです。また、測定、解析方法が確立していたとしてもSPring-8の特徴を活かして顕著な成果を出した方は対象となります。今年度は9名の応募の中から、SLAC National Accelerator LaboratoryのAlexander Gray氏と筑波大学の伊藤啓太氏の2名に授与されました。授賞式では賞状とクリスタルの楯が授与され、引き続き受賞者講演が行われました。
 Alexander Gray氏は、硬X線光電子分光法(HAXPES)により求めた希薄磁性物質の電子状態について発表されました。実験データは細部がクリアに測定されており、第一原理計算の結果とも見事に一致していることが示されました。また、SPring-8で開発されたこの手法が、現在ではPETRA IIIやALS、Soleil、Diamondなどの世界の放射光施設に普及しているとの紹介があったことは、一ユーザーとしても感慨深いものでした。
 伊藤啓太氏は「放射光を利用した(Co,Fe)4N薄膜の物性評価」と題して、強磁性窒化物Fe4N磁性薄膜の評価について発表されました。X線回折により薄膜結晶の成長の様子を、HAXPESにより電子構造を、そして、XMCDにより磁気モーメントを観測し、SPring-8の放射光を駆使した研究成果でした。Fe4Nを上回るスピン分極が予想されるCo3FeNでは、スピン分解光電子分光法により見積もった各原子のスピンから、FeとCoがランダムに配置している可能性を指摘されました。



写真10 SPRUC 2013 Young Scientist Award受賞者


9. パネル討論
 本シンポジウムの最後に「SPring-8研究会活動の活性化に向けた研究領域の将来ビジョン」と題してパネル討論が行われました。SPRUC研究会組織検討作業部会代表である大阪大学中川敦史教授がモデレータを務め、作業部会メンバーの先生方がパネラーとして討論されました。討論では、先端的な研究成果の紹介とそれに関する意見交換が常にできて、そこですぐに共同研究ができるような高いインフォメーションマネージメントの重要性や、産業界ユーザーが研究会にどのように関わっていくのが良いのか、またそのための研究会組織の在り方などについて議論が交わされました。詳細については別の記事および以下のSPRUCのWebサイトにおいて紹介されますので是非ともご参照ください。

SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)のWebサイト
http://www.spring8.or.jp/ext/ja/spruc/panel_discussion_1309.html



10. おわりに
 SPRUCが主催した2回目のシンポジウムは盛りだくさんな内容でしたが、産業と学術の有機的な連携による産業イノベーション、そして、日本の放射光科学の将来ビジョン、研究会組織の3つのいずれもSPRUCが関わる重要な事項について有意義な議論がなされたと思います。将来ビジョンや研究会組織については、今後作業部会の報告等がありますので、今回の議論を参考にしていただきたいと思います。
 また、今回のシンポジウムでは合計13件の研究会会合がサテライトで開かれました。研究会によっては会期の前日より会合を行ったところもあり、SPring-8次期計画も含めて研究会組織や分野の将来ビジョンについて深く議論する機運が高まってきたことを表していると思われます。
 最後になりましたが、本シンポジウムのホストをお引き受けいただき、ご協力いただきました京都大学関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。また、運営をサポートしていただいたJASRIと理研の事務の皆様のご尽力に感謝いたします。特に事務の方々は前々日からの産業利用報告会から引き続きのお仕事となり大変だったことと思いますが、皆様のおかげで無事終えることができました。最後に改めましてこのシンポジウムの実施に関わったすべての皆様に感謝申し上げこの報告を終わらせていただきます。

 

 

SPring-8シンポジウム2013プログラム
9月7日(土)
Session I: オープニングセッション
司会:中川敦史(SPRUC利用委員長、大阪大学 教授)
13:00-13:05 開会の挨拶
  雨宮 慶幸(SPRUC会長、東京大学 教授)
13:05-13:20 挨拶
  坪井 裕((独)理化学研究所 理事)
土肥 義治((公財)高輝度光科学研究センター 理事長)
吉川 潔(SPRUC代表機関、京都大学 理事)
13:20-13:25 来賓挨拶
  工藤 雄之(文部科学省 科学技術・学術政策局 研究開発基盤課 量子放射線研究推進室 室長)

 

Session II: SPring-8施設報告
座長:松原 英一郎(実行委員長、京都大学)
13:25-13:40 この一年、これからの一年
  石川 哲也((独)理化学研究所 放射光科学総合研究センター センター長)
13:40-13:55 Progress Report: Solutions from SPring-8
  高田 昌樹((独)理化学研究所 放射光科学総合研究センター 副センター長、(公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門長)

 

Session III: SPring-8における新学術領域開拓(1)
座長:高田 昌樹(理化学研究所)
14:00-14:50 基調講演1
創発電磁気物性の展開
十倉 好紀(理化学研究所 創発物性科学研究センター センター長、東京大学大学院工学系研究科 教授)
14:50-15:00 休憩

 

Session IV: 元素戦略が期待するSPring-8の利活用
座長:松原 英一郎(実行委員長、京都大学)
15:00-15:30 永久磁石材料の微細構造と保磁力
宝野 和博(物質・材料研究機構フェロー、磁性材料ユニット長)
15:30-16:00 元素戦略構造材料拠点におけるSPring-8活用研究
  辻 伸泰(京都大学大学院工学研究科 教授)
16:00-16:30 元素戦略(触媒・電池材料拠点)とSPring-8
  田中 庸裕(京都大学大学院工学研究科 教授)
16:30-16:40 休憩

 

Session V: SPring-8における新学術領域開拓(2)
座長:金谷 利治(京都大学)
16:40-17:30 基調講演2
  メゾスコピックの化学および生物学が展開する物質-細胞統合システム研究 -医療、健康、環境のイノベーションをめざして-
北川 進(京都大学物質-細胞統合システム拠点 拠点長、京都大学大学院工学研究科 教授)

 

Session VI: SPRUC企画委員会「放射光科学将来ビジョン作業部会」活動報告
座長:高尾 正敏(SPRUC広報・渉外幹事、大阪大学)
17:30-18:15 ~放射光科学将来ビジョン白書の策定にむけて~
  濱 広幸(放射光科学将来ビジョン作業部会代表、東北大学 教授)
18:30-20:30 懇親会 ハイブリッドスペース(ポスター展示)

 

9月8日(日)
Session VII: SPring-8における産業イノベーションへの取り組み
座長:藤原 明比古(放射光科学研究センター)
9:00- 9:30 SPring-8におけるフロンティアソフトマター
  金谷 利治(京都大学化学研究所 教授)
9:30-10:00 放射光を用いた蓄電池反応計測技術の新展開
  松原 英一郎(京都大学大学院工学研究科 教授)
10:00-10:10 休憩

 

Session VIII: SPring-8研究会活動の活性化に向けた研究領域の将来ビジョン
座長:佐藤 衛(SPRUC利用幹事、横浜市立大学)
10:10-11:00 9分野代表

 

Session IX: 研究活動報告(ポスターセッション)
11:00-12:30 ポスターセッション発表コアタイム

 

Session X: SPring-8ユーザー協同体総会
司会:西堀 英治(SPRUC庶務幹事、理化学研究所)
13:00-13:15 SPRUC活動報告、2012年度決算・2013年度予算報告
13:15-13:20 SPRUC 2013 Young Scientist Award授賞式
SPRUC 2013 Young Scientist Award受賞講演
13:20-13:40 Future Directions in Hard X-ray Photoemission
Alexander Gray(SLAC National Accelerator Laboratory)
13:40-14:00 放射光を利用した強磁性体(Co, Fe)4N薄膜の物性評価
  伊藤 啓太(筑波大学大学院 数理物質科学研究科)
14:00-14:10 休憩

 

Session XI: パネルディスカッション
14:10-15:30 テーマ:SPring-8研究会活動の活性化に向けた研究領域の将来ビジョン
(モデレータ:中川 敦史SPRUC企画委員会「研究会組織検討作業部会」代表、大阪大学 教授)
パネラー:梶山 千里(福岡女子大学)、川上 善之(エーザイ(株))、佐藤 衛(横浜市立大学)、壽榮松 宏仁(東京大学)、鈴木 謙爾(東北大学)、福山 秀敏(東京理科大学)、松井 純爾(兵庫県立大学(放射光ナノテクセンター))

 

Session XII: クロ-ジングセッション
15:30 閉会の挨拶
  雨宮 慶幸(SPRUC会長、東京大学 教授)

 

 

 

久保田 佳基 KUBOTA Yoshiki
大阪府立大学大学院 理学系研究科
〒599-8531 大阪府堺市中区学園町1-1
TEL:072-254-9193
e-mail:kubotay@p.s.osakafu-u.ac.jp

 

 

Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794