Volume 17, No.2 Pages 212 - 213
6. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM SPring-8 USERS
SPring-8ユーザー協同体の発足
Inauguration of SPring-8 Users Community (SPRUC)
SPring-8利用者懇談会 会長(東京大学大学院 新領域創成科学研究科) Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo
前回(Vol. 17, No1, p98.)の利用者情報の記事、「SPring-8利用者懇談会の改編について」でご報告しましたように、SPring-8利用者懇談会は2012年3月31日をもって解散し、SPring-8の全ユーザーを会員とするSPring-8ユーザー協同体(SPring-8 Users Community: SPRUC)が2012年4月1日に発足します。今回の改編の趣旨については、上記の記事をご参照ください。また、その詳細は、以下のURLに掲載されています。
http://www.spring8.or.jp/ext/ja/sus/kaihen
SPRUCの4月1日の発足に向けて、3月末にSPRUC評議員の選挙を行い、別表に示す30名の評議員が選出されました。また、評議員は2年任期、1年毎の半数改選ですので、今回の第1回目の選挙では、得票数に従って、2年任期、1年任期の評議員を各15名選出しました。
SPRUCでは新たに代表機関会議を導入します。この会議は、SPRUCの各代表機関の機関代表者からなる会議で、SPRUCの方針・運営に関する諮問会議の役割を果たします。また、SPRUCの代表機関は、多くのSPring-8ユーザーを有する大学、研究機関、BLを専有する機関で、約30の機関に代表機関として参画していただく予定です。既に、主な代表機関にSPRUCの趣旨の説明を行い、当該機関の理事等の方に機関代表者として、SPRUCの代表機関会議のメンバーに就任して頂きました。今後、漸次、予定している全ての代表機関に参画して頂き、機関代表者をSPRUCの代表機関会議に選出していただく予定です。
今後のSPRUCの中心的な活動の一つとして、SPring-8ユーザーの成果発表と情報交換を行うためのSPring-8シンポジウムを再開します。現在、毎年行われているSPring-8コンファレンスは、SPring-8が社会で果たしている役割とその成果を、施設とユーザーが共同で広く社会に発信することを目的としています。一方、SPring-8シンポジウムは、SPRUCが中心となって、学術・産業界のSPring-8ユーザーによる研究成果発表や、ビームラインのスクラップ&ビルドやSPring-8将来計画等についての議論を通じて、ユーザー相互および施設とが、SPring-8利活用の促進と新領域の開拓について情報を共有し、SPring-8の利活用の進展を図ることを目的とします。
2012年度のSPring-8シンポジウムは、本年8月25日(土)、26日(日)に、SPRUCの代表機関の一つである大阪大学にて開催する予定です。
今後の予定として、5月11日に第1回評議員会を開催し、SPRUCの会長を評議員の互選により選出します。評議員会では、SPRUCの運営および活動方針を、中期、長期的な視点に立って議論し決定する予定です。また、8月に開催するSPring-8シンポジウムの開催組織を立ち上げる予定です。
ユーザーあってのSPring-8であり、かつ、SPring-8あってのユーザーです。SPring-8の全ユーザー組織であるSPRUCが、SPring-8施設と円滑な双方向の情報交換を行いながら、我が国の課題解決型の共通研究基盤としてのSPring-8の高度化やSPring-8利活用の最適化を支援し、SPring-8から、幅広い研究開発分野において、学術的・社会的に価値の高い、世界第一級の成果が多数創出されることを期待します。
私は、SPring-8利用者懇談会の解散をもって、その会長としての任を終えます。今後は、第1回評議員会で選出されるSPRUC会長を中心として、SPRUCが首尾良く離陸し、所期の役割を果たすべく、大きく羽ばたくことを期待しています。
※なお、この文章は2012年3月31日に執筆されたものです。
評議員 任期(H26年3月末まで) |
朝倉 清高(北海道大学)/Asakura, Kiyotaka(Hokkaido University) |
雨宮 慶幸(東京大学)/Amemiya, Yoshiyuki(The University of Tokyo) |
淡路 直樹((株)富士通研究所)/Awaji, Naoki(Fujitsu Laboratories, Ltd.) |
岡田 明彦(住友化学(株))/Okada, Akhiko(Sumitomo Chemical Co., Ltd.) |
岸本 浩通(住友ゴム工業(株))/Kishimoto, Hiroyuki(Sumitomo Rubber Industries, Ltd.) |
北川 進(京都大学)/Kitagawa, Susumu(Kyoto University) |
北川 宏(京都大学)/Kitagawa, Hiroshi(Kyoto University) |
工藤 喜弘(ソニー(株))/Kudo, Yoshihiro(Sony Corporation) |
坂田 修身((独)物質・材料研究機構)/Sakata, Osami(National Institute for Materials Science) |
坂田 誠(名古屋大学)/Sakata, Makoto(Nagoya University) |
堂前 和彦((株)豊田中央研究所)/Dohmae, Kazuhiko(Toyota Central R&D Laboratories, Inc.) |
十倉 好紀(東京大学)/Tokura, Yoshinori(The University of Tokyo) |
中井 泉(東京理科大学)/Nakai, Izumi(Tokyo University of Science) |
水木純一郎(関西学院大学)/Mizuki, Junichiro(Kwansei Gakuin University) |
村上 洋一(高エネルギー加速器研究機構)/Murakami, Youichi(High Energy Accelerator Research Organization) |
評議員 任期(H25年3月末まで) |
岡本 亨((株)資生堂)/Okamoto, Toru(Shiseido Company, Ltd.) |
片山 芳則((独)日本原子力研究開発機構)/Katayama, Yoshinori(Japan Atomic Energy Agency) |
金谷 利治(京都大学)/Kanaya, Toshiji(Kyoto University) |
上村みどり(帝人ファーマ(株))/Kamimura, Midori(Teijin Pharma Limited) |
栗原 和枝(東北大学)/Kurihara, Kazue(Tohoku University) |
辛 埴(東京大学)/Shin, Shigi(The University of Tokyo) |
大門 寛(奈良先端科学技術大学院大学)/Daimon, Hiroshi(Nara Institute of Science and Technology) |
高尾 正敏(大阪大学)/Takao, Masatoshi(Osaka University) |
高木 英典(東京大学)/Takagi, Hidenori(The University of Tokyo) |
巽 修平(川崎重工業(株))/Tatsumi, Shuhei(Kawasaki Heavy Industries, Ltd.) |
月原 冨武(兵庫県立大学)/Tsukihara, Tomitake(University of Hyogo) |
中川 敦史(大阪大学)/Nakagawa, Atsushi(Osaka University) |
細野 秀雄(東京工業大学)/Hosono, Hideo(Tokyo Institute of Technology) |
村瀬 浩貴(東洋紡績(株))/Murase, Hiroki(Toyobo Co., Ltd.) |
横山 利彦(自然科学研究機構 分子科学研究所)/Yokoyama, Toshihiko(National Institutes of Natural Sciences) |
雨宮 慶幸 AMEMIYA Yoshiyuki
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
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TEL:04-7136-3750
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