Volume 18, No.3 Pages 277 - 278
4. SPring-8通信/SPring-8 COMMUNICATIONS
SPring-8利用研究成果集WEBサイトの紹介
Introduction of SPring-8 Research Report Web-site
利用研究成果集は、SPring-8で行った課題に対する査読つき研究成果(原著論文)を発表するオンラインジャーナルとして、平成25年2月28日に創刊・第1巻第1号が発行されました。続く6月28日に第2号が発行され、今後、毎年二号の発行を予定しています。利用研究成果集を発行するまでの意義、経緯については、本誌「2010利用者情報Volume 15, No.4」の 巻頭記事「理事長室から -成果なくして利用なし-」1http://user.spring8.or.jp/sp8info/?p=3231や、同号坂田誠先生による「成果公開の促進に関する選定委員会からの提言」2http://user.spring8.or.jp/sp8info/?p=3249をご参考ください。本稿では、オンラインジャーナル編集・サイト管理者の立場から、利用研究成果集サイトの構成や、機能、今後の展望等を紹介いたします。
◆利用研究成果集URL:
http://user.spring8.or.jp/resrep/
1.サイト構成について
利用研究成果集サイトは、大きく論文本体を編纂した「Reports(以下、ジャーナルページ)」と、論文投稿のための「Guide for Authors(以下、投稿のご案内)」ページから構成されています。「ジャーナルページ」は、巻号たて(Volume/No.)で、各論文は、セクションA(学術研究成果)、セクションB(産業利用成果)、セクションC(技術開発成果)の三分野に分けて掲載されます。オンラインジャーナルサイトの基本機能として、バックナンバーへのアクセスや、著者名、タイトル等から記事の検索機能、キーワードによる全文検索機能があります。このあたりのレイアウトや機能は、本利用者情報WEBサイトと同様にしました。「投稿のご案内」ページは、論文投稿サイトへのリンク表示と、投稿のマニュアル、簡単なFAQ集をまとめました。
利用研究成果集では、論文の投稿・査読を効率よく運用する方法として、オンライン投稿システムを導入しています。投稿に必要なアカウントの取得方法や投稿を行うための簡単なマニュアルと注意事項、FAQ等を掲載しており、投稿の際には、是非ご一読、ご活用くださるよう、お願いいたします。全体のイメージは、幾つかの候補から、緑色を基調とした落ち着いた雰囲気と、それに合わせたシンプルなロゴマークの組み合わせを採用しました。
図1 利用研究成果集topページ
2.論文掲載方法について
各論文は、HTML形式とPDF形式の双方を掲載しており、HTML形式では、abstractのアコーディオン表示、論文中で使用されている図のサンドボックス拡大表示機能等、視認性向上を凝らし、またPDF形式では冊子紙面の構成を採用しており、論文本来の構成を閲覧、印刷を可能としています。
3.早期公開制度について
成果の迅速な公開を行うため、早期公開のページを設けてあり、投稿いただいた論文は、査読終了後、著者の了解を得て随時公開させていただき、オンラインジャーナルとしてのメリットを活かした運用を積極的に取り組んでいます。
4.今後の編集、サイト運営について
SPring-8は、今や広範な科学分野に活用され、日々、多くの課題実験が行われており、その「成果公開」の一手段として活用される利用研究成果集においても、利用者からの多岐にわたる研究結果を誌上どのように展開していくかは、利用研究成果集およびサイト運営を担う上での大きな課題と考えています。また、DOI(Digital object Identifier)の導入、成果DB、利用者支援システムとの連携等、オンラインジャーナルとしての課題への取組み、日々進化していくWEBを取り巻く技術革新の積極的な導入等、ユーザビリティ向上を心がけた創意工夫を重ねていきたいと思います。
1 http://user.spring8.or.jp/sp8info/?p=3231
2 http://user.spring8.or.jp/sp8info/?p=3249
(公財)高輝度光科学研究センター
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